バレンタインを前に思うこと
バレンタインデーまであと8日となりました。近づいても私は縁がないので、世の中の盛り上がりとズレてしまうのですが、残念! で、ひがみでも何でもなく、おせっかいながら、提案を。
バレンタインデーをやめろなんて言いません。この発祥、ルーツを考えてみませんか、少なくとも今年は。
日本チョコレート・ココア協会のバレンタインデーとチョコレートを読みますと、
聖バレンタインは3世紀のローマの司祭で、当時の皇帝クラデイウス2世は、強兵策の一つとして兵士たちの結婚を禁止。これに反対したバレンタイン司祭は、皇帝の命に反し多くの兵士たちを結婚させた。このため皇帝の怒りをかい、ついに殺されたというこの説の、殉教の日が西暦270年の2月14日で、以来ローマカトリック教会では祭日となっている。
という歴史のおおもとがわかるわけです。
その後、日本でチョコレート会社や業界の宣伝もあって、1950年代から定着していくことになります。
いま、イラクはいまだに戦闘状態が続き、テロのやまない日々を人々は過ごしています。イラク戦争で民間人が10万人以上が犠牲になり、その大半は女性と子どもだったという推計調査も出ています。また、その戦争を始めたアメリカも米兵が終わりの見えない駐留を続け、そこに日本も自衛隊を送り、さらに期間を延長したばかりです。戦争の大義といのちの重さがやっぱり問われていると思います。そんな中でのバレンタインデー。娘さんのいる家庭ではぜひ上記に示した発祥のおおもとを話してほしいなぁ。
ここからが提案です。
昨年末にスマトラ島沖地震・津波が起き、1月末現在でも約30万人が死亡もしくは行方不明という近代には考えられない被害となっています。30万人のいのちが一瞬にして、という事態。
兵士の結婚を禁止したことに反対して殉教したことがバレンタインデーの発端のおおもとなら、大切な人へ贈ることとあわせて、あたりまえの生活すらできなくなった人々へ、基本的な権利が保障されている私たちが何かを贈ることがもっと考えられていいのではないでしょうか。
私は今度の戦争は明らかに間違った人災だと思っています。そこにはいろいろな論議もあるかもしれません。この記事でその是非をしつこく述べるつもりはありません。言いたいのはスマトラ沖の津波と地震の災害への支援についてです。今回の災害は環境問題が生む異常気象など広義では「人災」かも知れませんが、犠牲になった人々にとってはやはり想像すらできなかった自然災害だと思います。そこにどれだけの支援ができるのか、十分でなければ二次的な「人災」も起きていきます。
何が言いたいのかって? 約30万人の命が奪われ、いのちも家族も愛情も結婚も友情も思い出も奪われたなかで、その被害を受けながら生きている多くの人たちに向けて、バレンタインデーの費用に使う予定の一部、もしくはその費用に上乗せした何%かでも、贈りませんか。バレンタインデーにあわせてスマトラ島沖地震・津波の被災者に支援金を贈る。そんなことが新聞は無理でも、ブログで広がるといいなーと思います。
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