「命がけで憲法を無視する」って?
年に何度も都議会を傍聴しているが、石原都知事の表現に違和感を感じることが多い。それは議会だけにとどまらない。損害賠償請求は却下されたものの、知事としての発言の不適切さが民事裁判でも指摘されたババア発言は週刊誌上だったし、テレビ出演での発言も過激だ。
今度の発言は、都庁内で初めて開かれた国民保護協議会でのもの。
5月26日の朝日新聞都心版によれば、
25日の会合で、会長を務める石原慎太郎知事は、天然痘によるテロの訓練に触れ、基本的人権にこだわっていては蔓延(まんえん)は止められないとした上で、
「都民の生命守るため、こちらも命がけで憲法を無視する。超法規的に行う以外にない。みなさんもその覚悟を持っていただかないと、国民の生命財産を保護することにはならない」
とあいさつしたそうだ。
引き合いに出したのが天然痘によるテロへの対策とは言え、ここまで憲法について挑発的な表現をしなければならない理由が理解できないでいる。
都庁に来るのは週に2回か3回。30年来連れ添っている浜渦副知事に権力が集中し、局幹部レベルでも浜渦副知事に「お手紙」を書かないと何もすすまないという都政。
やめない副知事をみかねて、ほかの2人の副知事と教育長が辞表を出す始末。以前にも憲法を無視すると都議会で答弁したが、実際に無視されているのは何で、いのちがけで何をやろうとしているのか。
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憲法とは、国民国家体制下において国民が権力の暴走を縛り付けるための民主主義の根幹となる思想である。憲法の何たるかも知らないアホを都知事にしていてはならない。
憲法を改正せねばならないという主張であればまだしも、憲法を無視するとはテロリストの思考法そのものである。頼むから慎太郎馬鹿はできるだけしゃべるな。
投稿: とほほ | 2005.05.29 12:14