サワーのジョッキとグラスの違いが教えてくれたこと
労働組合と老舗の平和団体の役員として、運動全体のインターネットの活用が課題だと思っている。私がインターネットの威力を感じたのは、白木屋・魚民などを展開する大手居酒屋モンテローザグループについて。
98年、白木屋に働く20代の女性社員が一方的な賃金引下げなどに納得がいかず、労働組合(東京西部一般白木屋分会)を結成。このあと、本社前での宣伝などとともに、告発ホームページが複数開設・運営され、実態が暴露されるようになった。新聞だけでなく写真週刊誌などにも取り上げられるなど、反響が広がり、不当労働行為が続くなかでも、不払い分の支払いなど一定の成果もあがった。
さらに3・4年前、魚民や白木屋のサワーについて、ジョッキとグラスの値段が100円違うにもかかわらず、量がいっしょという事実が実証も含めて「魚民サワーのジョッキとグラスの飲み比べホームページ」で告発された。今はグラスのサワーはなくなったらしいが、このホームページをみて店で実際に検証してみる客も増えた。私もその一人で、確かに3年前は白木屋のジョッキのサワーをグラスにうつしかえても、あふれることはなく、普通に注げた。その結果を自前のホームページに書いたり、掲示板に書き込みをするなどで、事実は知らされていった。
このごまかしがなくなったことはインターネットの威力といえる。労働組合・プロ野球選手会のホームページも、今回積極的に活用され、共感と認知度が高まった。この力を実際につかえなくても、世代をこえて少なくとも知ってもらうことが運動の側に求められている。共感を広げていく上で欠かせないと思っている。
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