障害者の自宅介護、9割が親頼み
テレビでは、「うつさない」ことになっている。NHK教育を除いて。
満員電車には、「乗せない」ムードになっている。
街中で、「みない」視線の逃げ方になっている。
でも、いのちは平等のはず。
たばこを捨てるその歩道に、自転車を止めるその道がたいせつな道。
社会参加としての仕事をしようと作業所に通うのに、利用料さえ払わせるこの国の福祉。
もう、いい加減にしないと。
親頼み、奉仕頼みの実態が明らかになった今、必要な支援を求めたい。
国に、そして私たちの意識の深いところに。
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◇障害者の自宅介護、9割が親頼み 支える側の高齢化深刻
(2010/12/5 朝日新聞)
http://www.asahi.com/health/news/TKY201012040337.html自宅で家族の介護を受けている障害者の9割が親に頼っていることが、障害者団体の調査で明らかになった。介護者の過半数は60歳以上で、障害者を支える側の高齢化が深刻になっている。こうした実態を全国規模で調べるのは初めて。
調査は、障害者が働く小規模作業所などが加盟する「きょうされん」が今年7月、3万2573人の障害者を対象に実施。親やきょうだいなどの介護者にも記入を求め、3277人の障害者と4123人の介護者から回答を得た。
主な介護者のうち、母親が64.2%と3分の2近くを占め、次いで父親が25.4%だった。年齢別では60代が33.6%と最も多い。60歳以上は過半数の53.1%に上った。
東京都の93歳の母親が、身体・知的障害がある72歳の息子と2人暮らしをしている事例や、静岡県の94歳の父親が58歳の精神障害のある娘を介護している事例もあった。介護者の半数近くは居宅支援サービスを利用せず、70代の介護者の利用率は13.7%、80代は3.1%と低い。
こうしたなか、介護者の84.5%は負担感を感じている。とくに精神的負担が68.7%と最も多く、身体的負担の52.0%、経済的負担の40.8%と続く。調査には、「障害や症状が重くなり、親が支えきれない」「親亡き後の生活を考えると不安」などの懸念が寄せられた。
調査結果について、きょうされんは「障害者自立支援法はサービス選択の保障や自立支援を掲げたが、家族介護への依存と負担感を助長した。障害者とその家族の状況に応じた支援ができる制度改革が急務だ」と指摘している。(森本美紀)
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