課題はあるが、石原都知事に「甘え」など言う資格はない
1月4日までの代々木オリンピックセンターの宿泊施設からカプセルホテルで一泊後、大田区内の施設に移って、6日に2週間分の交通費として2万円を支給。
577人のなかの約200人が外出して戻らず、ネット上でも「税金ドロボー」などの批判もあがっている。
私の主張は過保護だと言われるかもしれないが、やはりだからと言って全体が怠け者だというレッテルをはることには違和感を持つ。
生活保護支給が役所でされることはあっても、あの施設のなかで2万円以上は出ないことを知り、退去していったということだろう。
代々木オリンピックセンターの個室型ではなく、
18日までの施設は、「個室が大半を占めていたオリンピックセンターと異なり、60畳ほどの大部屋で約30人が共同で寝泊まりする」(2010/1/6産経新聞)ところで、飲酒は禁止、消灯・就寝は午後10時のようだ。公衆電話が1台あるだけという。
6畳に3人が共同生活をしている計算になる。
さらに禁欲的な生活を強いられれば、刑務所同然ともいえる。
そのことの理解があまりされていないように思う。
都民の税金を新銀行に投資して大赤字を出し、オリンピック招致にも失敗し多額の費用を支出、そして1回数千万円単位の豪華海外視察、四男の絵画購入などの公私混同を「甘え」で極めてきた石原都知事に「甘えた話」とは言われたくない。
ついこの間まで山谷に行けば、1泊200円か300円で泊まれる宿があるという認識だった人に。
さて、貧困対策は国として自治体として本格的に始まりつつある試行錯誤の段階にある。
2万円の一括支給がよかったのかどうかなど課題はたくさんある。
就労にあたっては入所者の健康問題も大きいはず。
失敗も重ねつつ、現場の実践から教訓を学びあう姿勢を考えあいたい。
◇石原知事:派遣村「あの程度の行事」 入所者「甘えた話」(2010/1/8毎日.jp)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100109k0000m040034000c.html
国と東京都が開設した「公設派遣村」で多数の入所者の所在が分からなくなっている問題を巡り、石原慎太郎知事は8日、「こっちは国に頼まれてやったこと。国の役人が現場へ来て手伝ったらいい」と述べ、国の責任を強調した。鳩山由紀夫首相や閣僚が派遣村を視察したことについては「あの程度の行事に総理大臣が出かけて行くべきじゃない」と批判。「私は行きません」と断言した。公設派遣村は国が費用を負担し、実施場所の確保や運営は国の要請を受けた都が受け持っている。石原知事は「本当は現場を構成するはずの国が何もしないでおいて、総理大臣が(視察して)『お気の毒ですね、大変ですね』っていうことで済むのかね」と述べた。
公設派遣村は5日から、日雇い労働者向け宿泊施設「なぎさ寮」(大田区)に拠点を移し、2週間の期限で入所者の支援を続けているが、石原知事は「期限は延長しない」と明言。入所者については「仕事をあっせんしたら『それは嫌だ』と言い、とにかく生活保護をもらえれば結構だという人もずいぶんいる。甘えた話だと思います」と語った。【市川明代】
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