もう、石原都知事にはうんざりなんですが。
賠償請求は棄却したものの、発言については配慮を欠いたと認定されています。
◇<石原都知事>仏語侮辱発言で賠償請求を棄却 東京地裁(2007/12/14毎日新聞夕刊)
石原慎太郎・東京都知事のフランス語侮辱発言で名誉を傷付けられたとして、フランス語の学校経営者や研究者、翻訳家ら91人が知事と都に計2120万円の賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は14日、請求を棄却した。笠井勝彦裁判長は「関係者に不快感を与える配慮を欠いた発言だが、原告の名誉棄損には当たらない」と述べた。
石原知事は04年10月、都立大などを再編した首都大学東京の支援組織設立総会で「フランス語は数を勘定できず国際語として失格」と発言した。都立大のフランス文学教員らが再編に反対したことが背景にあった。
判決は「フランス語が数を勘定でき、広く公用語として使われているのは明らか」としたが、特定人の社会的評価を低下させるものではないと判断した。
原告のフランス語学校経営、マリック・ベルカンヌさん(48)は「判決には失望した。五輪招致を進める石原知事が、他国の文化を中傷するのはおかしなことだ」と話した。
石原知事は定例会見で「当然の結果。私の言ったことに間違いはないし、フランス大使が『石原さんの言う通り』と言った」と語った。【北村和巳、五味香織】
で、この人、
◇【石原都知事会見詳報】「猪瀬副知事を核に総力戦」国との交渉に決意(2007/12/14産経新聞web)
この詳報に今回の訴訟について感想が述べられています。
さらにひどいのは、都知事選前の逆風への逆切れと、今回の訴訟と議員宿舎の建設問題をからめて批判する姿勢。
--知事にとっての今年の漢字1文字は何か
「ずいぶん君らにいじめられたからね。あることないこと。あることないことじゃない、根も葉もねえことだから。まあいいや、ここでグダグダいわないけど。ああー、1字?そんな難しい質問突然しないでよ、この次また考えてきます」
--参院清水谷議員宿舎建て替え問題について。縮小案もあるが再協議の申し入れにはどう対応するのか
「協議はいつでもしますよ。あの、現にですね、そのうわさも聞いてますけども。ただ、大事なことは、あの都心にあれだけの小さいけど、樹齢の非常に古い木がたくさんある。あれも国も国でね、宮内庁がもっているらしいけど、ほったらかしにして、ヤブ蚊がぶんぶん飛んでるけど、やっぱり公園にきちっとすべきだと思いますね、で、現に昔のですな、陳情書、要望に清水谷公園と結んでって表現が、間近に結んでですね、あれは正式な公園にしてくれ、と。まったく周囲の住民からしたらむべなることでね」
「だから、今の宿舎ぶっこわして建てりゃいいじゃないですか、そこに。横には高層ビルのホテルたくさんあるんだから。その間どうするんだといったら、その間どっかに住めばいいんだよ。アパート借りてお金足りなけりゃあ、その分、国が出せばいいんだから。議員様だったら。ただ、やっぱり議員の宿舎だから、絶対の公共性があるとはとても私には思えませんね」
「あの、すばらしい森をつぶしてまで、あそこに建てるんだったら私、絶対反対。これまあ、差し止め訴訟かどうなるかわからんが、それ強引にやるんだったら、こちらだって訴訟しますよ。フランス語で訴えられたんだからね。そのへんのことをしなきゃ、割があわないよ。だから、あの森をね、いじらない、あれを残すっていうんだったら、どこにどうしようと結構ですよ。現に建ってるわけだから。それをもう少し高くして大きな部屋にしたいっていうんだったら、したらいいだろ。国民はなんていうかしらんが、そのぜいたくを」
「ただ、その間ね、仮住まいがいやだっていうのは理の通らないわがままでね、あれだけあるものを要するに森をどこに再生できるかといったら、何百年もかかる木がたくさんわるわけですから。何百年はおおげさかな、しかし200年近い木はいっぱいありますね。これをつぶしてまでね、議員様の宿舎をつくるなんてことはやっぱり、周囲の住民だけじゃなしに、都民にとって国民にとって理の通らないことじゃないでしょうかね。まさにあれはひとつは歴史の所産でもあると思いますよ、あそこに森があるってことは」
間違ったことをしても、また人が不快に思ったり、苦痛に感じても全然関しないどころか、むしろその方向を積極的にすすめるお方。
この知事を三選させたことは今年の心残りのひとつです。
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