保育サービスの「成長」がダントツですすむなかで
サービス業のなかで保育サービスはいま一番の成長をとげている。
今日11月9日付の日経MJ(流通新聞)は、「第23回サービス業総合調査」の結果を第一報として報じた。詳細は11月16、23、30日、12月7日付の4回にわたって掲載するとしている。さまざまな業種の成長率、企業の業績(2004年8月から2005年7月決算)を調査したもの。
保育サービスはこの47業種のなかで、ダントツの49.4%。記事では「保育園の設置基準を緩和する東京都の認証制度創設以降、参入が相次ぐ」とし、「保育参入ラッシュ」と小見出しを打っている。
昨年の同じ調査・第22回サービス業総合調査(2004/11/10日経MJ)では、保育サービスは33.0%の伸び率だった。「公設民営型保育園や東京都による認証保育園の増加が大きな要因」としていた。
規制改革・民間開放推進会議は、保育の市場化を強く求めている(資料はこちら)。年内に出される答申にさらに強い方向性が打ち出されるとも言われている。厚生労働省は、その会議とは立場が違い、公的な保育を守るという主張をしている。
施策誘導によって、保育をサービスとし、そのサービスの「成長」で経済を活性化へという強い意向が経済界にはある。
子どもの成長にとってどうなのかの検証は、どれだけ行われてきただろうか。
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はじめまして。
よいことのような気がしますが、「儲け」のために最も大事な部分がかけてしまったりすることも他の業種でも見られることです。本当にこれはよいことなのかなぁとも思います。。ちょっと考えさせられました。
投稿: コム | 2005.11.10 12:16
時には、家庭の中に入り込んでいかなければならないような事態もあるのが福祉保育介護の分野です。サービスでは絶対にやれない仕事だと思うのです。
(変な例えでごめん)こぎれいなビルの一室で朝から晩まで保育して、オプションで乳幼児に英会話とか教えて・・・それで心も体も健やかな子が育つと思ってるとしたら罪深い・・・。
投稿: おりがみ | 2005.11.11 10:31