学校で起きたこと 2
今週15日(金)からTBS「3年B組金八先生」が始まる。教師が生徒と向き合い、人としての関係が結ばれ強まっていく。すべてのシリーズをみたわけではないが、先生と生徒だけでなく、生徒間の信頼感が卒業にむかって高まっていく場面とその展開に、いつも心打たれる。
授業が成立しない。中学1年の後半、英語の授業はそうなっていった。「このクラスはうるさい」「だけ(だから)、テストも悪いんよ(悪いのよ)」、英語を受け持つベテラン女性教師の言うとおりだったが、中学で初めて向き合う教科と教師への反発は私語や野次として大きくなり、授業は危機を迎えていった。
2学期末、通知表にクラス中がどよめいた。確かにクラス全体のテストの成績は悪かったが、まわりに聞いても英語にかぎって「2」が多く、「1」も少なくなかった。5段階評価で、クラスの平均が「2」だった。これにはふだんおとなしい生徒も納得しなかった。教室は抗議の色が濃くなった。
通知表受け取り後の英語の授業で、評価について「何でなん?」「うちのクラスだけおかしいやろ!」と抗議の発言が出たが、「自分たちの心に手をあてて考えればわかるやろ」ととりあわなかった。次の英語の授業に事件は起きた。教師が入ってくる気配を感じた生徒が鍵をしめた。「ボイコットするんやね?」。廊下に教師の声が響いた。教室には「あたりまえやろ」「帰れ」という威勢のいい声が響き、同時に微妙な空気が漂った。
(つづく)
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