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2006.02.08

生まれて初めて観た映画「典子は、今」の典子さんが講演活動に専念へ

今年になって、まだ映画を観に行っていない。

見たい映画はいくつもあって、来週にかけて観に行こうと思っている。

去年、珍しく意識づけて映画を楽しんだ私。

生まれて初めての映画は?

小学校にあがる時に母と姉と観た「典子は、今」。たぶん、東映マンガ祭りなどでドラえもんなどの映画はその前に何度か観ていると思うけれど、記憶があるのはこの映画から。「マンガやないん?何の映画観に行くん?」と聞く私に、「いいけ(いいから)、観に行こう」と半ば無理やり連れていかれたように思う。

当時私は、2つ上の姉と母との3人暮らし。私が生まれて直後に離婚、その後水商売などで女手ひとつで支えてきた母とは平日の夕食でゆっくりすることはできず、夜はいつも姉と留守番。仕事が休みの日曜に行く、遊園地や映画が楽しみだった。

この作品に小さな子どもを連れて行った母はすごいなぁと尊敬する。

さて、「典子は、今」は、薬害(サリドマイド)で、生まれつき障害を持って生まれた典子の半生を描いたもの。主演は本人。

両腕のない彼女が器用に足で食事したりする姿に衝撃を受けたし、学校へ通うことや交通機関を使うことなど、生きる上での当たり前のことに、壁があることを初めて私は知った。

まわりに障害者がいなかった私にとって、スクリーンに大きく映る、まっすぐな彼女が初めて向き合う障害者だった。

映画の反響が大きく、中傷や子育てで21年間一切の取材を断ってきた彼女が、熊本市役所を3月に退職し、講演活動に専念するという。

◆「典子は、今」の白井のり子さん、講演活動専念へ(2006/2/6読売)

 サリドマイド児の日常を描いたドキュメンタリー映画「典子は、今」(1981年、松山善三監督)に主演後、約21年間取材を断ってきた白井のり子さん(44)(熊本市在住)が、読売新聞のインタビューに応じ、3月いっぱいで勤めている熊本市役所を退職し、講演活動に専念する準備を進めていることを明らかにした。

 白井さんは、サリドマイドの影響で両腕に障害を持って生まれた。右目の視力もほとんどない。80年、サリドマイド被害者として全国で初めての公務員になった。その後、松山監督から「多くの障害者が、あなたを見て元気になるような映画を作りたい」と申し出があり、「自分に与えられた使命かもしれない」との思いで承諾した。

 ところが、映画出演後、全国から寄せられた手紙が1か月3万通にのぼるなど生活は一変。いわれもない中傷も投げかけられ、結婚して子どもが生まれたこともあり、講演、執筆、取材などの依頼をすべて断ってきた。

 しかし、子育てが一段落した40歳過ぎから心境に変化が現れた。自分を客観的に見つめられる余裕ができ、「映画を見てくれた人たちの感想を素直に受け入れられるようになった」という。「映画の典子じゃなく、今の“のり子”を知ってもらえばいいのかな」と、昨年8月、初めて講演依頼を引き受け、これまでに九州で7回講演した。白井さんは「これからスカイダイビングなど新しいことにも挑戦したい」と話している。

◆映画「典子は、今」(goo 映画)※あらすじがわかります

彼女の今の考え方、講演にふれたいと思う。映画の反響のなかで中傷もあったというけれど、彼女とこの映画が私に与えた影響はとても大きくなっている。

一度講演を聞いて、私のまわりでも講演会などが企画できたらいいなぁ。特に昔の私のような、年長さんや小学生くらいの子どもたちに、そしてもっと大きな、昔子どもだった私を含めておとなたちに向けて。

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コメント

 懐かしいです。映画館で観たか、どこでだったのか(ほんの一瞬、知り合いが映ります)。
 典子さんがいろいろな事をこなされることも驚きでしたが、自分では絶対できないことを、どうやって解決していかれるのかということに感激したと思います。

忘れられない映画です。
典子さんが一人で歩いているシーンは目に焼きついてる。


同世代で、薬害とか公害病とか食害で大変な思いをした人がたくさんいます。
こどもとして「なんでこんなことが」と息を飲んでいた私は、もうすっかり中年。

こんどは同じおばちゃんとして典子さんを受け止めたいと思います。

教えてくれてありがとね。

三年前だったかな 映画の感想として30歳の時にボランティアをしていて其の頃の思いを映画の感想として書いたものです。
先日 何となく思い出し又皆さんにユーチューブで見られるから見て欲しいと思い 再掲載を日記として取り上げました。
実はそんなに思いの強いものではなかったで掲載したことを忘れていました。
その感想としてコメントが来たのかなと思い開いてみたら 失礼だとは思いますが もう52歳超えたそうですね。
私は 70になりますから一気にあの頃へ帰って私自身もあの頃はまだ若かったのだなと思うと同時に映画をもう一度見なおして一コマ一コマが懐かしく私自身もあの映画を見ながら感じていた 何でも出来るんだって 何かもう一度自分に言い聞かせるように心に打たれてしまいました。
後何年生きられるかでなくて 何をして行こうかと 体 アチコチが壊れかけて足引きずったり 腰が伸びなくて歩きにくくても 生きていく素晴らしさに心を奮い起こさせるそんな今日此の頃に勝つを入れなければと思いました。
典子さんなんて気安く呼び掛けてスミマセン。
ハンディを沢山持ながらも私などとは違う人生を送られて 凄い人なのだなと 改めて思い出しています。
私は福井の田舎でボランティアのはしりのような形で振り向いてくれない人を何とか一人でも振り向いて貰おうと駆けずり回っていた頃を思い出しました。
年行ったら話が下手になっていくばかりでウマく伝えできないのが残念です。
下手な文でスミマセン。 お体お大事にして下さい。

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