つかまえた風、きこえる夏の音
まわりに保育関係者が多いので、時々子どもたちの珍エピソードにふれることがある。
ふだんはあまり読まない「天声人語」(朝日新聞紙面)に昨日たまたま目が。
ギスギスした社会のなかで、感性を失っていくおとなたち。
これは、おもしろくて、ほっとする。
朝日新聞「天声人語」(2009/6/11)
http://www.asahi.com/paper/column20090611.htmlページを繰りながら、上前淳一郎さんが週刊文春に連載したコラムの題〈読むクスリ〉を思い出した。子どもの無垢(むく)な発言を集めた本紙投稿欄「あのね」の朝日文庫版だ。オトナに疲れた時の軽い栄養剤として、いくつか紹介したい▼そろいの服の双子に、大抵の大人は微笑を返すだろう。子どもは違う。「どっちが本物なの?」(彩音4歳)。世は謎だらけである。ぬかみそにナスを漬け込む祖母には「どうして隠すの?」(恵理4歳)▼みんな残酷なまでに正直だ。犠牲者は母親が多い。久々に緊張してハンドルを握れば「怪獣の目で運転してる」(友大4歳)。化粧中に「まゆげの修理?」(裕貴3歳)。体重計の上で「やばーい」(祥2歳)もママのまねらしい▼何を思うのか、妙なつぶやきもある。一人洗髪しながら「妹は、いつまでたっても妹……」(香子6歳)。風呂上がりのミニアイスをほおばって「おれの一日はこれで終わった」(朗央5歳)。晩酌みたいなものか▼友だちの風船が空へ。母は「かわいそうねえ」と常識に従うが、子は「でも雲は喜ぶね」(京佳4歳)。逆さまの発想は金子みすゞの詩に通じる。認可保育園に入れられず、母の目に涙。すると「仲間に入れてほしい時は、大きな声で言えば入れてくれるよ」(八重4歳)と、また泣かせる▼大きく膨らんだカーテンにしがみついて「風つかまえた!」(絵里4歳)、サイダーのコップに耳を近づけ「夏の音がするよ」(道郎5歳)。みずみずしい感性、はじけ合う季節が、梅雨空の向こうに待つ。
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