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2009年10月の記事

2009.10.31

長妻大臣が視察 「非常に悩んでいる」

今日も同じテーマになってしまった。

長妻厚生労働大臣が保育所・福祉施設の面積や職員配置などの国の最低基準の見直しにかかわって、現場を視察したという。

でも、今日は土曜日。

保育所は平日よりも子どもは少なく、通常の保育の様子を視察することはできなかったのではないか。

「慎重に検討」「非常に悩んでいる」というのなら、もう一度平日に出直してほしい。

そもそも、視察に行って数日で決めるということ自体が無理な話。

原口総務大臣は、橋下大阪府知事や横浜市長を途中で投げ出した中田宏氏らを総務省の顧問にすえて、とにかく権限を渡そうとしている。

長妻厚生労働大臣やこの基準関連の担当とされる山井和則厚生労働政務官がどこまでがんばれるか。

私は山井政務官に、メールを送った。障害者自立支援法の廃止方針や生活保護母子加算の復活にむけて先頭に立ってきたのが山井議員。

読んでくれる、響くはずと信じたい。

都内の保育所など視察=基準見直し「慎重に検討」-長妻厚労相
10月31日17時19分配信 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091031-00000080-jij-pol

 長妻昭厚生労働相は31日、保育所や特別養護老人ホームなど都内4カ所の福祉施設を視察した。国が自治体の業務を縛る「義務付け・枠付け」の見直しを求めた、政府の地方分権改革推進委員会の第3次勧告に対する厚労省の回答を4日に提出する前に、現場の実態を把握するのが目的。
 同相は視察終了後、勧告に盛り込まれた保育所の設置や職員配置に関する基準の条例への委任について「非常に悩んでいる」とした上で、「憲法が保障する最低限度の生活の基準は国が示す必要があるが、どこまでかというのは慎重に考えなければならない」と、記者団に述べた。

関連して、10月27日に行われた厚生労働大臣の会見の概要の関連部分を下記に抜粋する。

11月4日までに基準の廃止・緩和が可能かどうか省庁として回答することになっている。

どのような回答をするのか、この1週間が大きな山場になる。

平成21年10月27日付・厚生労働大臣会見概要
http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2009/10/k1027.html
より保育所・福祉施設の基準関連を抜粋

(記者)
母子加算と子ども手当はメドがつきまして、これから待機児童の解消策というのが大きな課題になってくると思いますが、マニフェストにありますように、小中学校の余裕教室や廃校を利用した認可保育所の増設や、「保育ママ」の増員というのが、今後どのようなスケジュールで進めていこうと考えておられるのか、今の時点でのお考えをお伺いしたいのと、保育所の設置基準の権限を自治体に委譲するという話もありましたが、これはいつまでに決定をするのでしょうか。現時点での考えをお願いします。

(大臣)
マニフェストで小中学校の余裕教室や廃校を利用した認可保育所の増設を謳っております。これについて従来の数字でございますが、これはちょっと古いので新しいデータで現状把握をしなくてはならないと思っていますが、平成18年5月1日時点で、公立小中学校の余裕教室、いわゆる空き教室という教室の数で言うと、2,523教室があります。全体の教室の約2%ですが、その中で児童福祉施設に転用されている教室が1,327教室あると。これは平成5年度から平成17年度の累計ですから分子分母が違うのですが、そこまでしか政府は把握していないということです。つまり児童福祉施設への転用と言った時に、その中には保育所も入っている。他の施設も入っています。まず、我々が指示をしておりますのは、余裕教室や廃校を利用したところに保育所を増設したのが具体的に何件、何教室あるのか、それが進まない理由は何故なのか。こういうことを現状把握をするということで、今現在サンプル的に上がってきているものとしては、廃校をそのまま保育所に転用している事例としては、平成14年度から平成20年度まででございますが、9校ということで、非常に数も少ないという意識を持っておりますので、これについて出来る限り、概算要求でも予算要求をしておりますので、さらに工夫をして進めて行きたいと、文部科学省とも連携をする話でございますので、まずはきちんと現状把握をして対応をしていきたいと思います。既に空き教室等を活用して保育所を設置する場合の改修費等の補助というのは概算要求で申し上げておりますので、効果的に使うということです。もう一点は「保育ママ」でありますが、これも私どものマニフェストでも「保育ママ」の増員ということを掲げております。これは平成22年度からは法制化をする、法律が施行されるということになるわけでございまして、保育師に限らず研修によって市町村長が認めたものに資格要件ということで要件緩和があるという非常に追い風がございます。20年度の数字では、「保育ママ」の実数が130人、その方々が実績としては児童を491人保育しているということで、数がまだ少ないわけでございまして、今後NPO法人等への御協力もいただいて、「保育ママ」を育成、紹介をしていただくような事業が必要だということで、概算要求でも14億円程度の予算をつけさせていただいているところでありまして、いずれにしましても、最新の数字というのが中々把握されていませんので、これも指示を出しておりますが、実態と何が障害になっているのか、そして成功事例を国民の皆様方にお知らせしていくと、こういう取り組みが必要だと思います。そして、第三次勧告の話だと思いますが、保育所等の規制緩和ということでありまして、この緩和について保育所だけではありません。セットで障害者施設、あるいは御高齢者の施設の、それらの施設に入っておられる方に対して職員は何人かというのは、保育所以外のかなり数が多い施設とも連動する話となっております。面積の要件も保育所以外の施設にも広範囲に及ぶ話であります。ただ、これはメリハリをつけて、例えば、保育施設でも面積要件ではない要件、例えば、「必ず校庭が必要」やそういうものに関しては一定程度第三次勧告の考え方というのはとれると思いますが、今申し上げたような人員の問題や面積については、一つ一つ施設を確認した上で、御回答をしていこうと考えているところであります

※中略

(記者)
先ほどの、保育所の施設基準の面積要件についてですが、面積要件については一つ一つ確認した上で回答したいということでしたが、11月4日が回答の締め切りだと思いますが、11月4日の回答の時点では、明確に自治体に基準の設定をゆだねるということにはならないことになるのでしょうか。

(大臣)
その締め切りが迫っているのは承知しております。まだ、検討の時間が一定程度ありますので、その中で急ピッチで検討しているということです。まだ、どういう結論なのか、その締め切りまでどういう問題点、論点があるのかということの洗い出しをしている段階です。

(記者)
一つ一つ確認するというのはどういう意味でしょうか。

(大臣)
第三次勧告の案件というのは、施設も保育所だけではありません。「例えば保育所」という例示なのですが、そこには先ほど申し上げましたように、老人福祉施設の面積要件も、職員配置の要件もあります。あるいは障害者施設でも面積要件がありますし、職員の配置基準もあります。今も3つだけ申し上げましたが、それ以外にも多くの施設の要件が緩和されるということになりますので、それぞれどういう論点があるのかということを見極めるということで、責任ある回答をして行きたいということです。

(記者)
その件に関して原口総務大臣とは、近く協議される御予定はございますでしょうか。

(大臣)
それはございません。

2009.10.29

保育所の基準緩和に民主党市議が質の低下の危険性を指摘

ここ数回、同じテーマで書いている。

国として最低限の面積や職員配置などを基準として保育所や福祉施設に課し、クリアされれば認可施設として補助金などが充てられるといういまの仕組みをやめるという話。

国としては定めないか参考程度に示す程度にとどめ、自治体が判断して切り下げることも「地方分権」として認めるよという動き。

民主党を中心とする政権で、現場の視察などもないまま、「政治主導」で大臣間の合意、省庁からの回答を出させ、一気にすすめるという。

業界や労組、保護者らの反対のアピールが続いていることはすでに書いてきた。

ここにきて、民主党所属の東京・武蔵野市の川名ゆうじ市議がブログで、国の最低基準を廃止しようとする民主党政権に警鐘を鳴らしていることを知った。

武蔵野市議 川名ゆうじの武蔵野blog
保育基準 地方に権限委譲 でも不安あり(2009/10/26)
http://blog.livedoor.jp/go_wild/archives/51915600.html

 基準がさらに低くなり自治体によっては質が低下する危険性をかなり含んでいると思う。
 そして、気になるのは、野党時代に民主党が出した「保育サービスについての考え方」と相反していないかだ。また、方向性は経団連の提言にも似ている。政権交代したらじつは違います、にならないか。民主党が問われている。

(一部抜粋) 全文は上記リンク先の記事参照

私がこのブログで行ってきた主張とほぼ同じだ。

民主党が7月1日に示した「保育サービスについての考え方」
http://www.dpj.or.jp/news/?num=16422

「保育制度の改革にあたっては、保育の質の確保が大前提であり、国や地方公共団体は質の高い保育を十分提供するため、優先的に財源を確保すべきである。安易な規制緩和等によって質よりも量を追い求め、結果的に子どもに不利益を与えるようなことがあってはならない。また、現在国が設けている保育室の面積や保育士の人数などの最低基準についても、子どもたちに良質な保育を提供する視点で改善することが必要であると考える」

と今回の動きの方向性が違いすぎて、説明がつかないということだ。

菅直人氏のおひざもと(選挙区)の市議があえて厳しく指摘していることを重くうけとめてほしい。

保育所・福祉施設の基準の緩和については、障害者自立支援法の廃止や生活保護母子加算の復活に尽力している山井和則厚生労働政務官(民主党衆議院議員)が担当だとされている。

山井和則 衆議院議員
http://yamanoi.net/

また、厚生労働政務三役(大臣、副大臣、政務官)には、基準を緩和すれば、施設の質の低下が懸念されるという主張を持つ議員がいることも報道されている。

いずれにしても、現職市議、しかも待機児解消につながる基準緩和とされているなかでの都市部の市議の指摘に、民主党、連立政権、関係大臣はしっかり耳を傾けるべきだ。

2009.10.25

ファザーリング・ジャパンの要望書に全面的に賛同する

「父親であることを楽しむ生き方」の理解・浸透した社会をめざす、

NPO法人ファザーリング・ジャンパンが10月22日、厚生労働大臣と少子化・男女共同参画担当大臣にあてて「鳩山政権への要望書」を提出した。

私は、働き方の見直し「ワーク・ライフ・バランス」の実現、保育所の面積や人員配置などの国基準の維持のもとでの待機児解消、子ども手当に所得制限を設けることなど、全面的に賛同する。

NPO法人ファザーリング・ジャパン
http://www.fathering.jp/

◇ 子育て支援に関する要望書を長妻厚労相、福島少子化相へ提出
(ファザーリング・ジャパン 鳩山政権への要望書 2009/10/22 PDFファイル)
http://www.fathering.jp/pdf/youbou.pdf

平成21年10月22日
長妻昭 厚生労働大臣 殿
福島みずほ 内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画) 殿

特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパン
代表理事 安藤哲也

            鳩山政権への要望書

平成21年8月30日に行われた第45回衆議院議員選挙において、民主党が過半数をはるかに超える308議席を獲得した結果、民主党・社民党・国民新党による鳩山連立政権が誕生したことは、新たな政治への幕が開けたものと強く期待しているところです。特に今回の選挙では、少子化、子育て、雇用など、生き方や働き方に関わる問題が大きな争点となり、子育て世代や若年層の有権者がこれまで以上に政治に関心を持って一票を投じました。
特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパン(以下、FJ)では、「笑っている父親」をもっと増やし、主体的に子育てに関わることの大切さを日々訴えておりますが、こうした啓発活動と同時に、政治がもっと少子化や子育ての問題について積極的に取り組むよう強く訴えてきました。
そこでFJでは、鳩山内閣の発足に当たり、少子化や子育ての問題を所管する厚生労働大臣及び内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画)に対して、以下の事項について早急に実行するよう強く希望いたします。
なお、今回の総選挙に当たり、FJが主要政党に独自にアンケート調査を行いましたところ、政権与党の民主党、社民党、国民新党からも回答がありましたので、その結果を、別添1、2、3にて示します。

                    記
○ワーク・ライフ・バランスの実現について
父親が子育てや家事に関わる時間を増やすため、男性の育児休業の取得促進を図ることと併せて、長時間労働の抑制や有給休暇の取得促進などの施策を同時並行して進めることにより、1人ひとりのニーズに対応したワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を実現させること。
今年8月に厚生労働省が発表した平成20年度の男性の育児休業取得率は、前年度比0.33ポイント減の1.23%という結果となりました。平成19年12月に策定されたワーク・ライフ・バランス行動指針では、平成29年の男性育児休業取得率の目標を10%に設定しており、このような低水準のままでは、目標
の達成は非常に困難であると言わざるを得ません。今年6月には、改正育児・介護休業法が全会一致で成立しましたが、男性の育児休業取得を促進させるためには、「男性の働き方」そのものにメスを入れる必要があります。
来年4月1日から、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率を50%に引き上げること(中小企業は当分の間、適用猶予)などを盛り込んだ改正労働基準法が施行されるのに伴い、企業に対して長時間労働を抑制するための指導監督をさらに強化すべきと考えます。また、年次有給休暇についても、行動指針の中で「有給休暇の完全取得」を目標に掲げておりますので、企業への周知啓発を徹底するよう求めます。
一方で、こうした法律上の最低基準を遵守させるだけではなく、積極的にワーク・ライフ・バランスに取り組む企業に対しては、税制上のインセンティブ措置を設けることなども検討すべきだと考えます。その際、経営基盤の脆弱な中小企業に対しては、国による手厚い支援が受けられるような制度設計が求められます。

○保育所待機児童の解消について
急増している保育所の待機児童に対応するため、質の高い保育環境を担保しつつ、保育所の増設や保育士の増員を図り、待機児童の問題を解消させること。
都市部を中心に保育所の待機児童数が平成21年4月時点で、前年比5,834人増の2万5,384人と急激に増加しています。質の高い保育環境を整備しつつも、地域の実情に合わせた形で、保育所設置の認可基準を弾力的に運用することや、保育士の人材を確保するため、給与などの待遇面を改善することが必要です。
待機児童を抱えたまま、働きたくても働けない状態を国が放置することは、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」と定めた日本国憲法第27条第1項にある勤労の権利を奪うものであり、一方ですべての国民に勤労の義務を負わせる以上、働きたい人が働くことができる環境を整備することは国としての最低限の責務であると考えます。
また、健やかな子どもの成長確保のためには、すべての子に質の高い保育が保障される必要があります。保育の「量」の確保を優先していたずらに国際基準からも低水準にある現行の保育所設置の認可基準をさらに緩和することは、保育の「質」のさらなる悪化に繋がるおそれもあり、決して行うべきではありません。仮に認可基準の弾力的運用を行う場合にあっても、限定的、例外的なものに留めることも必要です。
さらに、待機児童を抱える家庭が保育ママ制度や家庭保育室などの利用するに当たっては、特別な支援金などを支給することが必要と考えます。

○父子家庭への児童扶養手当支給について
低所得の父子家庭世帯が増えていることから、現在、母子家庭だけに支給されている児童扶養手当を父子家庭にも支給し、「ひとり親家庭」に対する手当に転換すること。
厚生労働省はこれまで、199世帯を対象にした調査結果を根拠に「父子家庭の方が母子家庭よりも平均年収が高い」と結論付け、国として父子家庭に対する手当を支給してきませんでした。しかし、約20万世帯といわれている父子家庭(平成17年度国勢調査)のうち、年収300万未満は全体の約4割(平成18年度厚生労働省全国母子家庭等調査結果報告)とされ、困窮する父子家庭は確実に増加しています。
FJでは、父子家庭への児童扶養手当の支給を訴えるために、今年2月に父子家庭支援基金(フレンチトースト基金)を立ち上げました。今回の民主党のマニフェストには、「母子家庭と同様に、父子家庭にも児童扶養手当を支給する」とあり、これまでの「母子家庭」のみの支給から「ひとり親家庭」への支給へと、大きな政策転換が図られるものと考えております。FJが訴えてきたことが実現に向けて動き出すことは、困窮状態にあった低所得の父子家庭への大きなエールにもなります。しかし、残念なことに、平成22年度概算要求では、要求額を示さない事項要求に留まっており、明確に施策として実行されるのか不透明な状態です。
まもなく開かれる臨時国会、もしくは次期通常国会において、父子家庭への児童扶養手当を支給するための法案を提出し、速やかに法制化するよう強く求めるところです。

○子ども手当の支給について
子ども1人当たり一律2万6,000円が支給される子ども手当(平成22年度は、その半額)については、全世帯への支給とするのではなく、現行の児童手当と同様、所得制限を設け、財源を有効に再分配すること。
所得制限を設けない理由について民主党では、「社会全体で子どもを育んでいくことが大事だから」と説明しておりますが、高所得世帯に対して他の世帯と同じような現金支給を行うよりも、例えば「地域社会の中で子どもを育てていくための環境づくり整備」などの財源として使うことのほうが、高所得世帯にとってもメリットがあるのではないかと考えます。
また、たとえ低所得世帯であっても安心して子どもを生み育てられる社会を構築することこそ、友愛を追求する鳩山内閣に求められていることだと思います。そのためにも、限りある財源を効果的に使うべきです。

以上

2009.10.21

原口総務大臣はなぜそんなに急がなければならないのか

インターネットの接続の調子が悪いなか、それでも連日この関連について書かなければいけない事態になっている。

原口総務大臣は、もしかすると、論戦に決定的に弱く、本質が理解できていないから、形に見える実績をあげたいとして「政治主導」で決めようとしているのではないか。

保育所や福祉施設の利用者あたりの面積や職員配置などを国として保障する基準を廃止・縮小して、地方自治体の判断で切り下げてもいいという動き。

前政権の鳩山邦夫総務大臣はタウンミーティング(国民との対話活動)で、国の基準廃止について「幼児の命にかかわる」と慎重姿勢を示していた。

tamyレポート: 鳩山大臣、保育所施設基準廃止に「幼児の命にかかわる」と慎重論
(2009/1/31)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2009/01/post-392d.html

確かに政権は変わった。

しかし、民主党のマニフェストや連立政権合意事項、そして民主党が7月にまとめた「保育サービスについての考え方」を読んでも、今回の動きとは方向性が異なる部分が大きい。

なぜこれほどまでにこだわるのかが理解できない。

総務大臣であれば、タウンミーティングなどで国民との対話をまずすすめるべきだろうし、関係団体や関係者の意見を聞かない姿勢での政治主導は独裁とさえ感じる。

◇総務相、103項目を優先見直し 分権委勧告の「国の義務付け」
2009年10月21日 21時45分
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009102101000760.html

 原口一博総務相は21日、地方分権改革推進委員会が廃止を含む見直しを提言した、地方自治体に対する国の「義務付け」892項目のうち、地方側の批判が強い保育所の最低面積や生活道路の基準など103項目を優先的に見直す方針を決めた。来年の通常国会での法改正に向けて、関係省庁と調整する。

 103項目は全国知事会や全国市長会が見直しを求めていた項目で、住民生活に身近な規制が多い。こうした義務付けが撤廃されれば、都市部でも保育所が設置しやすくなって待機児童の解消が期待できるなど、住民のメリットにつながりそうだ。

 政府は今月8日の分権委第3次勧告に盛り込まれた義務付けを見直すかどうかなどを各省庁に文書で照会し、103項目については「来年の通常国会での法改正を原則とする」とした上で11月4日までの回答を要請。

 さらに、法改正を待たず、暫定措置として政省令の改正などで直ちに見直し可能な義務付け項目を今月26日までに報告するよう求めている。

 権限が縮小する省庁の反発も予想されるが、原口氏は「省庁の抵抗は鳩山政権では許されない」と強調。政治主導で合意を取り付け、政府が年内に作成する分権改革推進計画に103項目を中心に義務付けの見直しを盛り込み、通常国会に法改正案を提出する考えだ。

 103項目に該当するのは、児童福祉法に基づき「保育室は幼児1人当たり1・98平方メートル以上」などとした保育所の最低面積や「生活道路の歩道の幅は2メートル以上」(道路法)、「公営住宅の入居者の収入は月15万8千円以下」(公営住宅法)など。

(共同)

2009.10.20

国の基準廃止反対は福祉施設団体の総意

何度も言う。

この政治主導は完全に間違いだと言わざるを得ない。

勇気を持って撤回をしてもらいたい。

福祉・保育施設の経営者、職員、利用者など関係者の声を一切聞かないこと、連立政権合意の「保育所の増設を図り、質の高い保育の確保、待機児童の解消につとめる」という事項や民主党が7月に、

「住む地域や家庭の状況などにより、保育に格差を生じさせることのないよう、個々のニーズに合わせた保育の量の確保とともに、子どもたちにとって質の良い保育の環境整備や子育て支援を進めていく必要がある。保育制度の改革にあたっては、保育の質の確保が大前提であり、国や地方公共団体は質の高い保育を十分提供するため、優先的に財源を確保すべきである。安易な規制緩和等によって質よりも量を追い求め、結果的に子どもに不利益を与えるようなことがあってはならない。また、現在国が設けている保育室の面積や保育士の人数などの最低基準についても、子どもたちに良質な保育を提供する視点で改善することが必要であると考える」

などと示した「保育サービスについての考え方」とまったく異なることなど、説明がつかないのに、都市部での待機児解消などマスコミもあおりたて一気にすすめられようとしている。

今日、原口総務大臣はその実現にむけて関係閣僚に正式に要請したという。

◇早期撤廃を各閣僚に要請=国の義務付け-原口総務相
10月20日12時29分配信 時事通信

 原口一博総務相は20日の閣議後記者会見で、政府の地方分権改革推進委員会による第3次勧告を受け、国が地方の業務を法令で縛る「義務付け・枠付け」を早期に撤廃するよう各閣僚に文書で正式要請したことを明らかにした。
 同相は保育所の設置基準義務付けなどを念頭に、法改正をしなくても政省令改正で撤廃できるものがあるとして、早期の見直しを主張していた。同相は「30年も40年も官のレベルで結論が出ていないものもある。こういうものを政治主導で出してもらうよう(各閣僚に)お願いした」と述べた。

10月16日、社会福祉施設で構成する全国社会福祉協議会(http://www.shakyo.or.jp/)はこのような動きに対し、組織内の経営者や身体障害者施設、児童養護施設、母子生活支援施設、保育士などの団体の連名で、

「福祉施設等の最低(指定)基準」は、国民・利用者が安全かつ健康で文化的な生活を送り、全国どこでも一定の質が担保された福祉サービスを利用できるよう、最低限必要な設備等の基準として国が定めているものです。このため、「福祉施設等の最低(指定)基準」は、ナショナルミニマムとして福祉の根幹を成すものであり、廃止又は条例に委任することは、断固として反対します。地方自治体による地域の実情を踏まえた基準は、ナショナルミニマムである最低(指定)基準に上乗せする内容で設定されることが、地方分権の本旨と考えます

との要望書を厚生労働大臣に宛てて提出した。非営利の福祉業界の総意として「断固として反対」を示した重く切実な要望書といえる。が、マスコミの反応は極めて薄い。

脱ダム建設のメリット・デメリットは担当大臣やマスコミ等の発信で報じられつつある。

しかし、この問題についてはそうでないことを指摘せざるを得ない。

原口総務大臣や長妻厚労大臣、福島少子化対策担当大臣は、この説明責任を果たしているだろうか。

私はまったくそう思わない。

地方分権の名の下に橋下大阪府知事を総務省の顧問的ポストにすえようという動きまであるが、私は声を大にして反対する。

ブログやmixiの日記を検索しても、今回の国の基準の廃止について私とほぼ同意見のものが少なくないというより、むしろ多数派のようで、心強い。

メディア関係者には猛省をうながしたい。

その上で個人としての発信もしていきたい。

厚生労働大臣宛 福祉施設の最低基準に関する要望書
(2009/10/16全国社会福祉協議会)PDFファイル
http://www.shakyo.or.jp/news/091016.pdf

全国社会福祉協議会
http://www.shakyo.or.jp/

2009.10.19

首相がマニフェストを柔軟に考えるというのなら

鳩山首相がマニフェストについて柔軟に考えるという。

であれば、来年度に中学卒業まで月額1万3千円を支給し、再来年度からその倍額を支給するというところを、1万3千円にあと2、3年間はとどめてはどうか。

その間につかわれるはずであった、年間2兆数千億円の予算を、連立政権合意のとおりに質の高い認可保育所を増設して待機児解消をする。「手当はありがたいが、保育所が足りない」という切実な声に、本気で応える必要がある。大型ゼネコンだけが儲けるのではなく、地域の本来の公共的事業として、建設業も潤うことになる。

道路などの部門での地方分権はすすめながら、保育所の面積や職員配置などの国の基準は現行を維持する。

そうしてはどうか。

さらに、民主党は介護人材について月額4万円の賃金引き上げを掲げたが、それとともに、そもそも足りていない高齢者施設・障害者施設を建設していく予算に充てる。

これが「コンクリートから人へ」の具現化ではないだろうか。

◇首相「マニフェスト、柔軟に考える」 変更の可能性示唆
(asahi.com 2009年10月19日21時27分)
http://www.asahi.com/politics/update/1019/TKY200910190367.html

    
 鳩山首相は19日、「マニフェスト(政権公約)によっては必ずしも国民の皆さんがあまり期待をしていない事象もある。柔軟に考えていく工夫も必要だ」と述べ、世論の支持が得られないと判断すればマニフェストを変更する可能性を示唆した。記者団から「マニフェストは必ず守るべきか」と質問されたのに答えた。

 首相は「一番大事なことは国民の皆さんに満足いただけるような政権運営をすることだ。マニフェストは契約だから大事だが、それだけにすべてこだわっていくということも、逆に国民の皆さんに対して失礼な話になるかもしれない」とも述べた。

2009.10.18

保育所の基準緩和への批判記事の一方で、社説で基準の緩和主張

10月に入って、保育所の国の基準をなくして地方の判断で切り下げてもいいとする動きを歓迎する報道が続いていた。

今日、やっと、警鐘を鳴らす新聞記事をみつけることができた。

◇「保育所詰め込み招く」…「地方で基準」勧告に動揺(2009/10/18読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20091018-OYT8T00234.htm

 認可保育所の面積などを国が定めた「最低基準」をめぐり、政府の地方分権改革推進委員会が地方で基準を定めることができるよう勧告したことで、保育所の利用者や保育関係者の間で動揺が広がっている。「財政難の自治体に権限移譲すれば、子どもの詰め込みを招く」と、政府へ働きかける動きも出ている。

 厚生労働省の省令では、子ども1人当たりの保育室の面積を2歳以上なら1・98平方メートル以上、保育士の人数についても4、5歳児なら子ども30人に保育士1人以上などとするよう最低基準を定めている。基準を満たした保育所を都道府県が認可し国などが補助を行う。

 地方分権委は7日の勧告で、待機児童が多い都市部では保育所の用地確保が難しいことなどから、自治体が独自基準を設定できるよう見直すことを提言した。

 これに対し、全国の認可保育所の9割以上が加入する「全国保育協議会」は、「現行の最低基準でも子どもに十分な環境とはいえない」「地方財政が逼迫(ひっぱく)するなか、基準がさらに低下しかねない」など緊急アピールを発表。地域によって、子どもが育つ環境に格差ができることにも懸念を示した。

 「保育園を考える親の会」(普光院(ふこういん)亜紀代表)も、政府に緊急要請を行った。「都市部の待機児童問題は、一刻も早く解消しなければならないが、働くために、子どもたちにとって望ましくない環境を選択せざるを得なくなることは保護者の本意ではない」として、「国基準を満たした保育施設を緊急に増やすことが必要」と訴えた。

 「全国私立保育園連盟」や、父母や保育関係者で作る「全国保育団体連絡会」なども、政府への要請を行った。

 最低基準は、戦後間もない1948年に制定され、面積基準などはその後もほとんど変わっていない。そのため、保育環境の向上に取り組む先進諸国に比べ、日本の基準は低くなっている。

(2009年10月18日  読売新聞)

が、一方で、同じ日の同じ新聞・読売新聞は社説で基準の緩和をやはり主張している。

「一定の質」というなら、地方の判断などと言わずに、それがたとえば具体的にどの程度なのか読売私案を示すべきだ。

◇待機児童急増 働く母親の切実な声に応えよ(2009年10月18日付・読売社説)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20091017-OYT1T01136.htm
 「私も保育所を探すために苦労し、子どもを学童クラブに入れるため引っ越しもした」――。

 福島少子化相は自身の体験をこう語り、子育て支援に積極的に取り組む姿勢を示している。どのような具体策を打ち出すのだろうか。

 認可保育所への入所を待つ「待機児童」が大都市圏を中心に急増している。子どもの預け先が最後まで見つからず、育児休業後の職場復帰を断念する人もいる。

 厚生労働省が発表した4月の待機児童数は、昨年より30%も増えて2万5384人に上った。

 全国2万2925か所の認可保育所の定員は213万人で、最近5年間で10万人増えている。それでも、供給が追いつかない。

 政府や自治体は緊急策を講じ、子どもの預け先が今すぐ欲しいという切実な声に応えるべきだ。

 大型マンションの建設が相次ぐ東京都江東区では、新築マンションの一角に保育所を配置する施策を進めている。学校の空き教室などの利用も有効だろう。

 政府の地方分権改革推進委員会は、認可保育所の設置基準を廃止するか条例で変更可能にするよう提言している。一定の保育の質を確保しつつ、地域の実情に応じて工夫していくことが必要だ。

 来春からは改正児童福祉法が施行され、研修を受けた保育者が自宅などで子どもを預かる「保育ママ」が国の制度としてスタートする。一部の自治体が独自に取り組んできたが、国の安全基準が確立され、普及が期待される。

 幼稚園と保育所の機能を備えた「認定こども園」の拡充も待機児童の減少につながるだろう。

 施設・人材の効率的な活用は当然だが、思い切った財源措置もとらなければならない。

 働く母親が増える中で、認可保育所の利用者は2017年には約100万人増の300万人に達すると政府は推定している。

 新政権は、子育て支援策の柱として来年度は2・3兆円、再来年度からはその倍額を投入して「子ども手当」を支給する方針だ。

 しかし、母親が安心して働くためには、保育施設の拡充は欠かせない。子ども手当と待機児童解消策との予算配分のバランスをどう考えるのか。

 連立政権の3党合意書は、今回の政権担当期間中は消費税率を引き上げないと明記したが、財源はどのようにして確保するのか。

 鳩山内閣はこうした疑問に答えて、待機児童解消に向けての筋道を提示すべきだろう。

2009.10.17

久々に号泣 NHK土曜ドラマ「チャレンジド」

最近いろいろつらくて、しんどくて、ダメダメな毎日。

そんななか、今夜たまたま観たNHK土曜ドラマ「チャレンジド」。

10月10日(土)午後9時から全5回の土曜ドラマ

NHK土曜ドラマ 「チャレンジド」オフィシャルサイト
http://www.nhk.or.jp/dodra/challenged/

「チャレンジド(challenged)」は英語で障害者をさす。神からチャレンジという使命を与えられた人の意。

全盲となった教師の人間ドラマ。

今日は2回目の放送。

久しぶりにテレビを観て号泣。

誰かを必要とし、支え、支えられながら生きていく私たち。

公式サイトの「みどころ」などのメッセージもみどころ。

〔追記〕

2010年3月23日(火)から25日(木)まで、

NHK総合テレビで三夜連続・午後8時から再放送!!!

4月23日、DVDリリース!

2009.10.14

親の会が保育の国の最低基準の堅持・向上を求めてアピール

保育所や高齢者施設などの一人あたりの面積、職員配置など、最低これだけないといけないとする国の基準を廃止して、地方自治体が決めれば今よりも切り下げていいとする流れが急激に強まっている。数十年変わらなかったものを、年内にも緩和する方針が報じられている。

10月7日に地方分権改革推進委員会が第3次勧告をまとめ、8日に鳩山首相に提出したが、それを待たずして、前日の6日にまさに「政治主導」でこれらが推進されるよう、原口総務大臣と鳩山首相が会談し、総務大臣はその調整にむけて指示を出した。

さらに鳩山総理は勧告をうけて10月8日の談話で
「勧告が最大限実現されるよう、内閣を挙げて速やかに取り組む所存である」とした。
http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/200910/08danwa.html

地方分権改革推進委員会
http://www.cao.go.jp/bunken-kaikaku/iinkai/iinkai-index.html

私は、明確に反対する。

かなり長文になるけれど、単なる政治主導でなく、現場主導のもとでの政治主導であるべきだということを強調したい。

党派性のない保育園を考える親の会がこのタイミングで動いたことはとても大きく、民主党を中心とする政権、特に福島みずほ少子化担当大臣や原口総務大臣、長妻厚生労働大臣は、現場主導が大事であることと、連立合意との矛盾、さらに民主党総選挙前の7月に公立保育園の民営化を考えあう団体(「ほうんネット」の公開アンケートに「保育サービスについての考え方」)にいまの流れとちがう主張をしていたことを重くうけとめてほしい。

***
保育所:政府、設置基準規制を緩和へ 待機児童解消狙い(毎日新聞2009/10/12)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091012k0000m010119000c.html

 政府は11日、認可保育所の設置基準などの規制を緩和する方針を固めた。国が地方自治体の業務を法令で規制する「義務付け・枠付け」の大幅な見直しを求めた地方分権改革推進委員会第3次勧告を受け、保育所については自治体が設置基準を条例で自由に決められるようにする。11月までに必要な法令の改正を整える方針で、自治体の条例改正が進めば、早ければ年内にも実現する見通しだ。

 民主党が衆院選のマニフェスト(政権公約)に盛り込んだ「保育所の待機児童の解消」が期待されている。

 保育所の設置基準は、児童福祉法に基づいて厚生労働省の省令「児童福祉施設最低基準」で規定されている。例えば、2歳以上の幼児が入所する保育所は(1)保育室か遊戯室(2)屋外遊戯場(3)調理室(4)トイレ--の設置が義務付けられ、保育室の面積は幼児1人について1.98平方メートル以上、屋外遊戯場は1人につき3.3平方メートル以上など細かい規定がある。

 自治体からは「保育所の設置環境は地域で異なる。地域の実情に応じて運営できるよう、施設の基準設定を市町村に移譲すべきだ」(全国知事会)などの声が強まっていた。分権委も8日、国による保育所の設置基準が不必要な「義務付け・枠付け」だとして、廃止や見直しを求める第3次勧告を鳩山由紀夫首相に提出した。

 政府は、保育所の基準緩和を早期に実現できないかを検討。長妻昭厚労相と原口一博総務相が9日に協議し、厚労省令の改正を検討する方針を確認した。保育所の設置基準のほか、省令で乳幼児の年齢ごとに細かく規定されている保育士の配置人数についても、見直しを検討する。

 厚労省によると、待機児童は都市部に集中し、全待機児童数の8割程度を占める。都市部では、保育室の面積や屋外遊戯場を十分に確保できず、認可保育所が増えにくいため、待機児童の増加につながっているとの指摘もあった。【石川貴教】

 【ことば】▽待機児童▽ 保育所に入所を申し込んでも満員で入れない児童のこと。09年4月時点(2万5384人)では前年比で3割増となり、同方法で統計を取る01年以降最高となった。自民党政権時代の08年、政府は10年間で利用者を100万人増やす「新待機児童ゼロ作戦」を発表し対策に乗り出したが、効果はまだ出ていない。
***

これに対して、厚生労働省が新たな保育制度の設計にむけて論議をすすめている審議会でも意見を聞かれたこともある影響力のある親の会が、明確な反対のアピールを示した。

***
認可保育所:設置基準緩和 民間団体が反対のアピール発表
(毎日新聞 2009年10月14日 19時10分 最終更新 10月14日 19時32分)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091015k0000m040040000c.html

 民間団体の「保育園を考える親の会」(事務局・東京、普光院亜紀代表)は14日、認可保育所の設置基準を緩和する政府方針に反対するアピール文を発表した。子どもの発達を保障するため、国基準を堅持するよう求めている。

 政府は、地方分権改革推進委員会の第3次勧告を受け、待機児童の解消につながるとして、保育室の面積などを自治体が自由に決められるよう検討している。「親の会」は「現行の国基準は最低限守るべきもので、先進国と比べ最低レベル」と指摘し「狭いと子ども同士のトラブルも増える。『詰め込み』による待機児童対策は子どもたちの将来に禍根を残す」と反対している。
* **

***

保育園を考える親の会ホームページ
http://www.eqg.org/oyanokai/
保育所にかかわる国基準の堅持・向上を求める緊急アピール
(保育園を考える親の会2009/10/14PDFファイル)
http://www.eqg.org/oyanokai/kunikijunkenjikoujou.pdf

***
平成21 年10 月14 日
保育所にかかわる国基準の堅持・向上を求める緊急アピール
http://www.eqg.org/oyanokai/kunikijunkenjikoujou.pdf
保育園を考える親の会
代表 普光院 亜紀
 
私たちは、子どもの健やかな発達を保障するために、保育所にかかわる国の最低基準(児童福祉施設最低基準)の堅持および向上を求めます。

【現行の国基準は「最下限」です】
 地方自治体が主体となって、地域の実情に合わせた子ども施策を行うことが必要であることは、否定するものではありません。しかし、現行の国基準は、子どもの発達を保障する「最下限」のものであり、先進諸国で保育施設について設けられている基準と比べても(*1)、施設保育・子どもの発達に関する既存研究(*2)から考えても、これを下回る環境では、子どもたちの健やかな発達を保障できないことを、考慮する必要があります。

【待機児童対策が求められる今だからこそ】
 都市部の待機児童問題は、一刻も早く解消しなければなりません。とはいえ、国基準以下の保育条件となり、働くために、子どもたちにとって望ましくない環境を選択せざるをえなくなることは、保護者の本意ではありません。子どもにとって最低限である国基準を満たした保育施設を、緊急にふやしていただくことが必要です。自治体が財政優先になり、「詰め込み」による待機児童対策に流れることは、子どもたち、すなわち日本の将来に禍根を残すことになります。(*3)

【自治体の創意工夫とナショナルミニマム】
 保育所施策、子育て支援施策に関しては、現在も、自治体ごとに独自の施策が行われています。特に、国基準の人員配置では不十分であるため、財政に余力がある自治体では、独自に人員の上乗せを行っています。保育時間の長時間化、養育困難や虐待への対応、地域の子育て支援などの地域のニーズに応える施策も、自治体ごとに取り組まれています。このような本来あるべき自治体の創意工夫に対して、国の基準は邪魔になるものではありません。
 一方で、国基準が低いために、施設・人員配置の整備を積極的に行える自治体とそうではない自治体の間には、保育の質や機能の面で、地域格差が発生しています。
 このような実情を見ても、国基準を向上させ、日本どこでも、子どもたちが健やかに育つことができる環境を、国が財源も含めて保障し、その土台の上に、自治体が、地域の実情に合わせ、それぞれの保育施策・子育て支援施策を築いていくことが望まれます。
 低い基準ではありますが、国基準がここまで、日本の保育の最低ラインを守ってきた実績は評価されるべきです。自治体の財政事情、事業者の経営事情で、子どもの発達保障の最低限度を下回る保育とならないよう、国基準には、子どもを代弁して、その願いを守る役割があると考えます。

* 1 「機能面に着目した保育所の環境・空間に係る研究事業」(全国社会福祉協議会)で先進諸国の面積基準および人員配置基準の文献調査を行ったところ、日本の基準は、最底辺に位置していた。

* 2 1960 年代に、国の人員配置基準が大幅に改善されたが、この背景には、施設での子どもの死亡率の高さ、発達の遅れなどの原因を調査したWHO の研究報告があった。最近のアメリカ等での乳幼児期の子どもの発達・就学前教育に関する調査研究においても、養育者(保護者・保育者)のこまやかな関わりが、子どもの発達に大きな影響を与えることが、次々に明らかにされている。

* 3 保育者の人手が薄く、狭小な認可外施設で、1つのベビーベッドに乳児を2人ずつ寝かせ、目を離しているうちに死亡した事故も記憶に新しい。また、国基準よりも面積基準が緩和されている自治体助成の認可外保育施設で、十数人の赤ちゃんが過密に収容され、目が届かず、動き回ると面倒なためか、テレビを見せられて保育されている状況等も、会に報告されている。

■問合せ先 保育園を考える親の会 代表事務所 TEL&FAX 03-6416-0721
*保育園を考える親の会は、仕事と子育ての両立を支え合う保育園保護者のネットワークです。
***

民主党は確かに先の総選挙のマニフェストで地方分権を掲げた。

しかし、いまの認可保育所や高齢者施設などの面積や職員配置よりも低い水準を自治体が認めればそれでいいとすることを有権者や民主党支持者はいいとしただろうか。政策論争として深められただろうか。

そもそも、総選挙後の連立政権の合意や、総選挙前の民主党の「考え方」と、今回の方針が大きくかけ離れているということを指摘しておきたい。

***
「保育所の増設を図り、質の高い保育の確保、待機児童の解消につとめる」
(2009/9/9連立政権樹立に当たっての政策合意)
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/other/090909_3party.htm
***

***
民主党:保育サービスについての考え方
(2009/7/1民主党)より抜粋
http://www.dpj.or.jp/news/?num=16422
「住む地域や家庭の状況などにより、保育に格差を生じさせることのないよう、個々のニーズに合わせた保育の量の確保とともに、子どもたちにとって質の良い保育の環境整備や子育て支援を進めていく必要がある。保育制度の改革にあたっては、保育の質の確保が大前提であり、国や地方公共団体は質の高い保育を十分提供するため、優先的に財源を確保すべきである。安易な規制緩和等によって質よりも量を追い求め、結果的に子どもに不利益を与えるようなことがあってはならない。 また、現在国が設けている保育室の面積や保育士の人数などの最低基準についても、子どもたちに良質な保育を提供する視点で改善することが必要であると考える。」
***

所属団体などに頼らない、新たな多くの保育・福祉関係者が声を官邸や厚生労働省、内閣府(少子化担当)、総務省などに声を届けること(ネットで簡単にできる時代ですよ)での現場主導をいまこそ。

下記サイトからは、省庁などをこえて、一括して意見をメールフォームで送ることができます。ぜひ活用を。

各府省への政策に関する意見・要望
https://www.e-gov.go.jp/policy/servlet/Propose

***

〔関連情報〕

保育所2割広くすべき?専門家は提言、待機児解消には壁(2009/6/2asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0602/TKY200906020146.html

上記asahi.comの記事(2009/6/2朝日新聞夕刊)にあるように、日本の3歳児以上の子どもたちは、フランス・パリの子どもたちの三分の一の面積で保育されていることになる。基準の引き上げと、圧倒的に足りない特別養護老人ホームと保育所を大幅にふやすことを公共事業の中心にすえることを求めたい。

徹底して「科学的根拠がない」として基準の廃止を求めてきた地方分権改革推進委員会、特に基準の「解体」にむけて中心的な役割を果たしている猪瀬直樹委員(東京都副知事)がこの報告書についてどう反応するのかもチェックしていきたい。

朝日新聞が記事中でふれた報告書は以下のもの。

機能面に着目した保育所の環境・空間に係る研究事業総合報告書
(社会福祉法人 全国社会福祉協議会 児童福祉部)
http://www.shakyo.or.jp/research/09kinoukenkyu.html

2009.10.12

保育所の「規制」を「緩和」する動きが急速に

「政権交代」「地方分権」。

この動きの中で、国がこれ以上は必要だとしてきた保育所の面積基準や子ども一人あたりの職員の人数を、自治体の判断で切り下げてもかまわないという「規制緩和」が行われようとしている。

10月上旬はこの手の報道が新聞紙面で目立っている。

朝日、読売、毎日など、各紙の社説はこの基準の廃止を歓迎している。

なぜこの「規制」が維持されてきたのか、「緩和」することでのデメリットはないのかという検証がまったくされていない。

食べる、寝る、遊ぶ、それぞれの行為をほとんど同じ場所で行うしかない今の保育所よりもさらに狭い保育所、

保育士など専門職としてのおとなの数がいまより少ない保育所、

これらが増えていく。

この流れを政府が誘導することは、

第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

憲法との関係で説明がつくとは思えない。

保育所に入れない子どもが増えているなかで、入れるようにすることは緊急の課題だけれど、詰め込んでいいという政策は安易にもほどがあると、私は思う。

与党3党の連立合意にある「保育所の増設を図り、質の高い保育の確保、待機児童の解消につとめる」という「質の高い」とは何なのか、福島みずほ少子化担当大臣には実施の拒否・抵抗を願いたい。

また、保育関係者は少なくないのに、この動きに反応しているブロガーがほとんどいないような実情でいいのかと警鐘を鳴らしたい。

◇保育所:政府、設置基準規制を緩和へ 待機児童解消狙い
(2009/10/12毎日新聞朝刊)
http://mainichi.jp/select/today/news/20091012k0000m010119000c.html

 政府は11日、認可保育所の設置基準などの規制を緩和する方針を固めた。国が地方自治体の業務を法令で規制する「義務付け・枠付け」の大幅な見直しを求めた地方分権改革推進委員会第3次勧告を受け、保育所については自治体が設置基準を条例で自由に決められるようにする。11月までに必要な法令の改正を整える方針で、自治体の条例改正が進めば、早ければ年内にも実現する見通しだ。

 民主党が衆院選のマニフェスト(政権公約)に盛り込んだ「保育所の待機児童の解消」が期待されている。

 保育所の設置基準は、児童福祉法に基づいて厚生労働省の省令「児童福祉施設最低基準」で規定されている。例えば、2歳以上の幼児が入所する保育所は(1)保育室か遊戯室(2)屋外遊戯場(3)調理室(4)トイレ--の設置が義務付けられ、保育室の面積は幼児1人について1.98平方メートル以上、屋外遊戯場は1人につき3.3平方メートル以上など細かい規定がある。

 自治体からは「保育所の設置環境は地域で異なる。地域の実情に応じて運営できるよう、施設の基準設定を市町村に移譲すべきだ」(全国知事会)などの声が強まっていた。分権委も8日、国による保育所の設置基準が不必要な「義務付け・枠付け」だとして、廃止や見直しを求める第3次勧告を鳩山由紀夫首相に提出した。

 政府は、保育所の基準緩和を早期に実現できないかを検討。長妻昭厚労相と原口一博総務相が9日に協議し、厚労省令の改正を検討する方針を確認した。保育所の設置基準のほか、省令で乳幼児の年齢ごとに細かく規定されている保育士の配置人数についても、見直しを検討する。

 厚労省によると、待機児童は都市部に集中し、全待機児童数の8割程度を占める。都市部では、保育室の面積や屋外遊戯場を十分に確保できず、認可保育所が増えにくいため、待機児童の増加につながっているとの指摘もあった。【石川貴教】

 【ことば】▽待機児童▽ 保育所に入所を申し込んでも満員で入れない児童のこと。09年4月時点(2万5384人)では前年比で3割増となり、同方法で統計を取る01年以降最高となった。自民党政権時代の08年、政府は10年間で利用者を100万人増やす「新待機児童ゼロ作戦」を発表し対策に乗り出したが、効果はまだ出ていない。

2009.10.11

ギャンブル狂のおっさんが都政のトップ

ギャンブル狂のおっさんが財布が空になって言ってることとそんなに変わらないように思う。もう、辞めてもらいたい。

招致費用以外にも、漫画家の蛭子さんなどががんばったものの広がらなかったTOKYO体操の開発普及に2億円以上も支出するなど、関連事業の支出も含めればさらにかなりの額になるようだ。

また、都庁の外側に大きくはった巨大タペストリー(のようなもの)6枚をはがすのに、300万円以上がかかるという。

東京五輪招致に失敗したこと、その直接の招致費用に150億円かかったことについて、石原都知事は10月9日の定例会見で下記のように答えている。

「こういう夢をみようということでやったのは決して間違いじゃない」「財政再建の1つの余剰の分でありましてね、これやることで東京の財政は痛くもかゆくもありません」

【石原知事会見詳報(1)】五輪招致「夢のため決して間違いじゃない」(産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/091009/lcl0910092158003-n2.htm

2009.10.09

気持ちが癒される歌

秋は、とてもせつなく、歌にいやされる季節。

最近よく聴く歌。

4人の父親でオーディション番組からデビュー。

デビュー曲「home」でスマッシュヒットをとばし、昨年の紅白に出場。

この8月下旬に「 I believe」と「永遠」の両A面のセカンドシングルを発売した木山裕策さん。

この2曲、最近よく聴いています。

売れ行きはイマイチのようですが、彼の声はやっぱり癒されます。

木山裕策『I believe / 永遠』 | 試聴/ダウンロード | 音楽ダウンロード【OnGen】http://www.ongen.net/search_detail_album/album_id/al0000193267/

2009.10.08

「鳩山政権 派遣村からの提言」

来年度予算への動きが連日報道されています。

今日は大型の台風が迫るなか、都内の有名なアーケード街にたまたま移動で立ち寄りましたが、ホームレスの人が台風に備えて屋外から屋根のあるところへ移る姿が目に入りました。

仕事を求めても見つからない深刻な状況が広がり、

来年度、つまり2010年4月を待てない人がさらに増える状況のなか、

NHKの視点・論点に寄せた、反貧困ネットワーク事務局長であり、「年越し派遣村」村長をつとめた湯浅誠さんのメッセージ「鳩山政権 派遣村からの提言」(2009/9/30)をNHK開設委員室ブログで読み、まったくその通りだと思いました。

2009年09月30日 (水)
NHK 視点・論点 「鳩山政権 派遣村からの提言」
反貧困ネットワーク事務局長 湯浅誠
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/27473.html

政権交代に期待はしつつ、積極的な提言を行うことにこそ、政治を変える力があると私は感じています。

2009.10.06

今夜再放送!セーフティーネット・クライシス Vol.3

今夜(深夜)再放送です。

2009年10月7日(水)午前0時45分~2時13分 (6日深夜) NHK総合
NHKスペシャル セーフティーネット・クライシス Vol.3
しのびよる貧困 子どもを救えるか
http://www.nhk.or.jp/special/onair/091004.html

経済危機が深刻化する中、大量解雇の波は、非正規労働者ばかりか正社員にまで及んでいる。世帯主の失職の影響から、いま「子どもたちのセーフティーネット」が危機に瀕している。

OECDは、日本の「子どもの貧困」が際立って加速していると警告した。給食費や教材費が払えず小中学校への通学も難しくなったり、貧困から高校を中退せざるを得ない子どもが急増している。背景には、日本の社会保障制度が「正社員」を前提に設計されたまま、抜本的な見直しが行われていない点がある。子育て世代に当たる20代~40代の、4割近くが低所得の非正規労働者であるにもかかわらず、子どもの医療費、教育費、住宅費、食費等の負担は、正社員家庭と同じく一律に求められ、貧困に拍車をかけているのだ。

子どもたちの「健全な育ち」を保証する「人生前半の社会保障」を築くには、どのようにセーフティーネットを張り替えていけば良いのか。番組では、日本の子どもたちの現状を検証し、さらにフィンランドなどの先進的な取り組みも紹介しながら、子どもたちのための社会保障・セーフティーネットのあり方について考えていく。

(本放送 2009年10月4日)

2009.10.04

子ども手当とセットで高額所得層の増税を

子ども手当。

中学卒業まで月額2万6千円。

当初、社民党や国民新党は所得制限の導入などを求めていたが、どうやら所得制限なく、民主党のマニフェストどおり実施する方向のようだ。

社会全体で子どもを育てるという発想のようだが、財源は5兆円以上。

いまの防衛費以上の予算を見つける必要が出てくる。

世論調査でも、子ども手当に賛成は3割程度、反対は5割程度という状況。

私は、社会全体で子どもを育てるというのであれば、そして、所得制限をかけないというのであれば、高額所得者の所得税を引き上げてその一部財源にあてるべきではないかと思う。

保護者ではなく、子どもに対する手当とは言っても、世帯として考えれば、年収2000万円の世帯があって、子どもが2人いて手当が年60万円以上新たにもらえるとして、妥当なのか。

子ども手当が社会全体で支えるという新たな考え方の形として、それとセットで高額所得者のある程度の増税をしてはどうかという話が、メディアでまったく出てこないことに誰も疑問を持たないのか。

2009.10.03

石原都知事、五輪招致失敗を「こんなもの」とはなんですか

都政はこんなものだけで終わるものではない

「言っておきますけど、私、これで都知事を辞めるということは絶対ございませんから。それはこんなものだけで終わるもんじゃない、たくさん他の問題があってね」
(これが正確な表現です。訂正します。)

石原都知事は、2016年の夏季オリンピック開催都市決定に落選後、

こう述べて、都知事としての辞任を事実上否定したようだ。

今日の日刊スポーツ社会面には「石原都知事電撃辞任も」との見出しがおどる。

落選決定をうけたテレビニュースのインタビューでも、街の声は「生でオリンピックが観たかった」というものばかりで、世論の盛り上がりをやはり感じない。

オリンピックと東京、その結びつきと「環境」「平和」は都民、国民に響いていないと思う。

この1週間、徐々にオリンピック報道が増えていった。

が、招致批判の声は報道ではほとんど表に出ず。

招致失敗後に「こんなもの」という都知事の品性と思い入れを問わなければ。

はやく辞任してほしい。

カジノ構想、競輪復活などをぶち上げて、失敗。

三宅島オートレースはイマイチで、

新銀行東京は税金1400億円もつっこんで大失敗。

そして、3期目を前に突然オリンピック招致を表明。

もう、勘弁してほしい。

カジノ、競輪、銀行(ごっこでやめてればいいものを)、オートレース、オリンピック招致、それらをテコにした開発事業・・・。

共通しているものがはっきりしている。

新しい時代に、古すぎる発想。

任期はあと1年半。

待たずして、辞任してもらいたい。

都議会議員選挙を経て、築地市場の移転も、新銀行も、厳しさをみせている。

もう、彼がやりたかったことに展望はない。

古い発想で凝り固まった77歳の都知事は、オリンピック招致に新しい時代を強調した。

もう、退場を。

2009.10.01

10月4日午後9時、NHKスペシャル「しのびよる貧困 子どもを救えるか」

NHKスペシャルホームページ
http://www.nhk.or.jp/special/
※上記ホームページで、
放送予告の動画がみることができるようになりました。
短い動画ですが、やはり、私の関心のど真ん中。

タイトルも仮が外れた正式のものに。

以下、コピー&ペースト(貼り付け)、転送・転載歓迎です。

***
NHKスペシャル セーフティーネット・クライシス
Vol.3 しのびよる貧困 子どもを救えるか
http://www.nhk.or.jp/special/onair/091004.html

2009年10月4日(日) 午後9時00分~10時28分
NHK総合テレビ

*再放送 10月7日(水) 午前0時45分~2時13分 (6日深夜) 総合

経済危機が深刻化する中、大量解雇の波は、非正規労働者ばかりか正社員にまで及んでいる。世帯主の失職の影響から、いま「子どもたちのセーフティーネット」が危機に瀕している。

OECDは、日本の「子どもの貧困」が際立って加速していると警告した。厚生労働省の調査でも、医療保険を持たない、いわゆる「無保険」の子どもは全国で3万人以上。さらに給食費や教材費が払えず小中学校への通学も難しくなったり、貧困から高校を中退せざるを得ない子どもが急増している。背景には、日本の社会保障制度が「正社員」を前提に設計されたまま、抜本的な見直しが行われていない点がある。子育て世代に当たる20代~40代の、4割近くが低所得の非正規労働者であるにもかかわらず、子供の医療費、教育費、住宅費、食費等の負担は、正社員家庭と同じく一律に求められ、貧困に拍車をかけているのだ。
子どもたちの「健全な育ち」を保証する「人生前半の社会保障」を築くには、どのようにセーフティーネットを張り替えていけば良いのか。番組では、日本の子供たちの現状を検証し、さらにフィンランドなどの先進的な取り組みも紹介しながら、子どもたちのための社会保障・セーフティーネットのあり方について考えていく。

NHKスペシャルホームページ
http://www.nhk.or.jp/special/
※上記ホームページで放送前まで予告動画もみることができます。

〔これまでのNHKスペシャル セーフティーネット・クライシス〕

NHKスペシャル セーフティーネット・クライシスII
非正規労働者を守れるか
2008年12月15日放送
http://www.nhk.or.jp/special/onair/081215.html

NHKスペシャル セーフティーネット・クライシス
~日本の社会保障が危ない~
2008年5月11日放送
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080511.html

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影響されてるよー

注目!