給食費滞納、経済的な理由が増加
学校給食費の滞納の増加がマスコミで厳しく指摘されるようになって3年ほどになると思う。
12月1日、滞納は公立小中学校の過半数に及び、経済的な問題での滞納が増えていることが明らかになった。
一方で、栃木県大田原市では、その無償化に踏み切る方針を市長が示している。
払えるのに払わない一部の保護者のモラルのなさは指摘されても当然だが、滞納=モラルの低下という図式が、子どもを傷つけることにならないかと私は強く懸念している。
3年前の過去記事にも書いたが、一部マスコミのレッテル・結論ありきの報道姿勢は、やはり批判しなければならない。
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◇給食費滞納、公立小中学校の過半数で 総額推計26億円
(2010/12/1 asahi.com)
全国の公立小中学校の過半数に給食費を滞納している子どもがいることが、文部科学省の推計でわかった。2009年度の滞納状況を調べたところ、滞納者は児童生徒全体の1.2%、滞納額は26億円に上る計算で、率、額とも05年度の前回調査より悪化。経済的な理由での滞納が増え、不況の影響がうかがえる。
文科省が全国の公立小中学校2万9千校のうち610校を抽出、09年度の1年間に、ひと月でも滞納があった子の人数を調べた。調査方式が違うため厳密に比較できないが、全校を対象とした05年度の調査と比べて傾向をみた。
すると、滞納者がいる学校は55.4%で、11.8ポイント悪化。学校現場は「滞納者がいて当たり前」の状況にある。
また、児童生徒に占める滞納者の割合は1.2%で、やはり0.2ポイント増えた。滞納額は全国で推計26億円。05年度は22億円だった。
滞納の理由は「保護者の経済的な問題」が約10ポイント上がって43.7%に及んだ。一方で「保護者としての責任感や規範意識の問題」は、前回の60%から53.4%に減った。(青池学)
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◇大田原市長、来年度から小中学校給食費無料化の方針
2010年11月30日 asahi.com(栃木)
http://mytown.asahi.com/areanews/tochigi/TKY201011290508.html
大田原市の津久井富雄市長は、27日に市内で開かれた後援会総会で、来年度から小中学校の給食費無料化を実施する方針を示した。初当選した市長選挙の公約の一つだった。
津久井市長は「未来の子どもたちのため、子どもたちの未来のため」と強調した上で、「(無料化で)毎年3億円を超える支出になる。財政が厳しい中、ゆっくりやっていけばいいんじゃないかという意見もあるが、1回約束したことは実現していく」などと述べた。
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【ブログ内関連記事】
み○さんのニュースの取材の電話(2007/6/9)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2007/06/post_3690.html
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