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2010.12.06

保育・子育てをよくするアピールへの賛同を心からよびかけます

いま、政府は現在の保育制度を変えようと動きをすすめています。

関連の会議には、保育関係者の声が届いていません。

予算と人手をかけて、国と自治体が責任をもって保育所を増やして、待機児を減らし、安心して子育てできる社会にしていくことが求められています。

しかし、政府の方向性は、自己責任で保育サービスを探し、お金で買うシステムへの転換です。

人生の入り口から格差が拡大していくことになりかねません。

このような動きに、日本のすべての弁護士が登録している、

日弁連(日本弁護士連合会)。
http://www.nichibenren.or.jp/

その日弁連が10月8日、第53回人権擁護大会を開き、

「貧困の連鎖を断ち切り、すべての子どもの生きる権利、成長し発達する権利の実現を求める決議」
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/hr_res/2010_1.html
を採択しています。

そのなかで、保育分野の規制緩和の動きについて強い懸念を示し、転換と充実を求めています。


***
提案理由
第3 子どもの貧困問題の要因
3.脆弱な社会保障
(2) 保育
政府は、近年、保育政策でのコスト削減を優先させてきた。

その結果、働く母親が増えたことなどによる需要の増大にもかかわらず、認可保育所数は微増にとどまった。保育が必要であるのに保育を受けられていない待機児童数は、この10年間、増加傾向にある。貧困のため働く必要から子どもを保育所に入所させようにも、認可保育所への入所は容易ではなく、さらに認可外保育施設は費用負担が大きく、その費用をまかなうことは困難である。

また、保育分野でも規制緩和政策が推進され、定員超過の容認や保育士の非正規化、保育施設設置への株式会社参入の促進のみならず、保育施設の最低基準の一部の撤廃・地方条例化が進められようとしている。これらの政策は、保育の質の低下を招き、子どもの成長と発達に重要な意義を有する保育の機能を弱めることとなる。

さらに、保育の市場化に向けて、保育の実施義務を廃し、保育の公的保障の責任を放棄しようとする動きもあり、このような責任放棄は、子どものいのちや健康を脅かすものとして強く懸念される。

***

第5 提言
3 保育を受ける権利の保障
乳幼児のいる親が貧困から脱するために労働したり求職活動をしたり職業訓練をしたりするには、保育が必要不可欠である。にもかかわらず、保育施設の不足は深刻であり、量的な拡充がなされなければならない。しかし、それだけでは子どもの貧困の解決に向けて保育の機能を十分に発揮することはできない。

保育とは、乳幼児期の子どもが、安全に、安心して生きていくこと及び成長発達していくことを保障するための営みをいう。憲法13条、25条、26条及び子どもの権利条約によって、子どもには、保育を受ける権利が保障されている。

乳幼児期の子どもに対し、できるだけ早期に良質な保育を保障することによって、その後の成長発達に良好な影響を与えることが、欧米での数々の研究結果で明らかになっており、良質な保育の保障は、貧困の連鎖を断ち切るための大きな力となる。

政府及び自治体は、保育を必要としているすべての子どもに保育を実施する仕組みを作らなければならない責務、すなわち保育の公的保障の責任を負う(児童福祉法24条本文)。同規定は堅持されなければならず、同旨の規定が幼稚園・認定子ども園を含むすべての保育施設について規定されるべきである。

政府は、現在進めている最小のコストによる保育政策を直ちに転換させ、保育の質を向上させるべく、保育分野での規制緩和政策を転換し、保育施設の最低基準を堅持・充実させなければならない。
***

子どもの権利が危ぶまれているのです。


年内か年明けすぐには一定の結論が出され、法案化され、2011年法改正、2013年実施というスケジュール案も提示されています。

私は、どうしてもこの動きにストップをかけたいのです。

6年3ヶ月もブログをやってきて、読者のみなさんに具体的なお願いをしたことはないと思います。記憶にはありません。

そこを踏まえて、ブログを読んでくださっているみなさんに、心からお願いがあります。

○下記のアピール、アピールサイトを広げてもらえないでしょうか。

○もしよろしければ、1口1000円のご賛同をお願いできないでしょうか。

私も賛同しました。まだ私の名前は出ていませんが、賛同者一覧も一部更新されています。

さまざまな地域の保育関係者が声をあげています。

保育園に勤務しているとか、子どもを預けているなどの保育関係者でなくてもかまいません。

むしろ、一般のみなさんにお願いしたいのです。ぜひご検討を!

**【以下、転送・転載歓迎です】***

《日本の保育・子育てをよくするためのアピールへの賛同をよびかけます》
http://www.no-shinsystem-hoikuappeal.com/

今、政府が実施を急ぐ、「子ども・子育て新システム」・「幼保一体化」と称する制度改革は、市町村の実施責任による保育の現物給付を基本とする現行制度を根底から突き崩すものです。

この改悪を許せば、日本の社会が積み上げてきた子育てや保育を大きく荒廃させてしまうでしょう。

私たちは、この制度改悪を阻止するには、立場や思想の違いを乗り越えて、新システム導入反対と現行制度の拡充を求めるという一点で、一致する広範な人々が結集できる新たな運動を起こす必要があると考えました。

そこで、アピール文を作成し、幅広く賛同を呼びかけるとともに、以下の取り組みを進めていきます。みなさまのご協力をお願いいたします。

◇取り組みの柱◇
○新システムに反対し、現行制度の改善による保育施策の充実を求めるアピールの賛同者を募り、関係機関に働きかけを行います。

○新聞(全国紙)に意見広告を掲載するなど、多様な方法で意見表明を行います。

○思想、信条の違いを乗り越えて、各地でアピールの趣旨に賛同する緩やかな会(ネットワーク)を結成し行動することを呼びかけます


《日本の保育・子育てをよくするためのアピール(全文)》
‐子どもの権利を侵害する新システムに反対します‐
http://www.no-shinsystem-hoikuappeal.com/appeal/index.html

◇呼びかけ人一覧◇
http://www.no-shinsystem-hoikuappeal.com/appeal/people.html

◇みなさん、こちらからご賛同ください◇
http://www.no-shinsystem-hoikuappeal.com/mail/index.html

新システムに反対し保育をよくする会(略称 保育をよくする会)
http://www.no-shinsystem-hoikuappeal.com/
メールアドレス
hiroba@no-shinsystem-hoikuappeal.com
連絡先:保育研究所
〒166-0001 杉並区阿佐ヶ谷北3-36-20
TEL:03(3339)3903 FAX:03(3310)2635

***【転送・転載歓迎 ここまで】***

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