基地被害で子どもが小さく生まれる島
新潟県中越地震、人質・香田証生さん殺害事件・・・。とても重く大きな事件が続いている。あえて、ここで沖縄基地問題にふれておきたい。2ヶ月半前に起きたヘリ墜落事件が随分前のように感じてしまうなかでも。
9月12日に宜野湾市で開かれた抗議集会に集まったのは3万人。市の人口は8万人。怒りの大きさは基地被害の日常性のあらわれ。暴行事件やヘリ墜落事件に本土の関心が高まるが、日常的な被害を取り上げたい。
沖縄県は1999年に基地被害の影響調査をおこなっている。1974年から1993年の20年間に県内で出生した約35万人の体重を分析した結果、米軍機の騒音被害が特に激しい嘉手納町での低体重児や早産児が、騒音被害のない県内の他地域に比べて3割も多く生まれていると、その被害を告発している。また、嘉手納基地と普天間基地の周辺の保育園と幼稚園36園の園児約二千人を行動観察してみると、「頭痛や腹痛をよく訴え、情緒面では落ちつきがなく、気が散りやすい」などの傾向があったという。
私は、学生時代を含めて3度沖縄の基地周辺を見てまわったことがある。選挙では、まちを二分したたたかいが繰り広げられるが、誰もが基地被害や対立のない「平和な島」を求めている。
10月25日のスポーツニッポン・小野綾子 中国語で熱唱「地球は一つ」 の記事を読んで、小野綾子の「たましいの島/地球は一つ」を買った。「たましいの島」は、「心が淋しい時に訪れる島」「幸せの島」で、「不思議な言葉と唄」と「命を守る暮らし」があるという。沖縄こそ、「幸せの島」に近いはず。
この歌に反して、米軍基地によって子どもが小さく生まれる島があるという。この国に。
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