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2006.09.30

日の丸・君が代強制違憲判決に対して示された2つの意見

 9月21日に東京地裁は、入学式や卒業式などで国旗への起立と国歌斉唱を教職員に義務付けた東京都教育委員会の通達を違憲とする判決を下しました。「少数者の思想良心の自由を侵害し、行き過ぎた措置」とし、義務は存在しないとしました。

 29日、東京都はこれを不服として東京都は控訴しました。

 今週、この件についてさまざまな論議がされましたが、私が注目したのは2つ。

 1つは、9月27日に更新されたマガジン9条『伊藤真のけんぽう手習い塾』の「第28回 君が代斉唱・日の丸強制違憲判決について」です。

 憲法の持つ理念と東京都教育委員会の姿勢、今回の判決内容について具体的に展開しています。

 もう1つは、9月26日の東京都議会の代表質問での知事答弁です。

 ◆東京都議会代表質問2006/9/26
  曽根はじめ都議への石原慎太郎知事答弁(都議会ホームページより)

 東京地裁の判決についてでありますが、判決は不当なものであり、控訴することは当然であります。あの判決に喜んでいるのは、多分共産党と、今やかなりたそがれてきた日教組の残党と、それから当の裁判官くらいなものじゃありませんでしょうか。これは控訴によって日本人の総意というものが反映されると私は信じております。
 公務員は法令に従う義務がありまして、まして教員は、法令に基づく学習指導要領により、児童生徒を指導する義務があります。

 世論をご存知ないようで。

 新聞でも朝日や毎日は都教委の姿勢を批判する社説を出しましたし、地方新聞は特に強制に対する違和感を強く示しました。

 権力を一定程度抑制させる地裁判決が控訴されると高裁で逆転判決となる、そんな例が目立ちますが、守られるべきは何なのか、考えていきたいです。

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コメント

 石原不慎太郎は、法令遵守こそ公務員の義務であり、公務員たる教職員は法令に基づいて生徒を教育する責務があると述べています。
 ところで日本国における公務員とは何でしょうか。我が国の最高法規である憲法は公務員について次のように述べています。「すべての公務員は全体の奉仕者であつて一部の奉仕者ではない」(第15条)。ここでいう「全体」とは何を指すのでしょうか。それは日本国民全体を指すに違いありません。そしてこの日本国民全体の中には、国旗・国家に賛同する人も、反対する人もいるでしょう。これは間違いありません。だとすれば、国旗・国家に反対する人の意見を背負って考え、行動する公務員を是認することは論理的必然であります。
 公務員の憲法尊重擁護の義務は99条で定められています。思想・良心の自由は19条で保障されています。公務員が自分の良心に従った行動をして何の問題がありますか。
 「空気」の動きを卑しく読む能力ばかりに長け、多数派に従う自己保身の凡俗な処世術ばかりを身に付け、自ら内発的に思索し判断することを初めから放棄しているかのようにみえる奴隷教育者の弊害こそ忌々しいです。
 石原は自らをタカ派と認識しているらしい。平和のハトよりも強いタカの方が所謂「勝ち組」になれそうだから、この呼称を以って自ら任じているのかもしれません。しかし、まず多数派や強者といった「権勢あるもの」に取り入って、その中に自らの地歩をしめ、そこから弱者や少数派に文句を言ったり、抑圧したりするやり方には薄汚いものを感じます。タカはタカでも下衆に飼育されているゴミタカであると言えましょう。

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