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2008.03.07

箱根町が護憲団体を認めないって・・・

自由に考えあい、組織をつくって活動し、個人も組織も意見を表明しながら、地域や国をつくっていく。

それがこの国の基本だと思ってきました。

憲法を今後どうしていくか、さまざまな議論があるでしょう。

また、最近では大手企業グループのホテルが教職員の組合には集まる場所を提供しない、宿泊も認めない、妨害されたら困るからという、一方的主張で使用・宿泊を拒否し、いま問題になっています。

そして、残念なことに、自治体でも同様の動きが出ているようです。

今度は憲法を守るという立場で活動し、組織をつくって会議場所をかりることが、一方的主張として認められないというのです。意見は違ってもそれぞれの活動が保障され、尊重されるのがこの国の基本的人権だと思ってきましたが。

下記報道が事実とすれば、私の知る限り大手の新聞・テレビでは黙殺されているようです。

私が思っている以上に、みえにくいところでとても厳しい風がふいているのかもしれません。

◇護憲は「一方的主張」/箱根町教委が九条の会施設利用に制限(神奈川新聞2008/3/3)
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiifeb0802895/

 平和憲法を守ろうと結成された箱根町の住民団体「箱根九条の会」が町施設を借りる際、グループ名を名乗らずに活動せざるを得なくなっていることが、二日までに分かった。イベント開催で町教育委員会に「九条堅持に偏って主張することは避けること」などと条件を付けられたためで、会の主張を前面に打ち出しにくい状況が生まれている。

 メンバーらは、七年ほど前から活動する「核兵器をなくし平和を進める箱根の会」を母体に、二〇〇五年十月に箱根九条の会を立ち上げた。結成時に記念集会を開くため町仙石原文化センターの使用を町教委に申請。チラシにカンパ要請の記述があり、町教委は「営利目的」と判断。カンパの文言削除を条件とした。

 さらに、町教委によると、一方的に九条堅持に偏っての主張は避けるという条件も付けた。その理由を「不特定多数を招く催しなので公平・平等の立場で使ってほしいため」と説明している。

 同会によると、町教委は護憲を訴えるチラシを配ることも禁止し、チラシの点検を求め、「九条を守るというのは偏った考え。九条の会は政党に類する。一切、九条について参加者に訴えないで」と言ったという。

 これに対し、町教委は「事前チェックはしていない」と否定。「一方的な考えを強く主張するのはやめてほしいと伝えたまで」と説明した。

 同会は条件をのみ、集会にはプログラムなどだけを持ち込み、九条について語らないことを参加者に説明した。以来、同会名では活動が制限されるとして、箱根の会名で施設を借り続けている。

 だが、箱根の会名での催しでも問題が起きた。同会によると、〇六年夏ごろ町社会教育センターに掲示した催しを告知するポスターの「憲法九条が危ない情勢」との記載部分を、同センター側が紙で覆い隠した。当時のセンター所長は「内容が中立ではなかったため」と話している。

 隣接する小田原九条の会の場合、〇五年十一月、小田原市の施設で結成集会を開いたが、物品販売をしないことだけが条件で、その後も活動を制限されずに同会名で使用している。市側は「学習の場としての使用ならば問題ない」という。

 全国レベルでの九条の会呼び掛け人の一人で作家の澤地久枝さんは「市民を中心に平和を守るのは常識で、色をつけたり閉め出したら民主主義も平和主義もなく、今世紀を生きていく国ではない」と憂えた。九条の会を名乗らないことには「市民運動は緩やかでいい。後ろに下がったのもその団体の判断。ただ、少しずつ勇気を持つことは大事」と話した。

◆九条の会 2004年6月に井上ひさし、梅原猛、大江健三郎、澤地久枝さんら9人の知識人や文化人を呼び掛け人として結成された護憲団体。同会事務局(東京都千代田区)によると、賛同した各地の「九条の会」は07年11月現在で全国6801団体、県内302団体。

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コメント

箱根町の件は報道を見て驚きました。しかし、箱根だけないんですね、神奈川県を代表する藤沢市も市民センターや市民の家を借りるとき「9条の会」では借りる事ができません。
民主主義はギリシャ語で「民衆の力」が語源ですが、これでは民衆の力を発揮する事はできないのですね。
一方で改憲派が自由に集会を開く今の姿なにか間違っているのでは・・・

この話題、私の身近な人もほとんどが知りません。

いつのまにか「茶色の朝」になるのではなく、少しずつ事態がすすんでいることに、私たちはもっと注意深くあるべきなのだと思います。

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