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2010.09.10

保育制度「新システム」について、内閣府政務官、反対の伊藤周平教授らがシンポで議論

菅さんは、新成長戦略として介護や保育など規制緩和を雇用をと言い、オザワさんは、地域主権で国の補助金を削減して地方が自由に使えるようになれば、予算は少なくてもやっていけるという究極の代表選挙。

保育制度転換反対のアニメ動画や漫画チラシ、6月には1100人の総決起集会を開催し、その3割以上を保護者が占めた福岡市保育協会主催のシンポが今月開かれました。

全国保育団体連絡会関係のレポートにも登場する伊藤周平教授、泉健太内閣府政務官、福岡市保育協会理事という3人でのしぼりこんだシンポジウムについて、報道が。

私は、西日本新聞の記事を見る限り、泉政務官の説明は事実関係としてかなり無理があると思います。

規制緩和を首相が言ってるし。

さらに、新システムの骨格が出ていて、国会に法案提出を急ぐというにもかかわらず、「これから」などというのは責任放棄だととらえましたが。

福岡市保育協会
九州保育三団体は「新たな保育制度」に反対します。
http://www.hoiku.or.jp/general/2010/07/30/post_9.html

***
◇子ども・子育て新システム:制度改正、シンポで激論を展開 国と反対の学者ら /福岡
(2010/9/10毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20100910ddlk40100315000c.html
 幼稚園と保育所の一体化などを軸に政府が検討中の「子ども・子育て新システム」について考えるシンポジウム(福岡市保育協会主催)がこのほど、福岡市であった。新システム策定に携わる泉健太・内閣府政務官が参加し、制度改正に反対する学者らと激しく意見を戦わせた。

 九州各地や関東から保育園経営者ら約500人が参加した。泉政務官は基調講演で「子供主体の制度づくりをしている。幼稚園と保育所が一体化した『こども園』なら主婦もフルタイムで働く人も一つの園に子供を通わせられる」と一体化のメリットを指摘した。

 保育所運営を社会福祉法人による認可制から、企業やNPOが参入できる指定制に変える案については「首都圏や大阪では土地が高く、社福法人では保育所の担い手がいない。指定制は都市部の待機児童対策に必要だ」と訴えた。

 パネルディスカッションでは、伊藤周平・鹿児島大教授が児童福祉法で定める市町村の保育実施義務の維持を求めた。新システム案について(1)認定された保育時間を超えた利用は全額自己負担となり保護者の経済的負担が増える(2)保育所の収入は提供するサービスごとの支払いとなり、収益確保のため人件費抑制による労働条件悪化と保育の質の低下が起きる--と問題点を列挙。民間企業に門戸を開き介護士の労働環境悪化などを招いた介護保険制度を引き合いにして「これを保育に持ち込んではいけない」と語った。

 一方、泉政務官は「厚労省は(新システムを)介護保険をモデルにしている」と認めた上で「国では保育制度を担い切れない。待機児童が増える今の制度も悪い。そのままでいいのか」と問い掛けた。

 認可保育園に入れない待機児童の問題は都市部を中心に深刻化しており、全国でも昨年10月、過去最高の約4万6000人に達している。【門田陽介】

〔福岡都市圏版〕

***

【「保育」どこいく 制度改革を考える】福岡市保育協会がシンポ
(2010/9/9西日本新聞)
http://nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/topics/20100909/20100909_0001.shtml

保育所や幼稚園など就学前の子を取り巻く制度を根本から変える「子ども・子育て新システム」。政府は2013年度の施行を目指しているが、不透明な部分も少なくない。待機児童など問題が山積する中、新制度をどう具体化するか。福岡市保育協会は3日、市内でシンポジウムを開催。伊藤周平・鹿児島大法科大学院教授(社会保障法)をコーディネーターに、泉健太・内閣府大臣政務官(少子化対策担当)、篠原敬一・福岡市保育協会理事(野方保育園園長)の2人がパネリストとして議論した。三つのポイントに分けて紹介する。 

 ●市町村の義務後退も

 ▼公的責任

 現在は児童福祉法24条に、自治体の保育の実施義務が明記されている。認可保育所に保育を委託する場合が多いが、つまりサービスそのものを提供する「現物給付」だ。自治体には子どもを保育しなければならない公的責任があるともいえる。新制度では、利用者がサービスを利用した料金の一部を補助する「現金給付」になるとみられる。

 伊藤教授は「新制度の議論を聞くと、園と利用者の直接契約になるが、それなら現金給付になるのは明らか。(障害があるなど)対応の難しい子の行き場がなくなる」と指摘。篠原理事も「新制度の要綱には市町村の責務として5項目あるが、よく読むと24条はなくなり『努力義務』になるようだ。市町村の義務が後退するのではないか」と懸念を示した。

 これに対し、泉政務官は「現金給付になるかどうかはまだ決まっていない。今の流れだと現金給付になるのだろうが、24条は大事な話なので議論が必要だ。ただ、私としては市町村の責務が後退するイメージはない。そうならないように法案だけでなく政省令もチェックしていく」と答えた。

 ●受け入れ拒否の恐れ

 ▼応諾義務

 児童福祉法は「やむを得ない事由があるとき」以外は受け入れる「応諾義務」を規定している。新制度で利用者と園の直接契約になると、応諾義務はどうなるのか。子どもはきちんと受け入れてもらえるのか。

 泉政務官は「応諾義務はきちんと課していく。発達障害、アレルギー、親自体が困難な家庭の子などをたらい回しにしない前提で制度をつくる」。この説明を受けて伊藤教授は「市町村に実施義務がないと、応諾義務は絵に描いたもちだ。利用者と園という民間の直接契約に、行政が介入するには限界がある。介護保険も障害者自立支援法も直接契約になり、応諾義務が形がい化した」と公的責任の維持を求めた。

 ●待機児童解消なるか

 ▼応益負担

 新制度では、希望者は市町村から「認定証」をもらい、自力で園を探すことになる。伊藤教授は「気力、体力、経済力。保育所探しは今以上に大変になり、就活ならぬ“保活”が必要になる」と語った。

 認定は就労時間に応じた「時間認定」になり、限度額を超えた分は自己負担になるとみられる。ただ、現在の応能負担から応益負担になる、との一部議論については、泉政務官が「応益負担については厚生労働省にストップをかけている」と発言。「なぜ保育制度を(応益負担となった)介護保険をベースにしなければならないのか、自分もまだ理解できていない」と慎重な姿勢を示した。

 直接契約、利用者補助方式だと、園の運営が不安定になるとみられる。運営費の請求事務が増え、後払いとなるため資金繰りが厳しくなる。利用分に応じた運営費しか受け取れず、現在のように毎月ほぼ一定した運営費は見込めなくなる。

 伊藤教授は「例えばインフルエンザで休園したら、その期間は収入がなくなる」と指摘。園側が正規職員を非正規職員に切り替えるなど、保育の質が低下する可能性に懸念を示した。

 泉政務官は「人材が集まる仕組みにするのが大前提。しかし財政の問題があるので、何を優先するかだ。都市部は待機児童があふれ、多様なメニューを用意しないと吸収できない。首都圏と地方は別の議論が必要だ」と答えた。篠原理事が「首都圏だけ特区にしたら」と提案すると「これまでの議論の積み重ねもあるが、そうした要望を大きな声で出してほしい」と呼び掛けた。

    ×      ×

 ●最低基準外さない 泉健太政務官・基調講演要旨

 意見交換に先立ち、泉健太・内閣府大臣政務官(少子化対策担当)が基調講演した。要旨は以下の通り。

    ◇   ◇

 「保育を産業として活性化させよう」「地方主権でやるんだ」と聞くと、みなさん不安になるかもしれない。しかしわれわれは、すべての子に良質な成育環境を保障するため、子ども主体の制度をつくるにはどんな改善が必要か、との観点で取り組んでいる。

 新システムは規制緩和のためではない。現政権は、保育の問題を規制改革の流れで議論するのをやめている。今後は「幼保一体化」「こども指針」「制度全体の骨格づくり」の三つのワーキングチームを作り、議論していく。

 保育所に通う子への支援は必要だが、幼稚園や認可外施設の子、待機児童、専業主婦家庭の子への支援は十分だろうか。親の就労形態が変わり、園を移らなければならない例もある。

 「こども園」(幼保一体化の施設)は地域福祉を担う。応諾義務もきちんと園に課し、障害や家庭環境など「困難な子」をたらい回しにしない前提で進める。ナショナルミニマム(国一律の最低基準)を外すとは一度も言っていない。

 新システムは決まっていない点が多い。現場の本音をぶつけてほしい。

    ×      ×

 ●ワードBOX=子ども・子育て新システム

 政府の少子化社会対策会議が6月に要綱を決定した新制度。「国から地方へ」「官から民へ」の基本方針の下、市町村を保育制度の実施主体と位置付け、権限と責務を明確化。認可制から指定制に切り替え、株式会社やNPOの参入を促す。運営費の自由度を高め、配当や他事業に回せるようにするが、保育の質の低下も懸念される。来年の通常国会に関連法案を提出し、段階的に実施する方針。

    ×      ×

 ▼投稿・情報・ご意見は→西日本新聞文化部生活班
 〒810─8721(住所不要)
 FAX 092(711)6243
 電子メール bunka@nishinippon.co.jp

=2010/09/09付 西日本新聞朝刊=

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コメント

 保育制度新システムに反対です!私が住む大阪府の保育園でも反対し署名に力を入れていますが、職場の働くママさん達で署名活動をしてる方はいません‥全国の保育園がもっと保護者に呼びかけ、そこから反対運動を起こすべきだと思いました。九州でも反対運動されているということで心強いです!良い結果になることを願って。。。

私は東京の関係者ですが、まったくその通りだと思います。コメントありがとうございます。対面対話、意見交換をすすめ、インターネットももっと使って、発信しあわないと。

こんな緊急イベントも開催されたばかりということです。要望書や意見まとめにはかなり色濃い反対する声が。

緊急「子ども・子育て新システムに関する意見交換会」
宮崎県保育連盟連合会
http://www.m-hoiku.or.jp/info/k1003h.html

 新保育システムは、政府の絵空事、
 すべての子どもに高い水準の保育など
 無理。保育所の増設をどうするのか、
 保育士をどう増員するのか。
 競争原理でそれが可能という現実を見ない意見
 を力説する良識を疑う大学の先生と政治家に  支配されたこの国の保育は崩壊の危機にさらさ れている。といっても過言ではない。 

保育制度改革、それでも強行しますか。
どうなりますかね。安心の保育は、国の責任ですよ。その責任を市町におしつけ、いつのまにか、
幼稚園・保育園の経営者に押し付けてくる
文科省の女性政務副次官も出る始末。
もっと、穏やかに、良い印象で望んでください
滋賀選出の民主党議員さん。子育てやる気あるのかと途中退場は恥ずかしいです。保育への観点
が違いすぎます。

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