みなさんにお詫びしなければいけません。m(__)m
ブログを始めて1年4ヶ月ですが、私、世論に対する見方が間違っていました。全然すべってました。すべって書いてきたんですねー。大ショック。
中国・韓国との考え方の違いを「理解できませんね」と切り捨てる、どっかのソーリとは違いますので、わたくし、率直に認識を改めました。
生まれてきて30年。ぼやっと記憶があるのが25年、ほぼ記憶があるのが20年くらいですが、これほどの認識のズレは初めてでして。
ズレに気づいたのは、1月6日付の毎日新聞が実施し掲載した世論調査(2005年12月実施)を読んで。
◆日本は、親の所得など家庭環境によって、子供が将来つける職業や所得が決まる「格差社会」になりつつあるとの指摘があります。日本は格差社会になりつつあると思いますか。
との問いについて、
「なりつつあると思う」64%、「なりつつあると思わない」30%
これは私の想定していた通りです。
◆今後、所得や収入の格差は拡大すると思いますか。
「拡大する」71%、「縮小する」6%、「変わらない」18%
これも、このままいけばそうだよなぁと共感。
続いて、
◆所得や収入の格差が拡大していくことは問題だと思いますか。
「問題だ」74%、「問題でない」21%で、
男女比では「問題だ」(男69%、女78%)、「問題でない」(男27%、女15%)と、若干の差がありつつも、問題視する傾向にあることは、当然だと私は考えました。
◆格差拡大であなたの生活は、との問いに、
「高い収入で得られるようになる」はすべての世代で3%から5%で推移するのに対し、「生活に困らない程度の収入は得られる」は、70代以上44%、60代57%、50代61%、40代72%、30代・20代73%。「生活に困るようになる」は、70代以上38%、60代34%、50代31%、40代20%、30代18%、20代15%となり、年代が高いほど格差拡大による生活不安が高まっていることがわかりました。
ところが、です。
私のお詫びの対象はここからなんです。
◆税金などの負担は大きくして福祉など行政サービスを充実させる「大きい政府」を目指す考え方と、税金などの負担を少なくして民間活力を発揮させる一方、福祉など行政サービスを最小限とする「小さい政府」を目指す考え方があります。どちらの政策を採るべきだと思いますか。
との設問には、
「大きい政府を目指すべきだ」38%、「小さい政府を目指すべきだ」47%で、男女比では「大きい政府」:「小さい政府」が男39:52と差がつくものの、女38:43とほぼ変わらない傾向が見えてきます。
この年代比較が私の想像をこえたものでした。
紙面によれば、
高齢者ほど小さい政府への支持が多く、60代では「小さい政府」53%に対し、「大きい政府」29%と差が開いた。しかし、30代ではともに43%できっ抗した。20代では大きい政府支持が46%で小さい政府支持の42%を上回っており、若い層ほど大きい政府の支持が増える結果となった。
驚きでした。私は年代が高いほど大きい政府を求め、年代が若いほど小さい政府を求めていると思ってきました。正反対の間違いでした。m(__)mm(__)mm(__)m
でも、若い世代ほど格差拡大で生活に困らない程度の収入を得られると思い込みたいし、自分の「能力」を否定したくないという思いと、同世代の格差拡大が明らかで将来の年金や医療・介護など社会保障給付が不安視されるなか、そこは削らないでほしいという不安が交差しているのではないでしょうか。
◆格差拡大への対応として、税金や社会保障制度などにより、豊かな人から貧しい人への所得の再配分を強めるべきだとの意見があります。再配分を強めるべきだと思いますか。
この問いには、「強めるべきだ」67%、「強めるべきでない」24%となっており、生活していくためのセーフティネットをしっかり整備することを求めているわけです。この傾向は年収の違いによっても変わらないことを同調査が示しています。
◆2001年はるの小泉政権発足当時と今とを比べ、あなたの生活水準は良くなりましたか、悪くなりましたか。
では、「変わらない」が59%と多いものの、「良くなった」10%に対し、「悪くなった」はその約3倍の29%にのぼっています。
その小泉政権の実績を「評価する」が65%と、「評価しない」の29%とダブルスコアとなっていて、評価の理由に「郵政民営化などの構造改革の進展」を48%があげています。
生活改善はすすまず、格差社会が進行していると感じているものの、構造改革=無駄を削ることだと考えている人々の支持が集まっているといえるのではないでしょうか。
「改革」という言葉から思い浮かべる政党について、
自民42、民主19、公明3、共産4、社民1、国民新党1、新党日本1という状況から、小泉「改革」のイメージ徹底ぶりが見えてきます。
繰り返しますが、「小さくて効率的な政府」への政策と宣伝がすすんでいるにもかかわらず、若い世代ほど大きな政府を求めていること、私の想像とはまったく違いました。
この調査が示した複雑な状況をしっかりみつめてみることが「格差社会」の今をつかむこと、この先のすすむべき道を展望することにつながると思っています。
わたくし、驚きとお詫びの気持ちを大切にしつつ、切り替え、今後も格差社会の問題をみていきます。
【ブログ内関連記事】
・すすむ「格差先進国」の実態 「新しい時代」への「挑戦」とは?(2006/1/3)
・ほっとけない 世界有数のこの格差社会を(2005/9/23)
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