新年明けてタクシー運転手の会話を聞いて考えたこと
2006年、あけましておめでとうございます。
今年もがんばっていきましょう。
正月風景、仕事によってもさまざまですね。
日付が変わって、ちょっと外をぶらぶら歩いたのですが、
車道をみると、タクシーの運転手が車をとめて、携帯で家族に電話してました。
「カウントダウン、終わったよな。今年もがんばっていこうな」
という声が静かな夜道に響いていました。0時30分ごろだったでしょうか。お客をおろして、時間ができたところだったんでしょうね。
障害者や高齢者の入所施設、児童養護施設もそうですが、病院、警察、消防などなど、のんびりした正月休みのないみなさん、頭が下がります。
私も学生時代は、元日に分厚い新聞を配達してたり、パン工場の短期バイト中に新しい年になったり。いろんなお正月でした。
タクシーは月に1回乗るかどうかの私ですが、仕事で年に数度の地方に行ってタクシーに乗ったとき、「景気はどうですか?」と聞くようにしています。いい話、聞かないですね。
地方都市でも観光客が減ったり、細かい路線のミニバスが100円程度で走ったり、お客は減ってるのに、台数は「規制緩和」でどんどん増えて。
私の住む東京でも、ミニバスの運行が増えていますし、飲んで夜遅くなったときは深夜バスを使う人も多いです。
タクシーの規制緩和と労働者の年収減と労働強化は少しずつ報道されてきていますが、先日もタクシーと乗用車の衝突事故の現場を見て、安全・安心は大丈夫かと、思いがめぐりました。
タクシー労働者でつくる全国自動車交通労働組合総連合会(自交総連)のホームページのデータ集に、常用労働者との年収・労働時間の比較が出ています。
データ集の「労働条件の推移」に、景気の低迷と「規制緩和」による大きな影響がみてとれます。
全国平均で、2004年の調査では年間2464時間働いて、約276万円。
地方紙には、生活保護並みかそれ以下という厳しい実態が報じられたりもしています。
それぞれの正月。
「規制緩和」が人のいのちを奪い、生活をおびやかす弊害が明らかになった2005年。
規制緩和がすべてダメだという立場ではありませんが、公共・公益に関わる分野はしっかり規制と検査で守っていくことが必要だと、タクシー運転手のお父さんの会話を聞いて考えた2006年正月です。
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