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2005.02.11

北朝鮮が核、誰も望まない姿勢へ

 2月9日は運良く定時で帰れたので、サッカーW杯予選・日本対北朝鮮をテレビで観ることができました。瞬間最大視聴率57.7%、平均でも47.2%(関東地区)が示すように、ギリギリの熱戦で最後になんとか勝ったという好試合でした。両チームのファイト、特に予想を上回る北朝鮮のがんばりに感動しました。政治をこえて、スポーツで世界が友好・平和へ向かえばと、私も願いました。

 ところが、10日になって北朝鮮は初めて核保有を公式に宣言、6カ国協議も無期限の中断という信じがたい姿勢を示しました。北朝鮮代表の在日Jリーガーや朝鮮学校の生徒などに嫌がらせがいくことはあってはならないことです。だって、私たちよりこの事態に悩み、苦しんでいるはずだからです。

 整理された報道にふれていないので、なんとも言えませんが、本当に残念です。私は5月に行われるNPT(核不拡散条約)再検討会議に関連するニューヨークでの行動に参加しようと思っていた矢先の出来事。経済制裁論が高まってきそうですが、対話の道を閉ざした経済制裁では、さらに孤立した北朝鮮を追い込み、暴発さえもありえる結果を危惧します。

 複雑で難しいこの問題。拉致問題も当然許せませんが、拉致にまったく関与していない人々がその民族としてこの国に生活していること、私たちより悩んでいるのは彼らであること、しっかり私たちが一人の人間として向き合っていくこと、対話していくこと、そこにこそ解決・打開の道はあるのだと信じたいです。

 私は子どもの頃、北九州で育ちました。在日朝鮮人も多かったです。その頃、今からたった20年前でも、「朝鮮!朝鮮!」と石を投げて近所のその家の窓ガラスを割る嫌がらせがあり、それをやめるように注意する教師の姿が学校にありました。何度も。傷つき、傷つきつづけることの痛みは対立や憎しみを生んでいったと思います。

 サッカーのW杯で日韓共催関係が深まったようにはいかないという向きは、当初からありました。在日バッシングは厳しくなると思いますが、そんな厳しさのなかであえて友好・平和をアピールする在日の著名人や一般人を、私は応援したいです。何もできないけれど。

 アメリカは核兵器を持っていい、北朝鮮が自衛のために核を製造すると世界が猛反発という図式、おかしいことは確かです。そのおかしさを変えるのが今年5月に開かれるNPT(核不拡散条約)再検討会議だと思っています。

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