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2004.12.03

夏休みも減って、サンマはどこへ

 子どもたちの環境に「三間(さんま)」がなくなった、と言われてどれくらいたつのでしょうか。「三間」とは時間・空間・仲間(人間)。でも今、学校週5日制と「ゆとり教育」による基礎学力の低下が指摘されて、「学力向上」にむけた動きが強まっています。

 東京・葛飾区は来年度から夏休みを1週間減らすって。毎日新聞2004年11月25日朝刊「ここに注目:葛飾区、中学校夏休み1週間短縮 教委権限で授業増やす道/東京」が詳しいです。

 ちょっと待ってよと思いませんか。空いたところに何でもつっこみすぎてませんかね。空いた土地はコイン駐車場に、部屋の隙間には収納ケース。数年前はテレビショッピングで布団圧縮袋と押し入れ収納ケースがこれでもかと繰り返されました。4個セットをかえば、さらにキャンペーンで4個、ダメ押しでさらに4個プラスなんて。そもそもそんなに多くの収納ケースを入れる押し入れはあるのかと言いたくなるくらいに。空いた「間」(スペース・時間)に何でもやりすぎてませんかね。電車内の携帯通話にメール、化粧まで。メールを打ちながら歩いているのか、歩きながらメールを打ってるのか、自転車に乗って打っている人もいますからね。ちょっとゆとりが、落ちつきがなさすぎないかと。それに、ぼくたち働きすぎていませんか。

 基礎学力をすべて学校で教えようとしてませんか。「学校信仰」「学校万能論」が強すぎませんか。団塊の世代が高齢期に入っていく中での人材活用、年齢にこだわらずに誰でも学びなおせるシステム(定時制・通信教育など)の抜本的な構築など、できることはたくさんあるのではないかと思います。やり直しや失敗のできる社会システムがないもとでの行き過ぎた学力競争をすれば、「勝ち組」「負け組」の拡大にしかならないのではないでしょうか。

 自分で学ぶ力が、学校で何でも教えてもらうということにすりかえられてはいけないと思います。大人社会を映す鏡が子ども社会だとしたら、大人の方に余裕がなくなってきていることをどう改善していくかということにもその目を向けるべきだと思いませんか。今年もあと3週間。今年1年、時間、空間、人間はどうでしたか。

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