「都議の活動はみんな公務」と公用車で飲み会へ
東京都の局長以上の幹部と都議会会派の幹事長などに使用が認められている「公用車」。高級料亭で行う都議の同期会に乗りつけるのも「公務」なんだそうだ。
都議会自民党幹事長の野村有信都議は、「私的使用」と思われる現場で取材に対し、「われわれ都議の活動は、みんな公務です。議会は自立権を持つ組織ですから、われわれの考え方でやればよろしい。勉強してくださいよ」と、開き直ったという。
公用車の私的使用を追及している写真週刊誌「FRIDAY」(2006/4/21号・4月7日発売)の第4弾に「反省なし!東京都議会 同期と飲み会も公用車【血税のタレ流し】」という記事が。
追及を続ける「行革110番」の後藤雄一都議会議員のホームページの4月7日の日記に、同記事と自らも同誌に第1弾として掲載された幸田昭一出納長の産経新聞のインタビューが掲載され、全文を読むことができる。
「FRIDAY」の追及記事をうけて、このブログでも2度ふれてきた。
・福祉切り捨ての都出納長が「公用車を私的使用」(2006/2/19)
・都幹部が公用車で政治資金パーティーへ(2006/3/11)
関西のある自治体では、公用車を幹部で相乗りして使うことを始めたという。聖域なき見直しが都庁・都議会で強調され、さまざまな事業・補助金が削減されてきた中で、東京都の公用車が見直されてきたということは聞かない。石原都政になって、シルバーパスの見直し(無料を有料化 住民税非課税1000円 課税20510円)が反対の声もあるなかで実施されたが、幹部と会派の車は聖域のようだ。
ビデオカメラでの尾行も含めた活動をおこなう後藤都議に対し、その方法論の賛否はあるだろうが、議会の圧力が強まっている。法的な拘束力はないというが、改選前の案件も含めて対象とされ、後藤都議の議員活動について調査する特別委員会の設置が自民党、公明党と民主党の一部の賛成多数で決められた。共産党が会派の幹事長にあてられる公用車の使用を拒否しているということはつけくわえておきたい。
都庁から徒歩1・2分の新宿三井ビルへ(位置関係はこちら)も公用車を使用する実態。告発方法をすべて好ましいとは思わないが、チェック体制が確立されていないなかで、今回の告発がなかったら、公私混同フリーパスは都民にここまで明らかにはされなかったはず。都議会では、少数と異論に対する圧力がさまざまな形で強まっていると思う。
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