イヤだ!こんな保育所は こんな託児ビジネスは
東京都が石原都政になってから、非営利だった保育が託児ビジネスの道を突き進んでいる。駅前のビルに園庭なしで開設できる認証保育所A型を推進するようになって、企業参入が本格化してきている。認証保育所A型はすでに176箇所に。コンビなど、これまで託児にかかわってきた企業だけでなく、これはもうかるということでビジネス展開を始めた企業も多い。
日経流通新聞は2004年11月10日付の紙面で、2003年度のサービス業総合調査を報じた。44あるサービス業の中で、一番成長したのは保育サービスだとし、成長率は33%、公設民営型保育園や認証保育所への参入を要因としてあげた。つまり、都政が託児ビジネスの展開に大きく貢献しているということだ。
保育サービス部門でベストテンに入って、最も成長したのはキッズ・プラザ・アスクという会社。もともとはオフィスやパチンコ屋にサンドイッチやドリンクのワゴンサービスを手がけて大きくなったベンチャー系。いま都内で10の認証保育所を経営している。この会社、2003年度の成長率は361%と異常に高い。
最近はJPホールディングスと名前を変え、保育部門も日本保育サービスと名称変更した。
このような企業が、保育施策の転換によって成長していっているということはあまり知られていない。子どもたちのためにという視点を、私は会社沿革から読み取ることができないでいる。認証保育所参入当初は、お茶1回30円という値段を設定し、経営していたということも聞いている。昼、おやつ、補食と、3回で90円。年間でお茶代だけで2万円。その見込みがあって参入したはず。お茶はその後無料にしたらしいが、ビジネス展開の視点は変わらないはず。これでいいのか、と問いたくなる。
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