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2005.03.23

戦争報道って? あなたには小鳥たちの声が聞こえますか?

 イラク戦争開始から2年をむかえた3月20日を前後して、イラク戦争反対の国際共同行動がおこなわれた。報道によれば、イギリス・ロンドンの中心部で4万5000人、イタリア・ローマの中心部で約1万人がデモ行進。米国・ニューヨークのセントラルパークには数千人が集結。サンフランシスコでも雨の中、数千人が行進したという。

 憲法の枠をこえて自衛隊派兵を続ける日本でも、3月19日に東京・日比谷で4500人(WORLD PEACE NOW)、3月20日に同所で6000人がイラク戦争にNOという意思を示す集会・パレードに参加した。 

 前レバノン全権大使で著書「さらば外務省」などで知られる天木直人さんも20日の「いまこそ平和を守るとき 国際共同集会3.20集会」に参加し、日比谷野外音楽堂のステージでイラク戦争の不当性を訴えた。

 その天木直人さんはブログ「天木直人・マスメディアの裏を読む」「3月21日05年44号◆イラク問題を風化させてはならない」の中でこう述べている。

***引用開始***

 あの戦争がウソで始まった米国の一方的な侵略戦争であることはもはや世界中が知っている。米国民でさえ53%もの人々が「イラク戦争は戦う価値のない戦争だった」と否定的である(3月20日の毎日新聞が報じる米紙ワシントンポストとABCテレビの共同世論調査)。サダムフセインという独裁者を倒したからあの戦争は正しかったと言い張るにはあまりにも犠牲と破壊は大きい。

 忘れてならないのは米国の占領でどれほどの市民の生命が奪われ、占領軍の狂気によりどれほどの非人道的な虐待行為行われてきたかという事だ。犠牲者は今も日々生まれている。日本のメディアは殆ど報道しなくなったが、自爆攻撃は選挙の後も連日繰り返され、犠牲者は後を絶たない(3月20日東京新聞―イラク遠い平和)。イラク情勢はまったく収まっていないのだ。

 3月18日の東京新聞で、フリージャーナリスト綿井健陽氏が作成した「小鳥たち、戦火の家族たち」というドキュメンタリー映画を知った。朝食の準備中に家を爆撃され一瞬にして命を奪われた少女たち。イスラムの教えには「子供が死ぬと鳥になる」という言い伝えがあるという。墓標に書かれた「お父さん、泣かないで。私たちは天国の鳥になりました」と書かれている墓標に涙する綿井記者。もう一人の少女の泣き声も紹介される。非人道的なクラスター爆弾を使用する米軍。その破片を右目に受けた少女。二度にわたる手術の痛みをこらえて笑顔を絶やさない少女。「戦争を知るということは、戦況を評論したり、予想することではない。戦火の中で人がどう生き、傷つくか、その現実と痛みを想像する事だ」と言う綿井さんこそ真のジャーナリストだ。

***引用終わり***

 イラク戦争が始まる直前には世界中で反戦の波が起き、一日で1000万人をこえる抗議行動も行われた。しかし、2年の日を迎えて、その規模は大幅に縮小された。

 「忘れてならないのは米国の占領でどれほどの市民の生命が奪われ、占領軍の狂気によりどれほどの非人道的な虐待行為行われてきたかという事だ。犠牲者は今も日々生まれている」という天木氏の言葉に私も同感だ。

・イラク、民間人の死者「10万人以上」 米学者ら発表(2004/10/30 asahi.com)

天木氏もふれたドキュメンタリー映画「Little Birds(リトル・バーズ)-イラク 戦火の家族たち」。その予告編をみてほしい。ジャーナリスト・綿井健陽(わたいたけはる)さんの撮った映像は、ミサイル・銃の向かう先、その一人ひとりに名前や表情、生活があるということを示している。当然のことなのだが。私たちはその当たり前であるべき報道にどれだけふれてきただろうか。

 何人が犠牲になった。で終わりではないのだ。報道やワイドショーでは国内の犯罪の被害者を取り上げる際に、その普通の以前の暮らしぶりや家族の悲しみにふれる。特に凶悪犯罪であった場合、それによってどれだけの悲しみが生まれ、希望が奪われたのかを浮き彫りにしようとする。

 大義のなかった戦争、しかも地上からは基本的にどうしようもないハイテクのミサイル兵器によって被害をうけ、あるは動いただけで抵抗とみなされて銃口を向けられて犠牲になった人々のいのち。悲しみは生まれていないのか。そこに希望を失う子どもの姿、子を奪われた親の顔、戦争への憎しみの表情はなぜ伝えられないのか。

 国内のニュースのように、○○さんが死亡、悲しみにくれる家族はのこされましたという丁寧な報道はなく、姿のみえない数字として時々「発表」される程度の戦争報道。

 綿井さんが報道しきれなかったという、戦火の家族たち。約2分間の予告編を見ただけだが、子どもたちの表情が私には痛い。

 あなたには小鳥たちの声が聞こえますか? 予告編のラストが何度も私に問いかける。

 
 「TOKYO発 3・20イラク開戦2年 102分の告発」(東京新聞2005/3/18)


【ブログ内関連記事】
・イラク戦争が始まって2年 私は何を思ったか(2005/3/20)
・イラク戦争から2年 「私たちは天国の鳥になりました」(2005/3/19)

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