相次ぐ水増し発覚・・・
水増しのニュースが続いている。
ひとつは、東京都の観光情報センター。私は何度も行っているが、人をあまり見かけたことはない。
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◇都財団 来場者数水増し 倍増の日も
(2010/10/26東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010102690071439.html
東京都の監理団体「東京観光財団」(文京区)が、運営業務を請け負っている都庁内の観光情報センターなど三カ所の観光情報施設で、来場者の数を水増しして都に報告していたことが、内部告発で分かった。水増しは数年続いていたとみられ、一日の入場者の実数七百七十六人を二・三倍以上の千八百二十七人に改ざんした日もあった。財団に業務を委託する都観光部企画課は「悪意の水増しはないと聞いている。来場者数は契約金額や人員配置に影響しない」としている。
水増しが指摘されたのは、都庁一階の観光情報センター本部と二階の全国観光PRコーナー、台東区上野公園にある観光情報センター支所の三カ所。都は二〇〇九年度、羽田空港の施設も合わせ一億七千五百万円で財団に運営委託していた。
財団はさらに、新宿区のイベント会社と一億円余で契約し、同社が三カ所の施設に派遣社員の女性らを配置。女性らがカウンターを使って来場者を数え、毎日の終業時にパソコンで業務報告書に実数を入力していたが、都観光部や財団本部に提出された報告書には、実際より多い数字が記載されていた。
都庁の施設には財団の職員一人が交代で常駐しており、女性らの帰宅後、日常的に来場者数を改ざんしていた疑いがあるという。
告発したのは施設でアルバイトをしていた女性(34)。女性によると、改ざんの資料が残っているのは、〇七年二月十二日から一〇年三月二十七日までのうち、判明しただけでも三十九日分に上り、水増しした人数は一万七千八百四十二人。水増し率の平均は37%だった。
財団は都に「週に一度は柱の陰の死角にいた来場者も数え、ほかの日にも(推定し)人数を加えていた」と悪意の改ざんを否定しているという。
告発を受けて、問題を調査している都議会民主党の伊藤悠議員は「財団と契約を継続したいイベント会社が組織ぐるみで、事業実績を過大に報告したいために数字を改ざんしたのではないか」と指摘している。
財団は〇三年に社団法人東京コンベンション・ビジターズ ビューローの事業を引き継ぎ、東京の観光宣伝や観光客誘致を実施。東京商工会議所の副会頭や都の副知事がそれぞれ非常勤の理事長と副理事長を務めている。
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もうひとつは、サッカーJ1の大宮アルディージャの観客水増し。
07年11月から主催試合58試合で11万人以上を水増しして発表していた。
「09年までに年間動員30万人」という高い目標設定と、特定幹部がスポンサーやサポーターが離れることを考えての不正行為。
入場者数の実数発表は、92年のJリーグ初の公式戦から。「ファン一人ひとりを大切にする」という理念だという。
日刊スポーツ(2010/10/20)によれば、『当時の川淵チェアマンは、時に実数の倍にもなる日本リーグ時代の観客数に嫌悪感を示し「発表された数字を見て、あのうちの一人は自分だと思えることが大事」と話していた』という。
同じ記事のなかで記者は「興行にとって実数発表はリスクもある。人気衰退も明確に数字でわかる」とし、07年に年間1100万人の目標をたてた「イレブンミリオンプロジェクト」の「一人でも多くスタジアムに」の根本には、「ファンを大切に」の考えがあるとしている。
そして、「数字の見直し以上に、Jの理念を見直すことこそ必要だ」と結んでいる。
さて、私のまわりで、私のかかわりのなかで、「水増し」はないだろうか。
何かのイベントで75人の参加があったとして、「約80人」と言ったところで、その5人とは誰なのか、どこにいたのか。
90人の参加を受付で確認したにもかかわらず、「約100人」としたりしていないか。
また、関係する最大のイベントで2万人程度の参加も、数割増しの人数で発表されていないだろうか。
それは「一人ひとりを大切に」しているのだろうか。
いてもいなくても同じのように思える。
そうであれば、おもしろい、ワクワクする実感になりえないはず。
「4年で11万人」でJ1大宮の社長は辞任した。
「水増し」不正の連続発覚。
私としては、水に流せないのだが。
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