差別と貧しさ、親子の絆をかみしめた「カーテンコール」
昨日は天気と体調がよくなかったので、ビデオレンタル店へ。
6月21日にDVD・ビデオが発売され、レンタルも解禁となった映画「カーテンコール」をかりて観た。
公開時に観ようと思っていて、観そびれた作品だった。
なつかしく、せつなくて、あたたかい。差別と貧しさ、家族の絆を描いた映画。
映画の隆盛と衰退、観衆の笑顔と落胆、親子愛と在日朝鮮人差別に向き合う展開に、圧倒され続けた。
山口県下関・長府が舞台で、お隣の北九州市門司・小倉で生まれ育った私の方言と近く、その意味でもなつかしかった。
私の地域でも、「在日」の人への風当たりはすごかった。私の母でさえ、「あの家は・・・」と半ば見下して言うことがあったし、義父の口からも「チョン」という言葉が何度か出ていたと記憶している。
今から20年前でさえ、ひどかった。
厳しさのなかで、断たざるをえなかった親子関係。30年たっても結ぶことのできた絆。
記者が学生時代と重ねて省みる自分の思い出のなかの「在日」。結び直す父との絆。
観終わったあと、偶然、数ヶ月ぶりに母から電話があった。
「カーテンコール」、私の中、私の国、いまの時代だけに絆があるのではないということを教えてくれた。
コミック「夕凪の街 桜の国」の映画化に際し、メガホンをとる佐々部清監督の作品を「チルソクの夏」に続いて観ておきたかった。
みなさんにもぜひおすすめしたい。
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