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2006.08.20

家庭でも施設でも虐待をうける子どもたちに私たちは何を

 この夏、親による育児放棄を含む児童虐待が連日報じられた。社会は、政治は、抜本的な対策を打っただろうか。

 「うちはよかった」「ひどい親がいる」程度でおさめていないだろうか。また、典型的な世襲議員で、大企業の中枢の関係者を親類に持つ安倍さんは、養護を必要とする子どもたちが再チャレンジどころではなく、チャレンジさえしにくいことをどこまで知っているのだろうか。

◆安倍応援団が東京集会(2006/7/29産経新聞)

 総裁選で安倍晋三官房長官支持を打ち出している「再チャレンジ支援議員連盟」(山本有二会長)は28日、安倍氏を招いて地方集会の第1弾を党本部で開いた。安倍氏は政府の立場から「再チャレンジ推進」全国行脚をスタートさせており、政府と党の2方面から「再チャレンジ」を売り込む作戦を本格化させた。
 集会には、都議会議員ら100人余りが参加。山崎孝明都議が「改革のバトンを受け継ぐのは安倍氏のほかにいない」と声を張り上げると、会場は拍手で包まれた。
 これに先立ち安倍氏は「再チャレンジ推進」全国行脚の一環として、親がいなかったり育児放棄されたりした子供たちが共同生活を送る児童養護施設「至誠学園」(東京都立川市)を視察した。

 一部の児童養護施設では、いまだに子どもの権利を踏みにじる処遇がおこなわれている。人の手と社会のチェックを改善させなければ、心の傷はより多く深くなることは明らかだ。

保育士が入所少年と性的関係や暴力 埼玉の児童養護施設(2006/8/20朝日新聞)

 埼玉県北部の民間児童養護施設で、女性保育士(29)が入所少年と性的関係を持ったり、別の職員が入所児童に暴力を振るったりしたとして、県は施設を運営する社会福祉法人に改善勧告をした。施設側は女性保育士と、女性保育士との関係を知りながら、施設から少年を連れ出した職員の男女2人を7月、懲戒解雇した。

 県によると、女性保育士は04年から、少年を自宅に呼び出し、性的関係を続けた。後輩の職員が少年を女性保育士の自宅まで車で送ることもあったという。

 今年6月、少年が別の職員に相談し、発覚した。少年は「要求に従わなかった時は、施設でけられたり、かまれたりした」と話しているという。施設長が女性保育士や後輩の職員らに事情を聴いたところ、3人とも事実を認めたという。

 県や施設が他の入所児童に被害がないか調べた結果、複数の職員が入所児童に対し、布団に突き飛ばすなどの暴力を振るっていたこともわかった。県は7月末、改善計画を今月28日までに提出するよう指示。施設側は、複数の職員を懲戒処分し、施設長を減給3カ月とした。

 施設には3歳から18歳未満の子どもが入所している。

 親による虐待など厳しい環境を経て入所するケースが増えているなか、社会的責任としての児童養護施設も支えてくれないとなれば、彼らの行き場、生き場は・・・。

◆児童虐待急増に警告 06年版青少年白書(2006/6/27共同通信)

 猪口邦子少子化担当相は27日午前の閣議で、2006年版「青少年の現状と施策」(青少年白書)を報告した。白書は児童虐待に関する児童相談所の相談対応件数が1990年度の1101件から増え続け、04年度には3万3408件と初めて3万件を突破、急増している現状を踏まえ「子どもの命が奪われるなど重大な虐待事件が後を絶たず、早急に取り組むべき社会全体の課題だ」と警告した。
 白書は児童虐待が子どもに与える深刻な影響について「発達障害や情緒、行動両面の問題を引き起こし、子どもの一生涯に影を落とす」と分析。虐待を受けた子どもが親になって自分の子どもを虐待する「虐待の世代間連鎖」の可能性にも言及している。その上で「発生予防から虐待を受けた子どもの自立に至るまで、切れ目なく総合的に支援していく必要がある」と強調した。

 この国の次のリーダーがおぼっちゃま育ちであることをもって、否定するつもりはない。ただ、今本当に必要なのは、この国の指導者が緊急に記者会見を行い、子どもたちを大切にする国として、一時保育を含む保育所、児童養護施設、児童相談所などに予算と人を充てることを表明することではないかと思う。決してワンフレーズではなく、歴史に残る、未来をひらく演説で。

 痛ましい殺人を含む児童虐待を中心にした事件の数々がテレビを中心に垂れ流された。一人でその映像を見る子どもたちには、この社会がどううつっているだろう。

【ブログ内関連記事】

「野戦病院」から聞こえる叫びに私たちは・・・(2006/3/4)

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コメント

児童虐待の急激な増加そのものが小泉政権がつくった格差社会の創造物かもしれません。家族や児童相談所の対応を責めるより、今の政府の家族政策の遅れを取り戻すことがこの問題の解決にはより早いのかもしれないのです。私は今アメリカで、児童虐待対応の方法を研究していますが、「格差社会」アメリカでは、児童虐待は徹底的に貧困階層と関連性を持っています。児童虐待の発生要因を考えるとき、虐待の連鎖より、貧困の連鎖の方がより子どもへの暴力を説明する上では説得的かもしれないのです。虐待の連鎖はたぶん4割程度、貧困の連鎖はその倍は行くでしょう。そう考えていくと私はたちはまず何をやるべきなのでしょうか。

Yamayamaさん、遠くアメリカからありがとうございます。私は虐待の専門家ではありませんが、同感です。格差・貧困の連鎖が政策的に生み出されているのに、「格差がない」なんていまだに言っているリーダーのもとで、もっと私たちは視野を広げて、今までの繰り返しではなく、やるべきことを考え、やっていくときだと思います。いまこうしている間にも虐待を受けている子どもたちがいます。大きな事件の時にだけ騒ぐようでは何も変わらないし、変えてこなかったのですから。

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