セクハラ!部落解放同盟幹部らが
今日2月27日の朝日新聞に「大阪の解放同盟 幹部らセクハラ」という記事が。
・大阪の解放同盟幹部らがセクハラ(2005/2/27朝日新聞)
被差別部落(同和地区)の出身であることを理由に行なわれる差別・部落差別などあらゆる差別をなくそうと活動しているはずの部落解放同盟。その大阪府連の幹部が昨年秋、女性を名指ししてセクハラ発言を繰り返していたと。
昨年10月初め、部落解放同盟の大阪市内の支部幹部を囲む宴席で、前支部長が同席していた別の人権団体の女性職員を名指しして「○○さんのヌード写真を撮って売り出そう」「(支部の)資金を稼ぐためや」などと繰り返し、女性は抗議。2次会でも「きょうは○○さんの自尊心をぼろぼろに傷つけたろうと思っとったんや」と発言。一緒に参加していた現支部長も、2次会で女性の年齢に触れて「この年では、もう売り物にならんな」などと嫌がらせ発言を。
同席者がおかしいと訴えたわけではなく、女性が数週間悩んだあと、支部の別の幹部に訴えて問題が発覚したそうだ。支部の調査に発言を認め、12月に女性に謝罪。府連は「人権団体としてあってはならないこと。真摯(しんし)に受け止め、対応する」として、再発防止策を検討しているといいますが。
セクハラの相談窓口を作るなど再発防止策の検討を始めたというが、ちょっと待ってもらいたいです。部落解放同盟の大きな拠点のある大阪の、支部幹部を囲む宴席で、セクハラ発言があり、抗議しても繰り返されたわけです。しかも、告発されるまで何もなかったようにされ。これは集団的なセクハラでしょう。1対1での対応に困り、相談ができなかったからセクハラ相談窓口をという対策ではないはずで、人権団体そのものの感覚、組織のあり方、幹部全体の責任のとり方も含めて問われるべきだと考えます。
世界人権宣言では、「すべての人間は生まれながらにして自由・平等で平和に生きる権利がある」ことを明記しています。この精神を活かし、私たち一人ひとりの努力で、あらゆる差別を撤廃しなければなりません。
と書かれています。私は部落解放同盟の考え方と運動について違和感を覚えるところがありますが、綱領や方針にもあらゆる差別をゆるさない姿勢がうたわれています。しかも、大阪府連の委員長は民主党の松岡徹参議院議員です。
セクハラ発言のあった宴席に参加した幹部や構成員は誰もそのおかしさに気づかなかったのか、言えなかったのか、言わなかったのか、人権団体の本質が問われると思います。
私は中学時代、自分の学校の教師がセクハラを同僚教師にしているということを聞いてショックをうけました。学校全体で体罰は多かったのですが、特にその教師のやり方は1対1で呼び出して、ひどくなぐるというもの。密室なので実態はその教師と生徒にしかわからないという陰湿なもので。
役職つきで授業を持つベテラン教師で、教師で囲む宴席で柿の種をわざと新人教師の胸元に入れるということをやり続けたそうで。その嫌がらせに抗議したという別の女性教師が「ここだけの話」として教えてくれました。体罰のやり方があまりにひどいということを相談しているなかで知った事実です。嫌がらせをうけた新人の教師はそれを理由にはしなかったものの、やめていったように記憶しています。教えてくれた教師に「おかしい!」とつめよったことを覚えています。やめるべきはセクハラ教師でしょう。なぜまわりは何にもできないのかということも含めて。15年前で、セクハラの問題がまだ大きく意識にない時代でしたが、私の教師不信・学校不信はいまだにあります。
私は高校時代、部落解放同盟に所属している人といっしょに、子どもの権利条約を知らせよう、政府に批准させようとイベントを企画したことがあります。「部落差別だけやなく、いろんな差別がゆるせんよ」といつも聞いていました。今回の事件発覚をその彼はどう聞いたでしょうか。
報道記事を読んだだけですが、人権団体の中心に以前からセクハラを許す空気、雰囲気、意識があったのではないでしょうか。
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世の中の有りとあらゆるシステムが疲弊して変革を迫られている。
この点では小泉総理と同意見の私ですが世の中の人権差別撤廃のシンボルであった「部落解放同盟」にもね~。
かっては遠慮も手伝ってか及び腰の役人が多かったが世の中すっかり変わりました。
時代の変革のうねりは、正に聖域無く容赦なくしかも平等に押し寄せています。
時代の波は実に公平で淡々としています!
投稿: hart_no_ace | 2005.02.27 22:02