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2005.03.24

春のセンバツ開幕!選手宣誓のスタイルに思ったこと

 昨日3月23日、第77回選抜高校野球大会 、甲子園・春のセンバツが開会しました。といっても、試合は雨天中止となり、おこなわれたのは開会式だけ。

 私、仕事の関係で、開会式はテレビで見れませんでした。

 選手宣誓をつとめたのは、昨年夏の優勝校・駒大苫小牧のキャプテン林裕也くん。

 事前の報道でも、自分の言葉で話すこと、スタイルを変えることもあることが示されていました。33歳の監督さんもそれを積極的に支えたようです。

駒苫・林主将が新スタイル選手宣誓構想ぶち上げる(北海道日刊スポーツ2005/3/17)

 選手宣誓文はこうです。

***

この世に生を受け、十数年生きてきた中で、
夢を実現させようとし、一生懸命立ち向かうこと。

そこにぼくたちの人生があることに気が付きました。

夢を追い続けるひたむきな姿が美しく輝いているということを学びました。
ぼくたちのために、多くの方が見守ってくださったことも知りました。

ここまで成長させていただき、支えてくださったみなさん、ありがとうございます。

今、高校野球って素晴らしいということを実感しながら、
感謝と一生懸命を胸に、甲子園という夢の舞台に挑むことを、ここに宣誓します。

平成17年3月23日
駒澤大学付属苫小牧高等学校 野球部主将・林裕也

***

 立派だと思います。「宣誓!」と言って絶叫するスタイルではなく、さらに手を挙げての宣誓ではなく、両手は後ろに。

・駒大苫小牧・林主将が選手宣誓/試合は順延(2005/3/24朝日新聞 北海道)


 話は大きく変わります。

 私は高校時代に生徒会設立準備委員会という、実質的な生徒会組織の役員をしていました。高校2年のとき、校内バレーボール大会で選手宣誓をやれという話があり、何度も断ったのですが、上意下達の教師と生徒の関係で受けました。

 高校は元女子校で共学になったばかりで進学コースが新設。私学で異常なほどに厳しい緊張感の走る学校生活でした。いまはどうかわかりませんが。


 悩みました、何度も。体育会系ではない私。話がもれるとまずいので誰にも相談せずに、文案を考えました。「宣誓!私たち選手一同はスポーツマンシップにのっとり、正々堂々たたかうことを誓います」という定番を言うことがとてもいやでいやで。だれでもいっしょなら、やる意味がないと。


 で、前日の大会の進行打ち合わせ会議にも出たのですが、文案について「考え中です」と言って示さなかったところ、「きちんと考えろよ」と言われただけで、事前のチェックもないようなので、好きにやることに決めました。


 むかしむかし、詩人になりたかった私。定番のさわりは受け入れて、スポーツマンシップを取り入れよう、でもフレンドシップ、スキンシップも入れようと。で、ちょっと待て、シメがないじゃないかと。

 
 展開は決まりました。スポーツマンシップ、フレンドシップ(友情)、スキンシップ(肌と肌との触れ合いとそこでの心の交流)、これらをつないで、もう1つのシップでしめようと。

 バレーボール大会の理想としてはスポーツマンシップがあり、勝負やプレーの中で友情が生まれることもあるでしょう。そこにはスキンシップもあるでしょう。でも、翌日どうだろうと。筋肉痛で湿布の臭いがするじゃない。

 ということで、最後のシップはサロンシップ(湿布)となりました。


 実際の宣誓はこんな感じだったと思います。

 「宣誓!私たち選手一同は、スポーツマンシップにのっとり、全力プレーをこころがけ、フレンドシップでプレーをつなぎ、スキンシップで絆を深め、筋肉痛もサロンシップで克服し、正々堂々たたかうことを誓います。」


 いま考えるとすべってますね。
 
 校風の厳しい高校でした。「選手宣誓」のプログラムで、私が呼ばれ、正面中央の教頭のところで「宣誓」。最後のサロンシップのところでは、隠し持っていた湿布をあげた右手にはりました。前方やや上にある教頭のけわしく凍りついた表情と、背後からあふれ出た生徒の大爆笑の声に、微妙な空気を感じました。教師のなかにもゲラゲラ笑っている人も。


 宣誓のあと、生徒からは「よかった」という感想が多かったなー。教師からは「あの場に校長がいたら大変だった」と言われました。「事前に相談してほしかった」という教師もいましたが、相談してたらできません。


 その前からですが、行事などで挨拶をしなければならないときに、ある種の反抗なんだと思いますが、そんな言葉遊びを必ずやってきました。高校3年になって行事の説明で初めて1年生のクラスに行ったとき、「あ!ダジャレの先輩 また言って!ここでもやって!」と騒然となりました。いやぁ、結構評判よかったんだという思いと、駄洒落だけ期待されてるのかよというガッカリ感と。


 ま、いろいろですね。若かったなーと。


 高校3年になる春、野球部がセンバツに初出場し、ベスト8まですすみました。私もスタンドで応援しました。それ以来12年ぶりに、私の卒業した高校がこのセンバツの夢舞台に。

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コメント

高校野球についてはいいたいこといっぱいありすぎのおりがみです。

とりあえず開会式の中継を見た感想をば。

震災から10年、戦後60年、災害の続く現在の励ましの力となれ、とおじさんたちは繰り返ししゃべってました。そう、それは間違ってない。

だったら、なぜ、少女にあの歌をうたわせるのか????と怒りを感じてしまった。こうして、免疫をつけていくっていうことなのかなあ?

その後に聞いた宣誓や大会歌の清々しさがいっそう際立ったように感じたのです。はい。

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