事業仕分け、1時間で評決
事業仕分けってのは、これまで何十年も維持されてきたものをたった1時間で「評決」して、「存続」「見直し」「削減」「廃止」などと結論出すもののようですね。
テレビニュースや新聞等で見聞きしていましたが、産経新聞の報道が詳しく。
裁判員裁判だって数日かけるのに。
政権交代初年度に、あと2週間程度でどれだけの「成果」をあげられるのでしょう。
削っちゃいけないものまで削ったりも。
仕分けの対象に保育所運営費負担金も入っているそうですが、保育所なんか行ったこともない仕分け人が多数派だったとして、仕分け人が9人いたとして、4人が「存続」、5人が「3割程度の削減」なんて形になると、「3割削減」の評決になるんでしょうか。
話はちょっとかわって、保育所・福祉施設の国としての基準設定の見直し(明日4日に厚生労働省として回答)も、10月31日にあわてて4つの福祉施設を大臣が視察。
長妻さん、視察の数日前の会見でかなり慎重な対応でしたが、「園庭」というべきところを「校庭」と言い間違っているレベルなんですが。
今回の仕分けについても、突如の現場・保育所の視察が行われるようで。
これはもう、数時間の「現場検証」。
のちに、1時間の仕分け作業で「評決」。
官僚のプレゼン力がイマイチだったら、仕分けの結果にも・・・。
脱官僚、政治主導って、いったい。。。
◇事業仕分けはまるで“法廷” 官僚は「被告」、財務省は「検察官」
2009.11.3 00:18 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091103/plc0911030020001-n1.htm
平成22年度予算の概算要求の無駄を洗い出す行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)のワーキンググループ(WG)の「事業仕分け」の運営マニュアルが2日、明らかになった。事業官庁の官僚はさながら“被告人”となり、財務省主計局が“検察官”として事業を査定、国会議員と民間の「仕分け人」が“判事・陪審員”として「要」「不要」の裁きを下す。省庁にとって恐怖の「査定法廷」は11日にもスタートする。
(比護義則)
刷新会議の内部資料によると、「事業仕分け」の会場は公開され、1事業あたり1時間かけて議論し、結論を出す。
対象となった事業を管轄する省庁の担当職員は7分間の「事業説明」で該当事業の有用性をアピール。続いて財務省主計局幹部が「査定説明」(5分間)を行う。そもそも「仕分け」の対象事業の選定は財務省主導で行われており、財務省側は事業の不急性などを挙げ、大幅削減を求める公算が大きい。
ここで仕分け人が事業官庁の担当職員らに40分間の質疑を行い、事業評価シートに要不要を記載する「評決」(3分間)を実施。取りまとめ役が評決結果をその場で公表する。
このような形式の事業仕分けは刷新会議事務局長の加藤秀樹氏が代表を務める政策シンクタンク「構想日本」がかねて提唱し、京都府など約40自治体がすでに実施している。
仙谷由人行政刷新相はこの手法を使い、95兆円に上る22年度予算の概算要求から3兆円を削る構えだ。
これまでに外務省関係では政府開発援助(ODA)、国際協力機構(JICA)への運営費交付金、横浜市で来年開催するアジア太平洋経済協力会議(APEC)開催経費などが候補に浮上。経済産業省関係では、電源立地地域対策交付金、省・新エネルギー導入促進補助事業、石油備蓄、石油・天然ガス流通合理化など。厚生労働省関係は健康増進対策費やシルバー人材センター援助事業などが有力候補に上がる。
各WGは2日、各省庁の事業の聞き取り調査を開始。5日から現地調査を経て10日には200程度を対象として確定させる予定。
とはいえ、裁判員裁判制度に似た形式のため、各省庁は「まるで法廷だ」と困惑顔。いかに仕分け人を納得させる事業説明をするか、知恵を絞っている。
下記記事も詳しいです。
◇徹底公開「事業仕分け」傍聴席にネット中継も
: 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091103-OYT1T00922.htm
« 保育が事業仕分けでムダ候補に | トップページ | 大都市は権利切り下げか?福島大臣はどこまでがんばるのか?他の福祉施設は? »
「保育」カテゴリの記事
- 少子化で揺らぐ保育園 保育士などを増やせる政策を(2022.05.05)
- 就職したばかりだけど、職場がおかしいので退職したいという人へ(2022.04.16)
- ドラマ『逃げ恥』と『ダンダリン』のセリフが保育園の職員に何を問いかけているか~「やりがい搾取」を許さずに自分たちの手でよりよいものに変えていくという選択肢とは(2017.04.01)
- 保育士の賃金引き上げと増員を(2017.03.19)
- 保育士不足の背景に丁寧な取材で迫る (2015.03.29)
「政治」カテゴリの記事
- 若者が9条改憲に肯定的との先入観は誤り(2014.01.13)
- 政治に社会に組織に求められるプロセスの公開(2013.01.13)
- 子どもの権利を守るため、人にやさしい都政をつくる宇都宮けんじさんで~猪瀬さんでは保育施策は大・大・大ピンチ~(2012.11.28)
- 湯浅誠さん、都知事選に不出馬(2012.11.06)
- <声明>私たちは新しい都政に何を求めるか(2012.11.06)
« 保育が事業仕分けでムダ候補に | トップページ | 大都市は権利切り下げか?福島大臣はどこまでがんばるのか?他の福祉施設は? »
コメント