映画「夕凪の街 桜の国」 カンヌ出品など国内外へ
今の憲法(9条)を持っていても、小型なら原子爆弾を持てると公言した政治家が自民党総裁に当選した。来週には首相となる。
「教育改革」と「憲法改正」を掲げている。この国を大きく変えるということになる。
私は、平和憲法の理念や被爆国としての内外への発信について今こそ積極的におこなう国であってほしいと思っている。
少なくとも、核保有論は完全に否定してもらいたい。
【ブログ内関連記事】
・核保有論の安倍さんが広島での献花後に出馬表明(2006/9/1)
その舵取りをよそに、原爆で生き残った後ろめたさを抱えて生きる女性とその後の世代への影響と継承を静かに描いたコミック「夕凪の街 桜の国」。来夏の映画公開(監督:佐々部清)にむけて撮影がすすむなか、国際的な作品になることが明らかになってきた。
私の愛読しているスポーツ紙では取り上げられておらず、あやうく見逃すところだった。
◆田中麗奈、両親と考え抜いた大作「夕凪の街~」出演(2006.9/19オリコン)
何気ない日常の生活や愛を描くことで原爆の悲劇を痛感させる人気マンガ『夕凪の街 桜の国』。すでに発行部数は25万部を突破し、平成16年度文化庁メディア芸術賞 マンガ部門大賞、第9回手塚治虫文化賞新生賞を受賞。2007年夏に全国公開が予定されている同作の映画化には熱い関心が集まるなか、9月19日に都内ホテルにてクランクアップ記者会見が行われた( 会見の様子はこちら )。広島の原爆、被爆者の女性にスポットをあてる人間愛がテーマとなる同作だが、当日の会見には、原作者のこうの史代、佐々部清監督のほか、出演者からは田中麗奈、麻生久美子、中越典子、藤村志保、堺正章と超豪華な顔ぶれが登場。製作陣のこの作品にかける意気込みがひしひしと伝わる会見となった。
世界で唯一の被爆国である日本が発信するこの作品の意義、そして伝えるべきことを、会見に出席したキャスト、スタッフがそれぞれ語る今回の会見。『半落ち』『出口のない海』などのヒット作でおなじみの佐々部監督は、今作のクランクイン前にスタッフ、そしてキャストに対して、「この作品に携われることに誇りをもってやろう」という意思を伝えたことを明かした。これは、自身が監督として携わってきた作品のなかでも初めてのこと。「この映画は日本人だけではなく、世界の人々にぜひ観てもらいたい」とし、自ら作品を世界にもっていきたいと語った。
また、今作の中心人物のひとりであり、被爆家族の2世となる現代っ子を演じる田中麗奈は、その役を演じることを望みながらも大きなプレッシャーがあったことを語った。そして、俳優としてではなく、ひとりの人の子として原爆や命、この作品の重みを知るために、両親と一緒に広島平和記念資料館などを訪れ、自分にできることを考えに考え抜いたという。
現在、原作マンガはフランスや韓国、台湾でも出版が予定されている。そんな注目作の完全映画化は、この先の公開に向けて、世界的に大きな話題を呼んでいきそうだ。
◆日本人にしか描けない“被爆”。「夕凪の街 桜の国」(2006/9/19eiga.com)
第9回手塚治虫文化賞新生賞、平成16年度文化庁メディア芸術賞漫画部門大賞をW受賞したこうの史代の傑作コミックを、「出口のない海」の佐々部清監督が映画化した「夕凪の街 桜の国」が、8月24日をもってクランクアップ。9月19日、東京・赤坂のキャピトル東急ホテルにて、原作のこうの史代、佐々部監督、主演の田中麗奈、麻生久美子、堺正章、藤村志保、中越典子が登壇し、クランクアップ記者会見を行った。本作は、原爆投下から10年後の広島に暮らす家族を描いた「夕凪の街」と、現代の東京で、父親の家族の被爆を知らずに育ったヒロインが自分のルーツを見つめ直す「桜の国」で構成され、原爆投下による悲劇を描いている。主演の田中は「原爆でたくさんの人が亡くなり、何十年も苦しんでる人がいることに胸が痛みますが、それと同時に、兄弟愛や家族の絆など明るく生きていくことの素晴らしさを学びました。この映画を通して、日本の方のみならず世界中の方々にも原爆について知ってもらいたい」とコメント。メガホンを取った佐々部監督は「撮影前、スタッフやキャストの方々に“この映画に参加することを誇りに思ってやろう”と話しました。僕はこれまで海外の映画祭には全く興味がなかったのですが、この映画は海外に持っていって世界の人々に見てもらいたい。それは、この作品が唯一被爆を経験している日本人にしか描けない映画だからです」と作品に対する熱い想いを語った。
原作者のこうのは、実際に撮影現場まで足を運んで撮影を見学したという。「まさか映画化されるとは思いませんでした(笑)。実際に撮影を見て感じたことは、段々この物語が“本当の話”になりつつあるということ。良い映画になると確信しています」と映画に対する期待を寄せた。「夕凪の街 桜の国」は07年夏全国ロードショー。
◆田中麗奈、ヒロシマ伝える(2006/9/20スポーツ報知)
映画「夕凪の街 桜の国」(佐々部清監督、来夏公開)のクランクアップ会見が19日、都内で行われ、主演の田中麗奈(26)、共演の麻生久美子(28)らが出席した。
広島の被爆者たちの悲劇を描いた人気漫画(原作・こうの史代)の映画化。被爆を逃れた父を追うヒロインの石川七波を演じる田中は、家族と広島を旅したそうで「日本はもちろん、世界の人に広島でこういうことがあったんだと伝えたい」。
七波の伯母で、広島で被爆した平野皆実を演じる麻生は「この役は絶対にやりたいと思ったのは初めて。100年後も見てもらえる名作に」。共演は堺正章(60)、藤村志保(67)、中越典子(26)ら。
◆田中麗奈の主演映画「夕凪の街 桜の国」がカンヌ出品へ(2006/9/20サンケイスポーツ)
女優、田中麗奈(26)主演の映画「夕凪の街 桜の国」(来年8月公開、佐々部清監督)のクランクアップ会見が19日、都内で開かれ、来年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門への出品を目指すことが発表された。配給のアートポートによると1月に完成次第、審査を受け、通過しなかった場合は別の部門を狙う。同作は被爆体験を忘れられない女性(麻生久美子)と、被爆者二世の女性(田中)の姿を通じ家族愛や恋愛を描く物語で、原作は漫画家、こうの史代さんの同名漫画(双葉社刊、840円)。7月18日から8月24日まで広島ほかで撮影された。
田中は「被爆して何十年も苦しみながらも、頑張って生きる人がいることを世界の人に知ってもらいたい」と正式出品へ期待。撮影前に役作りのため広島へ1週間、1人旅をしたことも明かした。ほかに麻生久美子(28)、中越典子(26)、堺正章(60)らが出席した。
【ブログ内関連記事】
・キャスト決定!映画「夕凪の街 桜の国」(2006/8/8)
・映画「夕凪の街 桜の国」、キャストは来週のスポーツ紙で(2006/7/15)
・「夕凪の街 桜の国」8月に広島ロケ 07年夏公開へ(2006/6/28)
・映画化へ コミック「夕凪の街 桜の国」(2005/2/11)
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» 「夕凪の街 桜の国」ラジオドラマ、今日14日夜10時からNHK-FMで再放送 [tamyレポート]
私のブログ、コミック「夕凪の街 桜の国」の関連でのアクセス、継続的にあります。 [続きを読む]
こんにちは。映画の話題がたびたびメディアに出るようになりましたね。
映画化の話を聞いたときは、あの繊細なマンガの描写が、実写化するにあたって
過激にデフォルメされることはないかと 心配だったのですが
監督さんのHPや出演者の言葉など見るにつけ、私の浅はかな考えは
杞憂で終わるであろうと確信が出てきました。
本当に、安倍晋三という核保有論者が自民党総裁となり、ひいては総理大臣となることが決まった今
このように 平和を切に切に願うひとの輪が 決して潰えないこと
多くのひとが かみしめるように 「平和」を渇望していることを 心の深い部分で実感しています。
まだ大丈夫、まだ負けはしない、まだ日本は 平和を忘れていないと。
実際に映画を観るのがいっそう楽しみになりました。
安倍晋三といい 石原都知事といい「日本の政治の顔」とでもいうべき方々は
この被爆国、日本に生まれて どうしてこういう人ばかりなんだろう。
この方々が決して民意を反映してるものではないと 私は思っているのですが。
安倍政権になったら 社会保障の面がとても心配です。
生活保護の枠もどんどん狭くなっているし、私も含め 多くの低所得者には本当に暗黒の時代です。
投稿: ろころこ | 2006.09.21 16:17
まったく同感です。キャスティングでは、断った人もいるなかで、これだけの人たちがそろい、あらたな静かな反響が広がっています。
核保有論について、どうしてマスコミがもっとつっこまないんだろうと、不思議でしかたありません。報道規制していたものの「小型なら持てる」という発言を報道したメディアには「盗撮」呼ばわりして批判したのが当時の彼です。
安倍さんは「出口のない海」へも、薄いコメントを寄せています。まもなく組閣で安倍内閣報道がしばらく続くはずですが、しっかりみつめていきたいです。
投稿: tamy | 2006.09.24 23:36