子ども時代のいじめをふりかえってみた
23日、24日と、箱根で合宿的学習会でした。私がキャッチできたのは、期待の半分くらいのものでしたが、これをどう生かすかも私の今後次第ととらえておきたいと思います。
三十路の春ですが、年代をこえて交流できる大切な機会でした。宴会のあと、40代の小中学生のお父さんとその親世代の方と、教育・いじめについて話しました。
悪質で継続的ないじめによって不登校になり、学校側の対応の不十分さの責任を問い、また不登校のなかでの教育に不安を感じるお父さん。それに対して、イヤと言えばいいんだ、親の口出しも昔はなかった、どうしてもわからないこともあるから親も教師も手をあげることもアリで、実際に子どもにそうしてきたという戦前生まれの年配の方。
戦前生まれのお父さんの話は、子ども同士のけんかはOK。なぐってなぐられて痛みを知ることで成長するというものでした。でも、複数で暴力を一人にふるうのは卑怯、先に手をあげられたらどんなに反撃してもかまわないなど、一定のルールが前提だったそうです。
私は1975年生まれ。世代論で言えるかどうかはありますが、いじめは徹底的なものでした。特に小学校5・6年から中学校の頃、女子のそれはすごかったです。クラスの一人の生徒と絶対に口をきかず、キタナイものとして扱って。しかも、その生徒と話をしようと生徒がいると、呼び出して「次はアンタになるよ」と脅かして、「秩序」を保っていく。
あんまりひどいので、私など男子数名もほっとけずに強弱つけてとめましたけどね。「男子は関係ない」「あんたらに何がわかるん」みたいな、突き放す言葉がいつも返ってきました。
休み時間になると、5つあるクラスでそれぞれいじめられている生徒が、休み時間にベランダの隅で複数集まって静かに過ごしているような状況さえありました。
私、小中と、クラスでは毎年ほぼ学級委員でしたし、まとめ役なことも多かったですが、高学年になるにつれ、いじめられている子が追い詰められていく状況がわかりました。いじめのエスカレートとともに。
クラスメイトとしてつきあいつつも、状況が状況だけに裏で先生に連絡していましたが、数人の友人や先生などの努力もなかなか実りませんでした。カバン持ち、カツアゲだけでなく、返却されたテストを取り上げてその低さを勝手に発表する、持っている好きなアイドルのグッズを捨てる、つばをはくというような行為も一部にありました。
正義とか卑怯という考え方は、私の子ども時代、20年前にはもう崩れていっていたというのが実感です。
そのときの傷を負った同級生、素敵な相手や子どもと過ごしているのかなぁと心配になりました。子ども時代を振り返るのも久しぶりの、いまだ独身の私に言われたくないかもしれませんけど。
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» 子どもがわからなくなったヤンキー先生へ、その① [SASKEメモ]
先月末、ヤンキー先生が、本を出しています。もともと、大ファンだったので、今日、書店でみつけたらすぐに買って読み始めました。『ヤンキー先生の子どもがわからない親たちへ』(祥伝社)です。
しかし、読み始めた途端、ヤンキー先生は変節してしまったと感じました。ヤンキー先生は、何時から、親たちに説教するほどエラくなったんでしょうか。もしかしたら、読後感は別のものになるのかもしれませんが。
タイ... [続きを読む]
こんにちは。いじめですか。懐かしいですね(と言ったら怒られますかね。)。
わたしは71年生まれでしたが、もうほんとにすごかったです。参考までに。
http://dorablue.blog51.fc2.com/blog-entry-238.html
ではでは。
投稿: Dora | 2006.04.24 23:55
SASKEです。
ヤンキー先生が、新刊を出していますね。昨日、読み終えましたが、とってもいい記述がありました。その部分だけでも、1400円+消費税、元取れるものではありますが、とんでもない! マイナスの料金もつけないと、と思う部分もたくさんあって、相殺しても、やっぱり、プラスとは、言えない出来、と思いました。そのなかでも、とってもいいなと思った箇所は、2章の「(1)子供を「イジメ」から守りたい」の節です。その中にも、意見したいところはいくつもありますが、その線から、イジメ根絶に向けた取り組みをしていきたいなと思った部分でした。
投稿: SASKE | 2006.04.25 01:00