保育園への入所希望が急増
「4月から保育園ね」
この時期、そんな言葉を子どもにかける家庭も多いことでしょう。
一方で、保育園への入所が決まらず、仕事も子育てもままならない家庭が増えているそうです。
ここまでとは驚きました。
入所の申込が前年比で、杉並区3割、板橋区、世田谷区、練馬区で2割前後の急増。
◇保育所:希望が殺到…不況で働く母急増 東京23区(2009/2/20毎日新聞夕刊)
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090220k0000e040026000c.html
「不況で家計が圧迫され、働きに出ざるを得ない母親が急増したのが原因とみられる。女性の就業率上昇により保育所のニーズは年々高まっているが、不況が保育所不足に拍車をかけた格好だ」とのこと。
小泉首相就任後すぐの待機児ゼロ作戦に続いて、今度は新待機児ゼロ作戦が掲げられていますが、質と量をしっかり担保する施策がとられてこなかったこと、予算を思い切って投入することを避けてきたどころか、いかに安く質を重く考えずに考えてきたかのあらわれといえると思います。
自治体も苦肉の策を余儀なくされています。
杉並区:認可外保育室を新設へ 今夏までに4カ所(毎日新聞2009/2/21都内版)
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090221ddlk13010279000c.html
同じ毎日新聞の下記記事も深刻な実態を浮き彫りにしています。
◇未来育て:第4部・格差と少子化/3 入れる保育所がない…(2009/2/21毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/sodate/archive/news/2009/20090221ddm013100181000c.html
財源問題はあるでしょうが、定額給付金をやめて2兆円分を保育・子育て施策に一気に投入するとか、別枠でも税投入をすることなしに、「未来育て」は見えてきません。
政府は、保育の直接契約制度などの導入へ動いています。圧倒的に足りていないなかでどう選べというのでしょうか。また、金を払える人は受け入れられて、払えない人は受け入れが困難になるような格差は生まれないのでしょうか。
人手と予算をかけた、権利を守る緊急の対策と、抜本対策が必要です。
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保育所待機児童・・・というか保育所浪人ですよね。
人生最初の浪人生活です。
あ、すでに産婦人科浪人というのもいたか。
安上がり保育所ですので
労働者、保護者、子ども三方損というバランスが取れてまったくもう涙が出そうです。
投稿: おりがみ | 2009.02.22 00:23