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2006.12.29

終わりにしよう、石原ファミリー都政

 石原都知事の豪華な海外視察や、トップダウンで決めたという「トーキョーワンダーサイト」への四男登用など、批判が高まっている。

 夕刊紙を含む新聞、週刊誌も追及を続けている。

 批判を受けて、「余人をもってかえがたい」四男は都の事業のかかわりについて知事に「もうコリゴリ」などと語っているという。

 もうコリゴリは、こっちのセリフだ。

 四男の海外出張への数百万、国内出張の数万円という都税の支出について、額が少ないから今後気をつければいいと、思っている人もいるのかもしれない。

 しかし、もう、この事業全体が不適正だったこと、その規模が1億円に及ぶことが12月29日の毎日新聞の記事で明らかになった。知事と四男とその周辺と関連部局のぐるみだったのだ。

<東京都>1億円不適正補助 石原知事四男登用の事業に(12月29日3時6分配信 毎日新聞)

 東京都の若手芸術家育成事業「トーキョーワンダーサイト」を巡り、都が実質的な内部機関の任意団体「トーキョーワンダーサイトコミッティ」を都庁内に組織し、04年度まで総額約1億円の補助金を支出していたことが分かった。補助金の交付でも不適正な手続きが行われていた。コミッティは都幹部が委員長を務めるなど都と一体的な関係。石原慎太郎知事の発案の事業で、スタート当初の不明朗な運営実態が浮かび上がった。
 都によると、事業は01年度途中から始まり、02年度から都生活文化局が所管。コミッティは同局内に置かれ、事業の企画、イベントや展覧会の運営を行った。委員5人は同局長が委嘱し、委員長は都文化振興部長、副委員長は今村有策・都参与が務めた。
 コミッティに対し都は、02年度998万円▽03年度3493万円▽04年度6079万円の補助金を交付していた。関係者によると、コミッティは、委員会で事業計画や決算を審議しないまま、委員長決定で都に補助金の申請をしていた。都側も実態を知りながら、補助金を交付していた。
 また、都は補助の条件として、事業内容や経費配分が変更された場合は都の承認を得るよう定めていたが、その手続きを経ないまま02年度の事業計画と実績報告では、事業の内容が変更されていた。03年度の事業計画は事業別予算額の記載がなかったが、都は受理していた。これらについて都監査委員が04年12月の監査で是正を求めていた。05年度以降は適正な手続きをしているという。
 都生活文化局は任意団体で事業運営し補助金を支出したことを「民間の寄付もあったほか、作品の販売も行っており、都直轄の形ではやりにくかった」と説明。不適正手続きは「計画通り進まない事業もある。都庁内に組織が置かれたため、ルーズになったことは否定できない」と話す。
 ワンダーサイト事業の運営は、05年度から都と外郭団体の東京都歴史文化財団が共同で行い、今年度からは同財団が事業主体となった。同事業を巡っては石原知事の四男の登用が批判を集めている。【北村和巳、夫彰子】

12月28日付の「きっこのブログ」も参照されたい。

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 私は、四男と事業をめぐる問題も大きいと思うが、いじめ自殺予告について「弱いからいじめる」「弱いから死んじまう」「ファイティングスピリットを持たないと、一生どこに行ってもいじめられる」「死なないの?死ぬの?」と発言し(11月10日・詳細こちら)、さらに四男問題などのマスコミ批判に「いじめられていますが、決して自殺しませんから」(12月14日の都議会自民党政調会長の祝賀会でおこなったあいさつで・12月19日朝日新聞報道)とした発言だけでも、知事の資格はないと思う。

 総理や他国のリーダーがこの発言をして、椅子に座ったままいられるのだろうか。

 共産党だけでなく民主党までが四男問題を追及した第4回定例都議会が12月15日に終わった。12月7日の自民党の代表質問への答弁で石原知事は3選出馬を表明し、すでに自民党東京都連(会長は知事長男の伸晃衆議院議員)は推薦を決めている。この都議会を終えて、都議会自民党幹事長談話「第4回定例会を終わって」(2006・12・15PDFファイル)を出している。

 このなかで、知事を絶賛し、「知事として問われるべきは、東京の発展と都民の生活のために政策をどう作りどう実行してきたか、それによって都民がこれからも東京に住み、暮らし続けたいと思うか」だとしている。

 この不適正な状況が明らかになっても自民党は知事絶賛の立場を変えないのか。福祉・庶民の政党としての公明党は、その支持者は、私物化批判を共産党によるネガティブキャンペーンとして片付け続けるのか。

 東京都「都民の声」課では、電話・FAX、メールなどで「知事への提言(意見)、要望
・苦情」などを受け付けている。

11月を中心に、知事に対する批判が約1000件寄せられたと言うが、もうほっとけない。

http://www.metro.tokyo.jp/POLICY/TOMIN/iken.htm
メールアドレス
koe@metro.tokyo.jp
FAX03-5388-1233
電話03-5320-7725

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コメント

こんにちは。

本当に石原知事はすべてにおいて自己中心的で、とても公僕たる都知事という職には不適格だと言わざるを得ませんね。

少し前のテレビで、四男がインタビューに答えて、「芸術家の魂を持った石原慎太郎と言う男が、都知事と言う場でそれを実践している」という意味のことを言ってました。
都民のことなど全く眼中になしなのでしょう。

早く辞めるべきです。

石原批判を書き続けていますが、検索してのアクセスなどは思ったより少ない状況はそれほど変わっていません。

ブログで取り上げるところは増えているようですが、いまだマスコミ先行ですね。

不適格さをもっと問う動きが出てこないと、100日後の知事選は・・・。

この人が12年も東京のリーダーにいることになるかもしれない事態は深刻にもほどがあります。

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