5月31日午後10時からNHK「その時歴史が動いたこれは正義の戦いか」
ブッシュ政権の支持率が31%にまで下がったという。テロの脅威への対応と民主化を掲げて始まったイラク戦争・占領の行き詰まりが広がっている。
私は1975年生まれで、1990年から1991年の湾岸危機・湾岸戦争の記憶は鮮明にある。多くはブラウン管の映像からだけど。第二次大戦にかかわる歴史、情報、論議にもふれてきている。新聞、書籍、映像、ネットの情報も含めて。
ベトナム戦争については、ほとんど知らない。
そんな私の関心に応えてくれる番組が5月31日(水)午後10時からNHK「その時歴史が動いた 第254回これは正義の戦いか~ジャーナリストたちのベトナム戦争~」として放送される。
大国の掲げる「正義」と、事実を伝える役割を持つジャーナリストとの関係は・・・。
「現代がくみとるべき教訓」にふれてみたい。
以下、番組ホームページより
***
NHK「その時歴史が動いた」
第254回
これは正義の戦いか
~ジャーナリストたちのベトナム戦争~
放送日 平成18年5月31日 (水) 22:00~22:43 総合
ゲスト 石川 文洋さん (報道写真家)
番 組 内 容
「イラクに存在する大量破壊兵器を破棄する」として遂行された2003年のイラク戦争。しかし戦後、大量破壊兵器が存在しないことが明らかになりその大義が問われた。
かつて国家が掲げる大義にジャーナリストたちが疑問を投げかけて終わらせた戦争がある。1960年代に本格化したベトナム戦争である。
アメリカは、北ベトナムの共産主義勢力に対する南ベトナムの資本主義勢力の戦いを援助することをうたい介入した。やがて戦局は泥沼化する。ところが政府はその実態を国民とメディアから隠した。新聞やテレビもまた戦場の現実を伝えるまでに至らなかった。
しかし最前線の実態をまのあたりにし始めると、ジャーナリストたちは戦争の実態を報道し始める。ハルバースタム記者は、政府の圧力にも屈せず、悪化する戦況を報じ続けた。またニュースキャスターのクロンカイトは、大義のない戦争は終わらせるべきだとテレビを通じて停戦を提案した。さらにシーハン記者は政府の秘密文書をスクープし、政府が国民から隠し続けた事実を白日の下にさらした。
ついに世論も動き、戦争は終結した。アメリカ史上初の敗北であるベトナム戦争を通して、ジャーナリストたちの葛藤と栄光を描き、現代がくみとるべき教訓に迫る。
***
【追記】
6日の夕方16:05~など再放送されます。
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コメント
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ベトナム戦争批判ですが、私としては、正直日本人として、アメリカを一面的に批判できるか、と言う疑問です。当然アメリカの枯葉剤散布など全く肯定できませんが。
日本は果たして、先の大戦に対して、真の意味で謝罪しているのか?
日本は戦争被害者に十分に賠償しているのか?
それとそもそもインドシナが政治的に混沌した理由の一つに日本の軍政が関係ないだろうか?
最後の点は、どのメディアも伝えない。どのジャーナリスト、批評家・歴史家も言わないことですが。
投稿: 太宰由紀夫 | 2006.05.28 12:39
番組見ました。開戦当初はアメリカ軍の正義の戦いを信じていたジャーナリストたちが、戦場に足を踏み入れて、次第にこの戦争の意味を問い始め、ついには真実を報道する至るジャーナリストたちに敬服しました。
そして国民へ真実を伝える事が報道の義務であるとした連邦裁判の判決にアメリカの民主主義精神の崇高さを改めて認識しました。
過ちもするが、それを正す力がこの国にはあるのだと思います。
そんなアメリカの本当の意味で良き隣人であることはどういうことか、日本自身に問い掛けているような番組だったと思います。
投稿: leon | 2006.06.01 18:52
太宰由紀夫さん、ご指摘ごもっともです
今回のイラク戦争にしても、アメリカに大きな責任があると思いますが、政権支持率が大幅に下がっていることは、一定の民主主義・良心が働いているのでしょう
しかし、日本は真っ先に支持したにもかかわらず、その正義や命への姿勢が問われるべき内閣に支持が集まったままです
leonさん、ほんとの意味での良き隣人という姿勢がもっと問われるべきですよね
私はジャーナリストでも何でもありませんが、正す力をあきらめないで追い求めたいと、この番組をみて思いました とても興味深い番組でした
投稿: tamy | 2006.06.02 21:27