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2005.05.13

国連で初の原爆展の関連報道から思うこと

 いま、地球の裏側の国連ではNPT(核不拡散条約)再検討会議(参照 中国新聞特集ページ)が開かれています。5月2日に始まり、5月27日に終わる予定です。議題に入る直前にアメリカとエジプトなど非同盟諸国との間で調整がつかず、入り口で難航していましたが、実質討議が始まる模様です。

 昨日12日の3つの関連報道にふれて、こんな理不尽があっていいのかという思いにかられました。

■NPT会議で被爆者が被爆体験を

 11日の再検討会議で、被爆者団体で唯一の全国組織・日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の小西悟・事務局次長が

「この会議が核兵器廃絶に失敗すれば、子供や孫にその痛みや苦難を運命付けることになる」

と被爆体験を交えて訴えたことを知りました。

・参考記事

●NPT 被爆者が初めて体験訴え 再検討会議の場で(2005/5/12毎日新聞)

■国連で初の原爆展 実現の喜びと怒り

 NPT関連の記事を連載している毎日新聞広島版は12日、日本被団協が国連で初めて主催した原爆展について伝えました。

 「観光客の姿はあるが、一般市民は少ない」と記者は指摘していますが、2日に現地で見た私も同様に感じました。それでも、数年越しの調整の末の結果、実現したことを大きく評価しなければと私は思っています。展示のスペースの狭さや内容が十分ではないことを実際に見たわけですが、被爆の実相を世界に伝える努力、本来は日本政府がしてこなければならなかったのでは? ニューヨークの国連本部で強く感じました。

 「最後の節目の年。この機会を逃したらもうできなかった」

と日本被団協の田中事務局長は語る一方で、怒りをあらわに。

 原爆展会場を訪れ、5分で立ち去った町村信孝外相の姿勢です。2日に会場に行った際、私もこのとき、5メートルも離れていない距離でその不誠実さを目の当たりにしました。

 記事には、

田中事務局長の「唯一の被爆国として核兵器廃絶を訴えて……」との声にも、背を向けたまま「はい、はい」と答えただけ。まるで他人事のようだった。

 とありますが、私が実際に見たのもそのとおりの態度でした。記事はこう続きます。

 原爆展会場を訪れた町村信孝外相は、わずか5分ほどで立ち去った。田中事務局長の「唯一の被爆国として核兵器廃絶を訴えて……」との声にも、背を向けたまま「はい、はい」と答えただけ。まるで他人事のようだった。
 町村外相がその後、同会議で、「原爆展を見て、悲劇に改めて心を打たれた」と演説した。田中事務局長は「原爆展が演説の刺し身のつまに使われた」と怒った。

 ・参考記事

●世界を変えたい:NPT・核軍縮の現場で 私が見たNY/中 /広島(2005/5/12毎日新聞朝刊広島版)

■原爆展のすぐ隣で・・・

 私が原爆展を見たのは国連本部の見学受付の隣で開催された展示ですが、関係者だけが通行する地下通路にもう1箇所展示されているそうです。

 この原爆展の隣をめぐる12日の朝日新聞夕刊の報道に、驚かされました。

 核政策をアピールしようと、米政府がパネル展示のコーナーを設置したというのです。被爆者団体の展示コーナーの隣に。「原爆被害者とみられるお年寄りが米担当者に涙ながらに詰め寄る光景も見られた」と報じられています。原爆を使った国の政府と、落とされた国の政府。全国紙の広島版や地元紙の中国新聞(特集ページ)だけでなく、私たちがその姿勢をもっと問うべきだと、「最後の節目の年」(被団協・田中事務局長)を迎えたいま、現地で原爆展を見た私は強く強く思うのです。

・参考記事

●被爆者団体の隣で、米核政策の展示 反核団体批判(2005/5/12朝日新聞夕刊)

【ブログ内関連記事】

NPT(核不拡散条約)再検討会議をめぐって  唯一の被爆国の政府と私たちに問われているものは(2005/5/8)

・国連で被爆者と外務大臣の姿をみて(2005/5/5)

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