続けていくこと 22年間200回の重み
今日は仕事のあと、非戦を選ぶ演劇人の会の公演へ行く予定。
何度か観にいっているこの公演も10度目の開催。
今回の公演の内容自体の感動とともに、続けていくことのたいせつさを実感するのではと思っている。
続けていくこと。たいせつで、難しいこと。
22年間、200回も積み重ね、次の世代につなごうとしている女優の存在感は大きい。
この公演にも行きたかったのだけれど、それでもスポーツ紙の紙面から伝わってくるものだけでも響いてくる。
◇平和の思いを次世代に…吉永小百合が戦争童話を40分朗読(2007/6/25サンケイスポーツ)
女優、吉永小百合(62)が24日、東京都新宿区の東京オペラシティコンサートホールでチャリティーコンサート&朗読会「第二楽章 ヒロシマ・ナガサキ・沖縄」を開いた。今年で22年目に突入したライフワークの集大成で、沖縄終戦の日の翌日に開催。沖縄を舞台にした戦争童話「ウミガメと少年」の魂の朗読に、約1500人の観客は身じろぎもせず聞き入った。沖縄終戦の翌日にあたるこの日、小百合は、約40分間ぶっ通しで、戦争童話「ウミガメと少年」(野坂昭如原作)を読んだ。戦争孤児の少年が大切に見守ってきたウミガメの卵を空腹に耐えかね食べてしまう。小百合は、母ガメになり、少年になり、時には冷徹な声で戦況を語る進行役になる。渾身の朗読に客席は息をひそめ聞き入った。
BGM演奏は沖縄民謡の旗手、大島保克(38)が務め、エンディングには石垣島出身の歌手、夏川りみ(33)が登場して、「イラヨイ月夜浜」を披露。沖縄づくしの公演に、小百合は感極まった。涙声で「温かく支えていただき、すてきなチャリティー公演になりました」とあいさつ。作曲家の大島ミチル氏(46)、ひばり合唱団の子供たちと、感謝を込めて「イラヨイ-」を合唱した。
『沖縄』を読むことは、念願だった。平成9年に広島、11年に長崎をテーマにした朗読CDをリリース。昭和43年の映画「あゝひめゆりの塔」で沖縄の悲劇を知って以来、本土の盾として犠牲になった人々への罪の意識から、訪問することすらためらってきた。だが、映画のPRで訪問しじかに地元の人々と触れ合い、沖縄編の制作を決意。昨年6月、ようやく、「第二楽章 沖縄から『ウミガメと少年』」を発表した。
昭和61年に始めた原爆詩の朗読会は、「出前のようにして」(小百合)全国の学校を中心に回り、現在までに約200回を超える。
小百合は「はじめは内容がわからなくてもいい。子供たちに声に出して読んでほしいのです。大きくなって思い出し、平和を祈る気持ちが出てくれば。何とかして次の世代にバトンタッチしていきたいです」と観客に語りかけた。客席には、10年前、小百合が朗読の“出前”を届けた岐阜県の阿木中学校の生徒たちが、成長した姿で座っていた。
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