「保育士・東京ビジネス留学」に驚いた
地方から出て、東京の保育園で働きませんか。
月収18万以上、ボーナスもところによってはあり。
“保育士の移動就労”という、新しい雇用スタイルを提案。
そんな新しいスタイルがよびかけられている。
「保育士の移動就労」が、工業新聞に大きく掲載される時代。
実際の募集要綱をみたわけではないが、公立保育所でたとえ働けても、時給は1000円前後、高くて1200円だろう。1日8時間・月に20日働いて月収20万。1年契約が更新できても、年収300万円をおそらく切るはずの状況で、レベルアップ・モチベーションアップはできるのだろうか。
それにしても、以下の記事の「保育士・東京ビジネス留学制度」という露骨なネーミングには驚かされた。
確かに地方の時給は安い。東京では公立保育所での派遣職員の導入もすすみ、私立保育所でも人件費抑制のために募集をかけても人材が集まらない状況もある。特に企業経営の保育園ではコストダウンが先行し、従来の求人方法では人材確保がままならないということだろう。
だれにとって、望ましいものなのか。
◆【リリース・サービス業】パソナフォスター、「保育士・東京ビジネス留学制度」開始(2006/10/21日刊工業新聞)
【リリース・サービス業】大阪にて説明会開催 “東京の保育所で働いてみませんか?”
パソナフォスター『保育士・東京ビジネス留学制度』開始総合人材サービスを展開するパソナグループの中で、企業内保育所や東京都認可保育所の運営など、保育の分野の総合福祉事業を展開している株式会社パソナフォスター(本社:東京都千代田区、代表取締役 佐藤敦子)は、保育士(または看護師)資格を有する地方在住の方を対象に、派遣社員として東京の保育所で働く『保育士・東京ビジネス留学制度』を開始いたします。つきましては、募集説明会をパソナ・大阪にて10月27、28日に開催いたします。
つきましては、下記概要をご高覧いただき、ご掲載いただければ幸いです。<「保育士・東京ビジネス留学制度」概要 >
開始 : 2006年11月1日
募集エリア: 大阪 ※今後、札幌・福岡・仙台にも展開予定
内 容 : 地方在住の保育士及び看護士を対象に、東京での保育所の仕事を案内する制度。上京に必要な物件紹介や住宅補助のほか、各種研修講座など、東京での就労をサポートします。
・住宅サポート(支度金・住宅手当支給、物件紹介、家賃は個人負担)
・無料研修(就業前の基本研修・マナー研修)
・福利厚生サポート(社会保険、健康診断、宿泊施設・スポーツクラブ
の利用等)
※標準給与 18万円以上/月(※フルタイムの場合)
就労先によりボーナス支給あり
対象者 : 保育士資格を有する実務経験2年以上の方、/看護師資格を有する方
就業先 : 東京都内の保育所(公立、私立、パソナフォスター直営等)
期 間 : 基本1年間
制度の流れ: 1.電話、もしくはメールにて応募(履歴書・職務経歴書を提出)
2.引越し・基本研修の実施
3.仕事案内
4.就業開始名 称 :『保育士・東京ビジネス留学制度』説明会
日 時 :10月27日(金) 第1回目10:00-12:00 第2回目13:00-15:00
10月28日(土) 第1回目11:00-13:00 第2回目14:00-16:00
会 場 :パソナ・大阪(大阪市北区芝田1-1-4 阪急ターミナルビル)
問合せ :株式会社パソナフォスター 荒井・江頭
0120-837-294 office@pasonafoster.co.jp【 実施背景 】
1999年の改正労働者派遣法の施行により保育士の人材派遣が解禁され、以来全国の 保育所では、育児、介護休業等で空席となった保育士の代替として派遣社員が活躍するケースが増えています。また、自治体によっては運営費を効率化するため、保育士派遣を活用するケースも年々増加の傾向にあります。
厚生労働省が発表した平成17年の東京都の出生率は、0.98%で全国平均の1.29%を大きく下回っています。また、平成17年4月時点の都内における待機児童数は、5,239名となっており、これは全国平均の約10倍近い人数にあたります。こうした事態を受け、都市部では公立保育所の待機児童数の解消や長時間保育への支援体制強化に伴い、保育士に対する需要は高まっているものの、経験ある人材が不足しているのが現状です。 そこで、パソナフォスターは、地方に在住する保育士または看護師を対象に、派遣社員として東京の保育所で働く『保育士・東京ビジネス留学制度』を開始する運びとなりました。また、説明会では、制度の紹介のほか都内公立や私立の保育所の仕事案内を行なうなど、登録希望者の方には、その場で登録手続きを行ないます。
この制度の特徴は、派遣の仕事のご案内をするとともに、上京する際に最も大きな負担となる支度金・住宅手当・住宅手配のサポートや、無料の基本研修を行うなど、安心して就労できるサポート体制を整備します。また、派遣先の保育所とは基本的には年間契約を結び、複数年の就労が可能となるほか、派遣期間を終えて地元に戻る際の再就職先として、地方の保育関連企業の開拓にも取り組んでいます。
パソナフォスターは今後も、“保育士の移動就労”という、新しい雇用スタイルを提案 するとともに、保育士自身のレベルアップ・モチベーションアップ支援を積極的に行ってまいります。パソナフォスター会社概要
会社名 : 株式会社パソナフォスター
代表者 : 代表取締役 佐藤 敦子
所在地 : 東京都千代田区大手町2-1-1 大手町野村ビル
創 業 : 1991年7月25日
資本金 : 1000万円 (2006年5月末現在)
事業内容 : 1.施設運営サービス
2.保育士派遣・ベビーシッター手配等の人材サービス
3.養成研修サービス
4.コンサルティングサービス(日刊工業新聞) - 10月21日
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コメント
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派遣や外注ではかえってコストがかかるという話も聞いております。
それみたことかー・・・です。
投稿: おりがみ | 2006.10.23 13:12
人件費の安い地方から人材を送り、地元に返して利用するやりかた。このやり方でくるんだ、と驚きました。
どの程度の条件でくるのか、どの程度コスト削減になるのか、それによって何が削減されるのか。。。
投稿: tamy | 2006.10.29 23:17