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2006.06.20

京都で感じた「平和」と「いのち」の大切さ

17日午後から19日午前、京都にいました。

組合の障害者福祉に関しての学習交流集会に140人の参加者の一人として参加しました。

障害者福祉はこの春から大変な事態となっています。

「改革には痛みが伴う」とし、反対する人たちを「抵抗勢力」として切って捨ててきた小泉「改革」。

障害者がうける福祉に原則1割の負担を強いる「痛み」が、多くの当事者や家族、職員らの反対の声を聞かずに「障害者自立支援法」という形でこの4月から押しつけられてしまいました。

都内の障害者の通所施設でも、障害者が働いて得る工賃が数千円から1万円ちょっとというのが現状にもかかわらず、今まで無料だった施設利用に料金が発生し、2万円以上支払うという矛盾が起きています。工賃を大きく超える利用料を、作業所などが請求するわけです。給食も自己負担となり、通えないという事態も起きています。

先日、都議会で共産党が5月におこなった影響実態調査をもとに質問をしましたが、この調査結果(中間まとめ)に、多くの国民がまだ知らない厳しい実態が出ています。職員の賃金、一時金の削減にとどまらず、パート化、行事の削減などが実施・検討されています。これが「自立支援」なのでしょうか。

学習交流会の分科会で、京都の宇治東福祉会(もとは宇治共同作業所)の仲間(施設に通う障害者)がつくった「なかませんげん」(ホームページのトップに掲載)が紹介されました。

なかまのみんなの思いがこめられたメッセージで、頭だけでなく心が動かされるものでした。この声は、国会や私たち国民にどれだけ届いているでしょうか。

この宇治共同作業所では、なかまのメッセージを歌にしています。昨夏、私の組合の若手でつくった戦争と平和についてのイベントで、京都の保育士から、「平和」のうたが紹介されました。私、「うたごえ」は好きではないのですが、このうた(ヴァーチャルうたごえ喫茶のびのサイトのページでは詞と曲にふれることができます)はとても感動しました。

集会も終わり、18日の午後は立命館大学国際平和ミュージアムへ行きました。2時過ぎに入り、閉館時間ギリギリの4時半までいましたが、すべてを見ることができないほど、充実の内容でした。

「戦争」の歴史、「平和」への展望をこれほどの内容で展示した施設を、私はほかに知りません。京都に行かれた方は、ぜひぜひ行ってみてください。

館内ではミニ企画展として、日本の子供たちが見た「イラク戦争」展を観ることができました。千葉県船橋市の芝山中学校の生徒の3年生が、「イラク戦争」や「戦争と平和」をテーマに、雑誌やパンフレット、新聞等の画像や文字をつかって、一人ひとりが「平和をもとめるメッセージ」をコラージュで表現した作品。それぞれがつかった画像やメッセージ、レイアウトもまったく違うなかで、戦争・平和と希望を発したものでした。

この3、4年、9・11テロやアフガン爆撃、イラク戦争などなど、いのちの大切さが問われるすさまじい事件が続いています。ブラウン管を通して子どもたちだけで一方的な映像として受け止めなければいけないというような状況もあるなかで、私たちおとなはどれだけその事実と向き合えたでしょうか。

イラク戦争や自衛隊派兵への賛否についての世論調査は新聞に大きく載ってきましたが、親が仕事でいないなかテレビで「戦争」を見る幼児、小学生、中学生、高校生たち・・・。おとなは、彼らがどう受け止め、思い、考えたかに無関心ではなかったでしょうか。国内では殺人事件がときにセンセーショナルに報道される一方で、数万のいのちを奪った戦争について、ヨソゴトになっていないでしょうか。

閉館間近の時間に、ミニ展示の場所で、大きな新聞社の記者に感想を聞かれ、いろいろと話しました。目の高さが同じで、とても熱心に聞いてくれた素敵な記者さんでした。

展示の紹介が私の感想を含めて19日の朝刊に掲載されました。

18日の夕方過ぎには金閣寺へ、19日の午前は清水寺へと、私なりに充実した観光でした。

15年前は中学の修学旅行で京都に来た私。かん高い声で盛り上がる修学旅行生の若さに、自分の歳だけでなく、彼らに希望を感じました。

古きよき街並み、小さいお店の多い京都で、少しはリフレッシュできたかなぁと思った3日間でした。

修理に出していたパソコンも戻ってきました。忙しさの山場となる6月下旬をのりこえて、落ち着ける7月へといきたいものです。

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