「ベアテの贈り物」の記事にふれて
憲法って、なんだろう。永田町が憲法「改正」に突っ走るなかで、そう思うことが私もある。学校では「最高法規」と習ったが、それがどんな意味を持ち、私たちの生活に関わっているのか。成立した経緯はどんななんだろう。変えるとどうなるんだろう。そんな人が増えていると思う。
ある世論調査では「憲法を読んだことがない」人は43%。改正要件は、衆議院・参議院それぞれ3分の2の発議を経て、国民投票での過半数。現状での「改正」では、わからないまま判断を迫られることになる。
昨日26日、書店でふと、サンデー毎日(4月26日発売 2005/5/8・15合併特大号)を手にした。「全国に広がる 九条の会」という記事がカラーで掲載されていた。4月22日に9氏のうち7氏がおこなった記者会見の模様を軸に。
さらに、パラパラとめくった。シリーズ憲法【5】「59年前に私が涙を流したわけ」というタイトルで、いまの憲法に男女平等を盛り込んだ立役者、ベアテ・シロタ・ゴードンさん(元GHQ職員)を見開き2ページで取り上げていた。
ここ数日のなかで彼女を取り上げた記事はこのサンデー毎日だけではない。
・毎日新聞2005/4/26朝刊「発信箱:憲法を考える二つの映画=高橋豊」
・朝日新聞2005/4/25夕刊「ニッポン 人・脈・記 女が働く 1 憲法24条の志、映画に 広がるカンパの輪」
・毎日新聞2005/4/19夕刊「特集WORLD:日本国憲法に男女平等の“贈り物” 草案メンバー・ベアテさんに聞く」
映画「ベアテの贈り物」は、東京・岩波ホールで4月30日から公開される。また、彼女も出演した、ジャン・ユンカーマン監督のドキュメンタリー「映画 日本国憲法」は公開は8月だが、ビデオやDVD、本は発売された。映画を完成記念の上映会で観たが、見事なまでに憲法の理念と思いが語られている。フジテレビの深夜ドキュメンタリー枠「NONFIX」もシリーズ憲法の1つとして24条のテーマで彼女にふれた番組を放送したばかり。
あと数日で憲法記念日を迎える。まず、憲法にふれることから始めなければ、わからないままにこの国のカタチが変えられることになる。
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長野県飯田市の「信州飯田生き方講座」という団体です。1999年5月4日にベアテさんをお招きして吉武輝子さんと対談していただきました。今回完成した映画「ベアテの贈り物」も是非上映会を行いたいのですが、地方での上映はどこへ申し込みすればよいのか教えてください。
投稿: 関口 房子 | 2005.04.27 21:55
コメントありがとうございます。
映画「ベアテの贈り物」
http://www.geocities.jp/michocop/
※「問い合わせ先」に電話とFAXの番号が載っています。
なお、講演情報はこちら
・ベアテさんの講演情報(青年劇場のホームページ内)
http://www.seinengekijo.co.jp/f-topix.html
【ブログ内関連記事】
憲法24条って?フジテレビ「NONFIX」(2005/4/16)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2005/04/24nonfix_9593.html
投稿: tamy | 2005.04.28 08:48
こんにちははじめまして。
私も新聞記事でこの映画と彼女のことを知りました。
映画を見て、当たり前のようにある今の生活も、ひとつひとつ壁を壊して得たものなのだと、今更ながらに思いました。
憲法は実態に即したものではなく、目指す目標、理想なのだと誰かが言っていたのを思い出します。
先人達が勝ち取ったもの、大事にしたいですね。
投稿: MNO | 2005.06.28 02:05