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2010.11.04

保育制度に吹き付ける強く冷たい厳しい風

保育制度をめぐって、政府の動きと報道が続いている。

また、国としてのセーフティネットを崩そうと躍起になっている知事たちの動きも強まっている。

「保育に欠ける」要件を見直して、「すべての子ども」を対象にしながら、なぜ基本が応益負担なのか。

小中学校は、国として学級編成基準を少人数化する方向で、負担も比較的少ないまま。

一方で、「こども園」は・・・。

とにかく議論が密室でわかりにくく、急ぎすぎている。

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保育所の面積要件緩和へ 知事「国の押し付け変える」
2010年11月3日 大阪日日新聞
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/101103/20101103031.html
 全国知事会の地方分権推進特別委員会で、都道府県による構造改革特区の一斉提案決定を受け、大阪府の橋下徹知事は2日の定例会見で、府が発案した保育所の面積要件の緩和で「一点突破」し、「国が細かなルールを地方に押し付けている」現行制度を変えていく意欲を示した。

 府によると、認可保育所の面積要件は2歳未満で1人当たり3・3平方メートルの保育室が必要で、1950年以来変わっていない。

 一方で、通常の家庭で子どもを預かる保育ママ事業では、7月の構造改革特区の提案で面積要件緩和を求めた結果、保育専用室について「実質的な面積は狭くなるが、部屋の中にたんすを置いていても構わない」などと解釈できるように「実質緩和された」という。

 橋下知事は「(面積要件が)安全にかかわるのなら合わすべきで、論理破綻(はたん)を起こしている」と指摘。「地方が安全性を判断し、事故が起きた場合は地方が責任を取るというワンセット」で、保育所の面積要件緩和を求めていく方針を示した。

 また、保育所の面積要件緩和をさまざまな施設の面積要件の象徴と位置付け、「ここを一点突破できれば大きく流れが変わる」と見通しを示した。

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保育料、時間に応じ負担 『こども園』で政府素案
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010110302000032.html
2010年11月3日 東京新聞朝刊

 政府が二〇一三年度以降の順次導入を目指す、幼稚園と保育所を一体化した施設「こども園」について、保育料の在り方など運営に関する政府素案が二日、判明した。

 保護者には、子どもの預かり時間(保育の量)に応じて保育料を負担してもらうことが柱。保育料は公定価格を原則とする一方、私立には柔軟な自由価格の設定を認める。また、地域別に単価を細かく定めることができるとした。

 低所得者の負担軽減や、ひとり親家庭の子や家庭内虐待を受けた子の優先入園など、社会的弱者への配慮も盛り込んだ。

 素案によると、保育料体系は三歳未満と三歳以上で区分。三歳未満は預かり時間に応じて負担し、三歳以上は標準時間までは定額で、超過時間は長さに応じて負担するとした。

 通園先は保護者自らが選択、こども園の事業者は「正当な理由」なしに受け入れを拒否してはならないとした。

 市町村が各家庭の「保育の必要性」を認定する際の区分は、保育サービスを利用しやすくし、行政事務を簡素化するため二段階か三段階とする。自治体の裁量により、独自に保護者負担の軽減もできるようにする。

***

幼稚園・保育所”10年後廃止へ
NHKニュース11月3日 4時54分 
http://www.nhk.or.jp/news/html/20101103/t10015001861000.html
子育て支援策を検討している政府の作業チームは、幼稚園と保育所に分かれている今の制度について、新たに創設する「こども園」に一本化し、10年後をめどに廃止する方針を決め、来年の通常国会への法案提出に向け、具体的な調整を急ぐことにしています。

内閣府の作業チームは、保育所の空きを待つ「待機児童」をなくしたいとして、文部科学省が所管する幼稚園と、厚生労働省が所管する保育所を一本化することを検討してきました。その結果、幼稚園と保育所の両方の機能を兼ね備えた「こども園」を3年後の平成25年に創設することを目指すとともに、幼稚園と保育所に分かれている今の制度を経過措置の10年後をめどに廃止する方針を決めました。この問題を巡っては、幼稚園と保育所の一本化による教育の質の低下を懸念する声に加え、職員の資格や施設基準の取り扱いなどの課題を指摘する声が出ており、作業チームでは関係省庁などとの協議を進めるなど来年の通常国会への必要な法案の提出に向け、具体的な調整を急ぐことにしています。

***
【産経抄】産経新聞(2010/11/3)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101103/plc1011030320000-n1.htm
 霜月に入ったとたんに、ロシアの大統領が頼みもしないのに国後島にやってきた。きのう前原誠司外相は、駐露大使を一時帰国させると発表し、小紙の編集局もてんやわんやだったが、「柳腰内閣」としては上出来だ。口先だけの抗議で済ませてしまうなら菅直人政権は年を越せないだろう。

 ▼北方領土や尖閣問題の陰に隠れてしまったが、上出来どころかとんでもない案が政府から出された。10年かけて幼稚園と保育所を統合し、就学前児童の教育や保育を「こども園」に一本化しようという案を内閣府が示したのだ。

 ▼増え続けている保育所に入りたくても入れない待機児童を解消するための切り札というが、なんとも乱暴な案である。「幼保一体化」という美名のもと、日本にできてから130年以上もの歴史がある幼稚園が名実ともになくなってしまいかねない。

 ▼子供を保育所と幼稚園に通わせた小欄の経験からいえば、保育所には保育所の、幼稚園には幼稚園の良さと欠点がある。統合すれば、子供を長時間預かってくれる保育所の良さと幼稚園の教育水準の高さが組み合わさってより良くなるという発想は甘すぎる。

 ▼幼稚園の約6割は私立だ。「こども園」に転換するためには、先生を増やし、建物を増築し、調理室を新築しなければならない。設備投資できるお金がふんだんにある園は数えるほどで、教育の質も下がるだろう。

 ▼「こども園」には、子供は親ではなく、社会が育てるというかつての社会主義国のにおいがする。首相が今やるべきことは、待機児童をゼロにする対策で、多様な幼児教育を妨げることではない。拙速な決断で後世に禍根を残すよりは、何もしない方がまだましである。

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コメント

あまりこう言ういい方はしたくないですが

「右も左もこぞってダメだし」してますナ。
それでもイケイケドンドンで「改革」したいと。


この問題の我が業界(笑)最大の弱点は・・・右も左も・・反対の論客の主力はもう子ども作る能力も無い比較的高齢の年齢層であると言う点はないでしょうか?当事者性が薄いんですわ。

ビンボーな当事者たちは考える能力も意見を表明する術もない。
金持ってる当事者の発言権は大きいのにね。

ども、作業グループ今日も開かれて、

明日の朝刊はかなりの報道になりそうですよ。

おりがみさんの指摘、イチリありですね。なんとかしたいものです。

ネット上でも、保育関係者ブロガーやmixiユーザー、あまり盛り上がってないようで、ガックリ。

先月、一時は、特設ブログつくって、私的な時間は全力集中!も考えたのですが。

わかりやすいスタイルでやらないと。いつもコメントありがとうございます。

励みになりますね。

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