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2004.11.29

コミック「夕凪の街 桜の国」

 この国が何を誇りにすすんでいくのかという論議をしていくべきときに、三位一体改革、イラク派兵期限の1年延長、定率減税の廃止など、大きなことがあっという間に決められようとしている。

 おととい、ジャーナリストの大谷昭宏さんの講演を聞く機会があった。大谷さんは、59年間、この国が戦争で他国の人を殺さないできたこと、世界一の長寿国になったことをあげて、いい国なのかどうかの基準は、いのちをどれだけ大切にしているかということ以外にあるのか、なぜその基本になっている憲法を変えようとするのかと問いかけた。

 ここで私は、憲法観、社会観をこえて、ひとつの本をおすすめしたい。平和なはずのこの国で子どもが被害者になる事件があとをたたないなか、いのちが、生きることがどれだけ大切なんだろうということを等身大で考えさせてくれたのは、コミック「夕凪の街 桜の国」(こうの史代 双葉社 2004年10月発行)。ふだん漫画を読まない私がこのコミックを手に取ったのは、A Confucian Confusionというブログがきっかけ。このコミックについて私の知る限り、ネット上で反響が広がり、絶賛の風がふいている。

 メディアでも取り上げられている。さまざまな立場をこえて、一人でも多くの人に読んでもらいたい。

・中國新聞(2004年10月24日朝刊)
・読売新聞(2004年10月27日夕刊)
・asahi.com 2004/10/29松尾慈子の漫画偏愛主義
・サンデー毎日(2004年11月28日号)
・朝日新聞(2004年11月28日朝刊)
・広島平和記念資料館メルマガ第16号「読んでみたいこの一冊」(2004/11/1)

 私の手元にあるのは上記の記事。桜色の表紙と流れる涙にまた、大切なことを想う。そんな一冊。

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コメント

コメントありがとうございました。
TBもさせていただきました。作品を読んでいない人にはわけのわからない、点景的な感想ですが。
もっとカタチをつけて、まとめてみたいとは思っています。

この作品を読んだ人がじっとしていられないのは、「継いでいく」という、命の想いを感じるからではないでしょうか。

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» 「夕凪の街 桜の国」その2 [つぶやき手帳]
土曜の日に買って読んだのだが、いまだに胸の中でグルグル回っている。 うまく整理はつかないのだが、ともかくもなにか書いておきたい。 「けれど こんな風... [続きを読む]

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