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2011年4月の記事

2011.04.30

この一ヵ月半でハッキリしたこと

4月29日、宮城・仙台に本拠地を置くプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスのホームゲームが行われた。

震災に配慮して当初より遅れての日程となったもの。

楽天の選手会長・嶋捕手の勝利後の言葉がとても感動的だった。

***
◇嶋選手会長のスピーチ=プロ野球・楽天(2011/4/29時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2011042900458

 楽天の嶋基宏選手会長による試合後のスピーチ要旨は次の通り。

 球場に来るのが簡単でなかった方、来たくても来られなかった方も大勢いたと思います。
 地震が起きたとき、僕たちは兵庫県にいました。家族と連絡が取れず、不安を抱いて転戦しました。被害状況が明らかになるにつれ、僕たちも暗くなりました。そのときを考えると、Kスタ宮城で試合をできたことが信じられません。
 震災後、自分たちに何ができるか、何をすべきかを議論しました。変わり果てた東北の地を目と心にしっかり刻みました。遅れて申し訳ない気持ちで避難所を訪問したところ、「お帰りなさい。私たちは負けないから、頑張って」と声を掛けられ、涙を流しました。
 そのとき、僕たちは何のために戦うのかが、はっきりしました。この1カ月半ではっきりしたのは、誰かのために闘う人間は強いということ。東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう、この時を。絶対に勝ち抜きましょう、この時を。この時を乗り越えた向こう側には、強くなった自分と明るい未来が待っているはず。絶対に見せましょう、東北の底力を。(2011/04/29-19:50)
***

この一ヶ月近く前、慈善試合を前に語った嶋選手の言葉はテレビニュースでも流された。

***
嶋基宏選手 試合前スピーチ内容(楽天球団HPより抜粋)
http://www.rakuteneagles.jp/news/detail/1189.html

あの大災害、本当にあった事なのか・・・、今でも信じられません。
僕たちの本拠地であり、住んでいる仙台、東北が今回の地震、津波によって大きな被害を受けました・・・。
地震が起きた時、僕らは兵庫県で試合をしていました・・・。
家がある仙台にはもう1ヶ月も帰れず、横浜、名古屋、神戸、博多、そしてこの札幌など全国各地を転々としています。
先日、私達が神戸で募金活動をした時に、「前は私たちが助けられたから、今度は私たちが助ける」と声をかけてくださった方がいました。
今、日本中が東北をはじめとして、震災に遭われた方を応援し、みんなで支え合おうとしています。

地震が起きてから、眠れない夜を過ごしましたが、選手みんなで「自分達に何ができるか?」「自分達は何をすべきか?」を議論し、考え抜きました。
今、スポーツの域を超えた「野球の真価」が問われています。
見せましょう、野球の底力を。
見せましょう、野球選手の底力を。
見せましょう、野球ファンの底力を。
共にがんばろう東北!
支え合おうニッポン!
僕たちも野球の底力を信じて、精一杯プレーします。
被災地のために、ご協力をお願いいたします。
***

ときどき、人や自分の言葉を振り返ってみる。

そんなことも大切だと思う。

ボランティアって

何かやりたいというのはわかるけれど、

ボランティアって、車で行ったり、みんなが行けるときに行ったら、

供給過剰で、負の部分も大きくなるはずで。

***
◇ボランティア、連休で集中 宮城で受け入れ中止
(2011/4/30asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0429/TKY201104290413.html

 『「車で駆けつける人が多くなるに連れ、交通渋滞が深刻になっている。例えばこの日の日中、仙台~石巻間約50キロの移動時間はふだんの2倍、2時間以上かかった。VCの担当者は「せっかく来てくれても、これでは実働時間がどんどん短くなってしまう」と言う。』
***

別の報道では、山口から車をつかって2人できたと言う話もあった。

昨日読んだ、湯浅誠さんの指摘は鋭いと思った。ぜひ下記の一部だけでなく、紙面の全文にふれてほしい。

「被災者雇用とボランティア活動は背中合わせの関係にある」「ボランティアががんばりすぎると被災者の生活再建を阻害してしまう面があることも確かだ」「いずれ去る者は、去った後の被災地にたくさんの役割が残ることを理想とすべきだろう」
(毎日新聞2011/4/29被災地に雇用と役割作れ 湯浅誠)

一歩でも前へ進もうと思う力に 合唱歌「あすという日が」

被災した中学校の合唱部。

避難所で歌が被災者を励まし、反響が広がって。

日本が戦後復興へとすすむ大きな起点となった5月3日の憲法記念日、

昼はJリーグのベガルタ仙台のホームゲームで生の歌声を披露、

そして、夜はNHKの震災関連の音楽番組が放送(収録済み)。

未曾有の震災をうけた避難所から響いた希望。

中学校の合唱をスポーツ新聞がここまで大きく取り上げることはこれまでなかったはず。

広がれ、歌の力!

***スポーツニッポン2011/4/29***
◇仙台の中学合唱部 復興シンボル曲で「嵐」と競演!
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/04/29/kiji/K20110429000719660.html

◇ユーチューブで火が付いた中学生の復興ソング 紅白出場もある?
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/04/29/kiji/K20110429000722010.html

◇5・3ベガルタ戦では2万人の前で合唱へ
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/04/29/kiji/K20110429000719710.html

◇作詞者は感涙「若者たちは希望を持って」
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/04/29/kiji/K20110429000719740.html
***

5月3日(祝)PM7:30~8:43
NHK総合「歌でつなごう~いま、あなたに届けたい」
http://www.nhk.or.jp/toppage/message/

未曾有の被害を出した東日本大震災。厳しい避難生活が続く一方で、復興に向かって歩き始めた被災地の姿と、全国そして世界から寄せられている支援の動きを紹介しながら、心癒される歌の数々を届ける音楽番組。
被災しながらも地域の為に懸命に働いたり、合唱や演奏で心をなごまそうとしている10代の姿を紹介し、嵐やアンジェラ・アキ等の人気アーティストが彼らの心に寄り添う歌を熱唱。

また故郷が甚大な被害を受けた千昌夫(岩手県陸前高田市)と中村雅俊(宮城県女川町)は、それぞれの想いを語り、名曲「北国の春」(千昌夫)、「ふれあい」(中村雅俊)を披露します。

アンジェラ・アキ「手紙~拝啓 十五の君へ~」、嵐「Happiness」「ふるさと」、千昌夫「北国の春」、鳥羽一郎「兄弟船」、中村雅俊「ふれあい」、夏川りみ「涙そうそう」、一青窈「ハナミズキ」、平原綾香「星つむぎの歌」、FUNKY MONKEY BABYS「あとひとつ」
***

【YouTube】あすという日が
http://www.youtube.com/watch?v=QQsKdWKmY-A&NR=1

2011.04.29

「原発と沖縄の類似点」という指摘

このような角度に共感する。

***
◇原発と沖縄の類似点
【2011年4月27日 東京新聞 私説・論説室から】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2011042702000035.html

 大震災発生から間もない三月十四日、フィールド在日米軍司令官のヘリコプターに同乗した。司令官は窓から、海と陸との境目が消えた宮城県の沿岸部をみつめた。終始、無言。この後、米軍は「トモダチ作戦」を本格化させた。

 水没した仙台空港には、沖縄の嘉手納基地に常駐する第三五三特殊部隊が落下傘で降下した。安全を確認したのち、やはり沖縄から来た第三海兵遠征軍がガレキを除去して空港機能を復旧させた。米軍の献身的な活動には頭が下がるが、手放しでは喜べない。

 第三五三特殊部隊は、今年二月、沖縄県や地元三市町の反対を押し切り、嘉手納基地で降下訓練を強行した。女児二人が犠牲になった二件を含め、降下訓練による事故は過去四十四件起きている。訓練は伊江島補助飛行場に移す、との一九九六年の日米合意が破られたのは今回で五回目だ。

 第三海兵遠征軍が駐留する名護市のキャンプ・シュワブの境界に米軍はコンクリートのフェンスを建て始め、浜辺の風景は一変した。だれが浜辺から侵入するというのか。「よき隣人でありたい」。米軍の言葉は沖縄では迷い言に響く。

 沖縄に基地負担を押しつけ、安全・安心を受け取ろうとする本土の構図は、福島に原発の負担を押しつけ、電力を享受してきた東京とうり二つではないか。負担はともに分かち合うか、その元を絶つ以外に解決策はない。 (半田 滋)
***

隅っこに都合の悪いものを寄せていくことを「公共の福祉」として是とする向きもあるけれど、率直な事実、被害、危険性が共有されての論議があっただろうか。

2011.04.28

山崎パン、値上げか

◇山崎製パン、一部値上げ検討 小麦など価格上昇受け
(20111/4/28 asahi.com)
http://www.asahi.com/food/news/TKY201104270619.html
 山崎製パンは、小麦など原材料価格の上昇を受け、パン類の一部を値上げする検討に入った。小麦の使用比率が高い食パンなどを中心に、値上げを検討している。同社幹部によると、油脂や包装資材の価格が高騰していることも影響しているという。

 小麦価格は今月、政府から製粉各社への輸入小麦の引き渡し価格が18%値上がりした。日清製粉など大手各社も、6月下旬以降の10%強の値上げを表明している。

 山崎は2007年、小麦価格の高騰のため、食パンや菓子パン類を平均8%値上げした。今回、最大手の山崎が値上げに踏み切れば、他社も追随する可能性もある。(斎藤徳彦)
***

昔、昔、16年前かな、山崎製パンの工場で数日働いたことがあって。

1日夕方から早朝まで、11時間ほど、実働10時間、1万1000円だったかな。

パンじゃなく、春を前に「だんご」をひたすら並べる作業だったような記憶が。

立ちっぱなしと、消毒液を吹きかけることの多さに、驚いて、連日グッタリだったけれど。

学生への仕送りが減っているという調査結果が出たけれど、アルバイト学生は大変だ。

節電や値上げ・コストカットでの労働時間数減など、影響が出なければいいけれど。

さて、パンの値上げがどうなるか。最大手の判断は大きいですね。

2011.04.27

刑務所受刑者から義援金

新聞各紙が取り上げた、刑務所受刑者から義援金というニュース。

すばらしいと思う。

一人あたり月額平均約4200円という刑務作業の報奨金の低さに驚かされるのに。

ただ、疑い深い私からすると、義援金の額が3つの刑務所とも、また総額も、1人あたり7000円前後でそろっているのは何かあるんじゃないだろうかと思ってしまう。

***
◇受刑者ら義援金2100万円 2800人、作業で工面
(asahi.com 2011年4月26日11時53分)
http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY201104260170.html    
 東日本大震災の被災者に対し、全国の刑務所の受刑者や拘置所の被告ら約2800人から、計2156万円の義援金が寄せられていることが分かった。江田五月法相が26日の記者会見で明らかにした。

 法務省によると、義援金額は3月11日からの1カ月間の合計。最も多かったのは千葉刑務所の359人で計231万円。次いで横浜刑務所(324人、計226万円)、京都刑務所(299人、計219万円)。刑務作業でもらう報奨金などから工面したという。

 江田氏は「自発的な意思によるもので、施設側からの働きかけはない」。義援金の有無による処遇の違いも「当然ありません」と説明した。

 1995年の阪神大震災や2004年の新潟県中越地震でも、受刑者らが被災地に義援金を送っている。

2011.04.26

共感と感動という反響によって

佐々木蔵之介さん主演の学園ドラマ。

盲目の教師の実話をもとにしたもの。

私の中では、ここ数年で5本の指に入る感動作。

再放送が決定。

前回の再放送は短縮されていたので、そうでないことを願いたい。

そして、3月に放送予定だった「卒業」編。

震災の影響で延期され、やっと放送が決まった。

少し季節外れだけれど。

第1シリーズが「多くの共感と感動を呼び、放送終了後から、続編を望む視聴者の声が数多く寄せられた」ことで、「卒業」編が制作された。

今から期待する。

いま多くの人たちに必要なあきらめない気持ち、その大切さが描かれると信じて。

NHKドラマ「チャレンジド」
http://www.nhk.or.jp/dodra/challenged_old/
第1シリーズ総集編〔再放送〕
NHK総合①5/8PM4②5/14PM4:30③5/14PM5:15

NHK土曜ドラマ「チャレンジド~卒業~」
http://www.nhk.or.jp/dodra/challenged/
【前編】5/14夜9時【後編】5/21夜9時

2011.04.24

避難所の食事「1日2食」「肉野菜なし」

今朝は、毎日新聞の一面記事に驚かされた。

自治体が震災にあった際の備えが不十分で、食物アレルギーへの対応が遅れていることを毎日新聞が独自の調査を踏まえて報じた。

予算が確保できないという神戸市には、いったい何の教訓を得たのか問わなければならないと思う。

そしてさらに、現在の避難所の食事の状況が明らかになってきた。

私には何もできないけれど、避難所にいない被災者の状況も含めた改善を強く望みたい。

***
避難所の食事、改善を=「1日2食」「肉野菜なし」-栄養士会
(2011/4/24時事通信)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011042400065
 東日本大震災の発生から1カ月半。避難所では今も肉や野菜が足りず、不十分な食事しか提供できない所も多い。持病が悪化する高齢者もおり、管理栄養士でつくる日本栄養士会は、支援の必要性を訴えている。
 同会の現地調査によると、今月20日時点で、宮城県石巻市と女川町の避難所の大半は食事が1日2回だった。朝食は支援物資のパン中心で、調理した食事は夕食だけ。気仙沼市では6日時点で9割の避難所で1日3食提供されていたが、全体の4割は肉や卵が1食もなく、野菜を全く出せない避難所が3割あった。改善は進まず、岩手なども同様の問題を抱えているという。
 阪神・淡路大震災や新潟中越地震では、1週間ほどで周辺都市から弁当類が供給され、食事の量やバランスが改善された。今回は被災地域が広すぎて周辺から調達できない。避難所で食事を作る人も足りず、食材を活用できないケースもある。避難所では主食中心の食事で糖尿病が悪化したり、塩分調整ができず高血圧を訴えたりする人が増加。体重が減る子供や高齢者も多い。特に車で買い出しに行けない災害弱者ほど深刻という。(2011/04/24-14:39)
***

***
◇東日本大震災:食物アレルギー対応に遅れ…66自治体調査
(2011/4/24毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110424k0000m040127000c.html

◇東日本大震災:食物アレルギーの子、被災地からSOS
(2011/4/24毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110424k0000m040128000c.html
***

復興応援メッセージソング「明日へ」

「Everything」などのヒットでしられる歌手MISIA。

MISIA公式サイト
http://www.misia.jp/index_main.html

復興応援ソングを制作。

「明日へ」を4月27日から配信、公式PVはすでにアップされています。

MISIA - 明日へ(復興応援メッセージソング) 公式PV
http://www.youtube.com/watch?v=mDrLC-71V9w&feature=channel_video_title

【被災地から】女の子の小さな宝物「ずっとなくさないように」

とても考えさせられる記事にふれることができた。

一人でも多くの人にふれてほしい。

【社会部発・被災地から】
女の子の小さな宝物「ずっとなくさないように」
2011.4.23 20:49 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110423/myg11042322530003-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110423/myg11042322530003-n2.htm


関連しています

【渡波小復興日記】
子供たちの優しい心、がんばる心はなくならない
2011.4.13 20:21 MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041320330054-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110413/dst11041320330054-n2.htm

2011.04.23

ベストセラー、アニメ、映画へ

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』

秋元康さんに師事してきた岩崎夏海さんの著書で、230万部をこえるベストセラーに。

NHKでこのアニメ版が、3月に放送予定でしたが、震災の影響で延期に。

4月25日から平日午後10時55分から全10話放送されることになりました。

NHKアニメワールド もしドラ
http://www9.nhk.or.jp/anime/moshidora/

そして6月4日には同書の原作映画が公開予定とか。

映画「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
http://www.moshidora-movie.jp/

4/25正午再放送「親子の絆を支える」

できれば1時間の枠で観たかった番組。

その後の保護者との関係も気になって。

70代の園長の夜間勤務も心配。

それにしても、認可の夜間保育所が少なすぎる。

***
NHK教育テレビ NHK福祉ネットワーク
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/info/1104/110418.html
再放送 :4月25日(月) 午後0:00~0:29
本放送 :4月18日(月) 午後8:00~8:29【放送済み】

「親子の絆を支える ‐香川 高松第二保育園‐」

 高松市のネオン街に、深夜まで明かりがともる保育所がある。「高松第二保育園」。夜遅くまで夫婦共働きとなる家庭などが増える中、深夜2時まで延長している、全国でも数少ない「夜間保育所」だ。
 園長・岡村陽子(おかむらようこ)さん(76歳)の保育方針は、「子どもを家庭的な雰囲気の中で過ごさせること」。保育士が、遊びだけでなく、夕食や風呂など一般家庭さながらの世話を行う。保育所全体に家庭的な雰囲気をもたらすことで、親子で過ごす時間が少ない子どもたちの寂しさを取り除き、子どもの心を安定させることがその目的だ。一方で、岡村さんたち保育士たちは、親の悩みを受け入れ、相談に乗り続けることにも心を砕いている。
 番組では、夜間保育所にカメラを置き、夜遅くまで働く親とその子どもの絆を支える現場を見つめる。
***

元パン職人のつづる保育園給食あれこれ

以前から何度か覗いたことがあって、

今年に入って、ツイッターで身近に。

様子と工夫、ほぼ連日の更新、すばらしく。

元パン職人のつづる保育園給食あれこれ
http://arikoyuko.seesaa.net/

2011.04.22

保育料アップ?!看板と中身がちがう名古屋市政 「改革」を問い直そう

高所得も低所得も一律減税にしたら、低所得の人が相対的に負担が重くなる。

さらに、保育料を値上げしたら・・・。

河村市長の「改革」姿勢が圧倒的に支持された名古屋市長選。

そろそろ、冷静に。

改革を問い直す声が広がり、早速変化を起こしつつあるのだから。

***

◇保育料値上げ案に父母猛反発(2011/4/22asahi.com 愛知)
http://www.asahi.com/edu/kosodate/news/NGY201104220005.html

 名古屋市が新年度予算案で保育料の値上げを盛り込んだことに反対する父母らが21日、河村たかし市長に署名を提出し、値上げ撤回を求めた。河村市長は予算案について「お母ちゃん励まし型予算」と名付けていることから、「看板と中身が違う」と反発の声が上がっている。

 「これ以上家計を圧迫するような値上げはしてほしくない」。同日午後、名古屋市役所で記者会見した天白区の水越奈央さん(34)は、福祉関係施設で働いており、5歳の長男を保育園に預けている。値上げにより年7200円の負担増になるという。

 名古屋市では新年度予算案で今年8月から総額約1億円増となる料金改定案を盛り込んだ。値上げは、待機児童解消で保育園を増やすなどしたことで、現在の料金体系となった3年前に比べ、保育園で預かる3歳未満児が約1万3千人増えたため。園児が増えたことで市の負担も増したため、増加分を保育園に預けている家庭全体で負担してもらうことを決めた。

 値上げに反対する保護者らは、約1週間で852人分のメッセージ付きの署名を集め、この日、河村市長あてに提出した。河村市長は新年度予算案に、保育園の拡充や中学生までの通院医療費の無料化などを盛り込み、「大いに子育て中のお母ちゃんを励ましたい」としていた。

 署名活動を行った愛知県小規模保育所連合会の石田進副会長(38)は「『子育てするなら名古屋で』と言っておきながら値上げするのはおかしい。不況で収入も減り、ぎりぎりで保育園に通わせている親もいる」と話す。

 名古屋市の保育料は、昨年度予算案にも午後4時以降の保育料値上げが盛り込まれ、保護者らの反対で市議会側が修正予算案を可決し、値上げが撤回された経緯がある。今回の新年度予算案は現在、開会中の市議会3月定例会で審議中で、公明党などが予算案を修正する方針を示している。(寺西哲生)

2011.04.21

微笑がえし、春一番

キャンディーズの田中好子さんが旅立ったそうで。

私は世代として少しちがうのですが。

歌番組がなくなり、また過去の歌を紹介する番組さえほとんどなくなって。

いい歌は、いつ聴いても、いいですね。

そんな歌、いつまでも。

【Youtube】微笑がえし キャンディーズ
http://www.youtube.com/watch?v=wommkJBaMfU&feature=related


【YouTube】春一番 キャンディーズ
http://www.youtube.com/watch?v=IneHykqdB_A&feature=related

スペシャルチャリティーソング『Let's try again』

配信スタートの昨日4月20日、早速ダウンロードしました。

アミューズ所属のアーティストによるスペシャルチャリティーソング『Let's try again』。

サザンオールスターズ、福山雅治、ポルノグラフィティ、BEGIN、Perfumeなど、豪華なメドレーとメンバーで実現。

三宅裕司さんが、闇のメインキャラクターのようで、うけました。

三宅闇、上から読んでも下から読んでも。

チーム・アミューズ!!
http://www.amuse.co.jp/teamamuse/

日は昇る 希望あふれるビジョンを

期待感あふれるリーダーシップを持つ人が、ビジョンを示した。

点でも、面でもなく、ストーリーがある。

日本にこれまでなかったこの動きへの反応が気になる。

***
◇ソフトバンク孫社長 「自然エネルギー財団」設立へ 科学者100人集めて政府に提言
産経新聞 4月20日(水)17時49分配信

 ソフトバンクの孫正義社長は20日、太陽電池など環境エネルギーの普及を促進するため、「自然エネルギー財団」を設置すると発表した。世界中の科学者ら約100人に参加を促し、政府への政策提言などを行うという。

 同日午後、開かれた民主党の復興ビジョン会合で明らかにした。

 孫社長は福島第1原発の事故を受け、自然エネルギーへの転換を主張。東日本大震災の被災地域を中心に「東日本ソーラーベルト」を作る構想などを提案したほか、普及促進策として自然エネルギーで発電された電力の全量買い取り制度の導入も求めた。

 孫社長は「太陽電池の輸出国として世界最大のソーラーベルトを作ろう。もう一度日は昇る。希望あふれるビジョンを作ろう」と語った。
***

孫正義氏 講演「復興ビジョンが導く日本の未来」講演資料
(2011/4/20PDFファイル)
http://minnade-ganbaro.jp/res/presentation/2011/0420.pdf

直接的な関係はないものの、「原発に頼らない社会をめざして」を打ち出した城南信用金庫の姿勢もすばらしい。

城南信用金庫
http://www.jsbank.co.jp/

2011.04.20

選挙で言われなかったことがタップリ盛り込まれてきた

マニフェストの修正はありでも、ここまで変わると・・・。

消費税の増税も言われ始めたなか、復興支援をやりつつも、

解散総選挙を9月にはやるべきだ。

***
子ども手当に所得制限検討 社会保障で政府素案判明
2011年4月20日 02時02分 東京新聞Web
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011041901001134.html
 社会保障と税の一体改革に関する「集中検討会議」(議長・菅直人首相)がまとめた具体的な社会保障改革の素案が19日、明らかになった。これまでの有識者ヒアリングを踏まえ、子ども手当について所得制限の導入を検討すべきだと明記した。

 素案は「税財源を充てるのは、年金よりも医療や介護、子育ての分野が優先されるべきだ」と指摘。その上で、子ども手当では所得制限導入のほか、支給水準(中学生までの子ども1人当たり月額1万3千円)の見直しや、保育所整備など保育サービス(現物給付)とのバランスを検討するよう訴えた。保育所などに使途を限定した「国民保育券」の導入も提案した。

 仕事と子育ての両立支援を通じて女性の就業率向上を図るべきだとする一方、専業主婦ら国民年金の第3号被保険者制度を見直すべきだとの意見も盛り込んだ。

 医療については、公的保険の運営主体や財源の在り方の改革が必要だと主張。高齢者医療制度への税投入の拡大を主張する一方、窓口負担割合を再検討すべきだとして加入者負担増も示唆した。

 介護保険では、加入者の範囲を現行の40歳以上から20歳以上に広げることを検討。介護サービス利用の自己負担引き上げも検討し、施設への入所は重度者に限定すべきだとした。

(共同)

2011.04.19

「こころの復興」にむけて

共感疲労を意識しながら、「一日も早く」にとらわれず、冷静に。

多様であることに寛容である気持ちと社会こそ、求めたいものです。

香山リカさんの3つのコラムを読みながら、そう思いました。

知らないことを知っている、気づかないことに気づく人ってすばらしいとも。

***

※ケイタイ等、環境によってはアクセスできないと思いますが、以下ぜひ。

〔香山リカの「こころの復興」で大切なこと〕
(ダイヤモンド・オンライン)

「一日も早く」にとらわれない (2011/4/5)
http://diamond.jp/articles/-/11751

被災していない人にも「共感疲労」という苦しみがある(2011/4/12)
http://diamond.jp/articles/-/11844

大きな出来事があったからといって人は急に変わらない(2011/4/19)
http://diamond.jp/articles/-/11932

原発を批判すると・・・

今後も東京や大阪、横浜、群馬などで上映が続く必見の

映画「ミツバチの羽音と地球の回転」
http://888earth.net/

その監督が東京新聞のインタビューに。

報道についても、「政府見解への異論も少ないが、原発批判すると追放されたり、左遷されたり、そうした長い歴史があるので怖いのではないか。批判しにくい土壌が続いてきたことも今日の不幸を招いている」と厳しく語っている。

従来の情報だけを前提にしないことが求められているように思う。

◇原発、放射能、そして私たち 鎌仲ひとみ監督に聞く(2011/4/19東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2011041902000065.html

2011.04.18

知っておきたい牛乳の2つの飲み方

牛乳を愛飲している

という言葉と、

牛乳をアイーンしている

という言葉。

かなり似ているけれど、ちがいがある。

前者は牛乳をこぼさずに飲むのに対して、

後者のほうは、牛乳をこぼしていると思う。

牛乳は欠かせないものであり、

そして、志村けんは偉大だということ。

2011.04.17

原発神話と、結果だけで過程のみえない生活を疑う

《「神話」とは・・・》

神話とは、2つの意味があって、

その一つが「実体は明らかでないのに、長い間人々によって絶対のものと信じこまれ、称賛や畏怖の目で見られてきた事柄」というもの。

この春、私が、私たちが疑いきれなかった神話が崩れつつある。「原発安全神話」。

ただ、この受け止め方には差があって、「もう生活スタイル変えなきゃ」とか「人生観が変わった」などと言われるものの、

現実は、まだそうは変わっていない。

たとえば、原発について言えば、脱原発に転換しようという大きな流れにはなっていない。

世論は、安全を確保して原発維持・推進をというものと、脱原発へというものに、むしろ二分されていると言ったほうが正確だ。

《流れは二分されている》

***
今後の原子力発電について「増やすべきだ」10%、「現状を維持すべきだ」46%、「減らすべきだ」29%、「すべてなくすべきだ」12%
《読売新聞世論調査2011/4/4紙面》

***
「安全対策を強化し、原発を推進すべきだ」が49%と最も多かった。「将来的に脱原発」は41%、「ただちに脱原発」は6%と脱原発派も計47%を占め、意見は二分された。「これまで通り原発を推進すべきだ」は2%。
《北海道新聞2011/3/19-20世論調査》
***

《原発批判ができないマスメディア》

テレビで「原発やめよう」という発言をする出演者は、素人以外にまずいない。現れない構造になっている。

民放はCM収入に依存しているので、原発政策に批判的な発言をする学者や芸能人がテレビには出られない。いてもおろされる。

CMの主力スポンサーには電力会社もあるし、東芝、日立、三菱など、具体的な技術開発にかかわっている原発関連会社もある。

当然、テレビ局や制作会社、出演者もそんな意識が働いて動いているということになる。

繰り返しの放送で有名になったACジャパンも、理事構成に電力会社の幹部が複数の名前を連ねている。

きちんとした批判がオモテに出てこない。

そのもとで、ホントの危険性や現政策への異論が伝わっていない部分があり、不安は広がりつつも、上記の世論調査のように原発維持論も根強いという図式になっている。

スポーツライター玉木正之氏のサイトによれば、東京電力ではない地方の電力会社の広報誌インタビューの仕事を断ったが、ギャラは1回500万だったとも。

マスコミとお金をつかって、「神話」は形成されていったということがいえる。

俳優の山本太郎さんは、先日の東京の高円寺や今日京都で行われた反原発アクションに参加している。原発に反対と言えば「仕事干される」「原発発言やリツイートはCHECKされ必ず仕事干される、お前がその事に触れられぬ事は皆判ってくれる。二週以上前から母は僕に釘をさし続けた。日雇い労働役者稼業明日から干されてどう生きてく?だからって黙ってテロ国家日本の片棒担げぬ。親不孝許せm(__)m日曜高円寺行くのも許してチョ」

と、芸能界事情をツイッターでつぶやいた。

これが現実なんだろう。

私たちは、テレビや新聞、ネットで伝えられていることに不安を持ちながらも、このような前提があることを踏まえて疑ってみないと、その神話にしがみつくことになりかねない。

通常のテレビニュースであれば、政治や社会の個別の問題は、賛成、反対の両論で議論されることもあるが、原発がからむ今回はそうなっていない。

ソフトバンクの孫社長が100億円を義援金として出すことは大きく報道されたけれど、「今まで原発推進の側にいたことを心から反省している」「命のリスクをさらしてまで原発はいらない。命、廃棄物処理を含めたトータルコストでも原発は合わない」などと発言し、連日ツイッター(100万人以上のフォロワー)で政府や東電の批判を繰り広げていることは、ほとんど取り上げられていない。

アメトークでは「家電芸人」のテーマは人気だけど、「節電芸人」のテーマはできそうでも、原発ネタに少しでもふれる内容はできない。東芝や三菱、日立も原発技術企業だから。

また、広告業界での電力会社、原発関連企業の意向は強い影響力がある。電力会社の広告費合計は880億円とも。

《ヒントになる映画》

遅ればせながら、ツイッターやブログで話題になってきた映画を遅ればせながら観た。

映画「ミツバチの羽音と地球の回転」
http://888earth.net/index.html

スウェーデンを舞台に、風力など再生可能なエネルギーへの転換をはかる自治体、風力などの電力を選んで購入できる市民の生活を探り、

一方、日本では原発建設計画をすすめる中国電力・政府と、山口県祝島の反対住民の実像を追う。

生活や説明という過程を無視して独占企業と政府が押しつける日本、過程と選択に市民がかかわることで生活を見直すスウェーデンの自治体、という構図が見えてくる。

エネルギー政策が選挙や住民投票(スウェーデンでは1980年に実施し、依存しない選択)などで問われないまま、電力も独占企業で選択させてもらえないなか、結果だけを受け入れてきた私たち。

便利という結果を優先され、選択したという意識もないまま、電力の3割を占めるまでになったのも結果。

《結果だけでなく過程への理解・かかわりこそ》

今回、電力の流れや作物の産地などに敏感にならざるを得なくなった結果が生んだ状況のなかで、これまでの生活とその実感に「過程」があまりにもないことを思い知らされた。

過程にはわずらさしさも同居するが、持続可能な社会にむけて必要なのは、過程であり、結果だけではないはず。

また、少なくない人たちの生きる実感、幸福感の浅さは、過程へのかかわりがない(見えない)こととイコールのような気がする。

事柄の目的や役割がはっきりしないままに流れですすむというスタイルからの見直し、意識づけが必要ではないだろうか。

2000の次は2001

2000本のブログ記事で、

大きな達成感を得て。

いろいろと迷い、

阪神タイガースの金○の連続試合出場もストップ。

そんなこんなで、

この数日、ブログの引退もよぎったのですが、

今日も打席に

2011.04.12

ブログ記事2000

2004年9月17日にスタートして、

2011年4月12日のこれで、ブログ記事2000。

別枠で、もうひとつの、もうひとつなブログ「Tamyのもうそうですか」が180。

それはともかくとして、

6年7ヶ月で、2000。

がんばりました

雨の日も風の日も、風は強く冷たくとも、

2000も書いてこれたのは、読んでくれたみなさんがいたからこそ。

お会いしたことのあるかたも、そうでないかたも。

心から感謝しています。

雨男で定評のある私。

感謝、感激、雨アラレ。

アラレはサービスで。

ありがとう

プロ野球だとヒット2000本が一流プレーヤー。

私は、ヒットしてない記事もたくさんあるから比較にはならないけれど。

ヒット2000本(or200勝)で入れるのは名球会。

じゃあ、私は、ヒネクレなので迷宮界に

発信で、歌、本、言葉、いちいちつながる

路上で出会ったアーティストたち(2010/2/21)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2010/02/post-4131.html

など、過去にこのブログで何度もふれたことのある、

navy&ivory(ネイビーアンドアイボリー)
http://www.navy-ivory.com/

まだ人気が出る前に新宿でたまたまミニライブを聴いて。

その後ヒットした「指輪」で知られています。

ミニアルバム「いちいち幸せ」が4月6日にリリース。

忘れていました。

今日、入職以来ずっとお世話になっている方からプレゼントしてもらいました。

ライブに行ったんでしょうね。サイン入りで。

年齢に関係なく、好きなものをすすめあう関係性っていいですね。

そこに見えてくるものがあって。

好きな言葉や好きな本、好きな歌、その理由がそれぞれにあって。

いちいち疲れる毎日だけど。

発信。信じて発していくことでこそ、つながりあえるんだと思えます。

数え間違いがあって、これでブログ記事1999。

2011.04.11

感謝の思いを胸に 全員でまたグラウンドへ

ひとつのことが注目される。

そのことを象徴として、まわりのことを想像できるか。

とても大切な視点だと思う。

春のセンバツ甲子園では、被災地・東北高校の奮闘ぶりに全国的な感動が広がった。

私もそのひとり。

でも、あわせて考えたいのは、その東北高校を追いつけ追い越せでがんばってきた高校球児のことも。

昨夏の宮城大会でその東北高校を破って初めて決勝に進出した気仙沼向洋(けせんぬまこうよう)高校のことが、愛読紙・日刊スポーツで取り上げられていた。

このような報道を待っていた。

あきらめない心と感謝の気持ちで、被災後の初練習、キャッチボールが。

他の2校との合同で、力をあわせて。

このがんばりがまた、ライバル校の球児の力にもなるはず。

本当のスポーツの魅力を発信するスポーツ新聞の姿がここにある。

高校野球と直接関係のない私も励まされるのだから。

***
◇気仙沼向洋 友情ボールでまた野球を
(2011/4/11日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/p-bb-tp3-20110411-759585.html

 昨夏の高校野球宮城県大会で準優勝した気仙沼向洋高が10日、東日本大震災の被災後初の練習を気仙沼西高、本吉響高と合同で行った。自主参加だったが、3校合わせて31人が集まり、ノックや打撃練習に汗を流した。海沿いにある気仙沼向洋高は、校舎が壊滅的なダメージを受けたため、新学期は学科ごとに県内の3校(本吉響高、気仙沼西高、米谷工業高)に分かれて授業を行う。校舎の復旧のめどは立たず、今後、全員が集まって練習できるかも分からないが、県立の星が復興への第1歩をスタートさせた。

 選手らは久しぶりに白球を追い続けた。グラブにうまく収まらず、バットにも思うように当たらない。だが、被災前まで当たり前だった感触が、とても懐かしかった。気仙沼西高のグラウンドで約3時間、かみしめるように体を動かした。

 気仙沼向洋高の川村桂史監督(37)は「今後どうなるのかという、子どもたちの不安を取り除きたかった。来られる子だけでもいいから、動いてみよう」と、8日の生徒集合の際に選手へ呼び掛けた。部員24人中18人が顔を出した。気仙沼西高の小松英夫監督(44)、本吉響高の小野寺三男監督(44)とともに、3校計31人を指導。他校の厚意で送られたボールやグラブ、ウエアにも助けられた。

 3月11日の地震発生時、気仙沼向洋高は打撃練習中だった。左翼付近が地割れし、膝の高さまで水が噴き出した。部室にあった財布や携帯電話を取りに戻る時間もなかった。しかし、練習着で避難する選手の多くが、グラブを脇に抱えていた。「みんな自然に持っていたと思う。他は全部流されましたけど」と三浦岬(みさき)主将(3年)。三浦主将は実家が流され、避難時と同じ格好でこの日の練習にやってきた。離島の大島から2時間かけて来た部員もいた。

 がれきの山となった町を見れば「野球をやっていていいのか」という気持ちにもなる。しかし、仲間が折れかけた心を支えてくれた。昨夏の宮城大会で部史上初の準優勝。準決勝で破った東北が今春のセンバツで戦っていた。「自分たちも力をもらった。(野球ができないと)諦めそうになった時もあったけど、自分たちが諦めたら、亡くなった方や、もっとつらい思いをしている方に申し訳ない。全力疾走や声で励みにしてもらえるように」と野球ができる感謝の思いを胸に、できる限りのことをすると決めた。

 校舎の損傷が激しいため、21日の入学式と始業式の後、選手は学科別に県内の3校に分かれて新学期を迎える。市外の学校に通う生徒もおり、全員が集まって練習することは困難だ。今後の見通しも立たないが、三浦主将は「時間があったら体を動かすとか、避難所ででもいいと思う。支援してくれる人に恩返しできるようなプレーをしたい」と、全員でグラウンドに立てる日を信じている。
***

都知事選、おちつかない結果に

石原4選。

当確を伝える中継でその口から「バカ」の連発。

いろいろ書きたいことはある。

でも、まだやめとく。

おちこんでるというよりは、

まだオチつかないから。

このブログ、あと3つで、記事2000に。

2011.04.10

高円寺 原発やめろデモ

4月10日夕方、東京の杉並・高円寺の街に行ってきました。

原発やめろデモというアクション。

インターネットで、サイト「マガジン9」やツイッターでいろいろとまわってきて。

行くつもりはなかったところ、あの俳優も参加するという情報も得て自転車かっとばして。

迷いに迷い。

先頭から最後尾まで、ずらっと見てきました。

あの俳優、わからなかったなぁ(いたそうです)。

いろんなデモに出ている私ですが、

20代・30代の、デモ初参加風の若者が多かったです。

参加者の幅広さは、イラク戦争直前のとき以来のように感じました。

どのくらい報道されるのでしょう。

そして、東京都知事選挙の結果はいかに。

4.10 原発やめろデモ
http://410nonuke.tumblr.com/

20110410

(画像は個人が特定されないように加工しました)

歌に力を、歌の力を

♪~君の想いが誰かに届く明日がきっとある♪

1991年レコード大賞の「愛は勝つ」(KAN)

堀内孝雄さんや森高千里さんら芸能事務所「アップフロント」グループ所属のタレント98人が被災者支援のチャリティーイベントを行った。

その象徴として「愛は勝つ」を着うたなどで4月9日から配信。

YouTube(ユーチューブ)にもそのPVをアップ。

大ヒットから20年の時を経て。芸能人約100人が歌に力をこめて、歌の力をこめて。

【YouTube】がんばろうニッポン 愛は勝つ シンガーズ 『愛は勝つ』
http://www.youtube.com/watch?v=-qq6slyZUes&feature=channel_video_title

忘れてはいけない事件ではないだろうか

昨夏の大阪2児餓死事件。

痛ましいものとして、また公的機関が対処できなかったのかなども含めて問われ、社会問題に。

震災の衝撃、その報道が続く中、メディアの扱いは小さく、特にテレビニュースでは後追いがない1つの事件がこの春に起きた。

あまり知られていない。

ポリ袋に3歳児を入れて、窒息させてしまったというもの。

新聞報道では、3歳児検診への対応、保育園での不自然な状況があったことが伝えられている。

震災報道は最優先でされるべき。

ただ、その裏で起きていることにも注目していきたい。

別の報道によれば、事件直前までこの男女はゲームに興じていたという。

そのゲーム機を3歳児がゴミに入れようとしたとすれば、かまってほしかったはず。

人間の想像力とは何か。

***
◇両手両足縛り、ポリ袋に入れ3歳児窒息死 殺人容疑で母と同居男逮捕 大阪
(2011/3/31産経MSNニュース)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110331/crm11033108060000-n1.htm
 3歳の男児をポリ袋に入れて窒息死させたとして、大阪府警城東署は31日、殺人容疑で、実母のパート従業員、田中有維(ゆい)容疑者(26)=大阪市城東区東中浜=と、交際相手で同居の無職、杉山裕幸容疑者(20)を逮捕した。城東署によると、両容疑者は男児をポリ袋に入れたことは認めているが、殺意については否認しているという。

 両容疑者の逮捕容疑は30日夕、田中容疑者の自宅マンションで、同容疑者の長男で保育園児の雫(しずく)ちゃんをポリ袋に入れるなどして殺害したとしている。

 城東署によると、両容疑者は2月ごろから同居し、雫ちゃんと3人で暮らしていた。

 杉山容疑者は「(雫ちゃんが)何かにつけて言うことを聞かないので、しつけのためにポリ袋に入れて口をくくり、隣の部屋に放置した」と供述。雫ちゃんは最初は泣いていたが、20分くらいで静かになり、両容疑者がリビングから様子を確認すると息をしていなかったため、田中容疑者が30日午後7時55分ごろ、119番したという。

 救急隊員が駆けつけた際、雫ちゃんはポリ袋から出され、意識不明の状態でリビングの床に倒れていた。

 雫ちゃんには酸素欠乏の症状があり、病院へ搬送されたが約1時間後に死亡したという。

 両手両足にしばられた痕があり、現場から粘着テープが付着したポリ袋が見つかった。ほかに目立った外傷はなかったという。

***
◇保育所が体臭指摘も母「風邪で風呂に…」 健診も受けず
2011.4.1 14:45 産経MSNニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110401/crm11040114460002-n1.htm
 大阪市城東区の田中雫(しずく)ちゃん(3)がポリ袋に入れられ窒息死した事件で、保育所が3月25日頃、雫ちゃんの体臭に気づき、母親の田中有維(ゆい)容疑者(26)に指摘していたことが1日、わかった。田中容疑者は「風邪で風呂に入れていない」と説明したが、雫ちゃんに風邪の症状はみられず、その前後に欠席したこともなかったため、保育所は不自然な印象を受けたという。

 府警は同日、田中容疑者と交際相手の杉山裕幸容疑者(20)を殺人容疑で地検へ送検。虐待の経緯を調べる。

 雫ちゃんが2月以降に予定されていた3歳児健診を受診していなかったことも城東区保健福祉センターへの取材で判明。同センターは田中容疑者の留守番電話や自宅に2~4月の別の健診日を知らせるメッセージや封書を数回残したが、最後まで連絡が取れなかったという。田中容疑者は「風邪をひいて受診させられなかった」と供述している。

 府警によると、田中容疑者は共犯で逮捕された杉山容疑者と昨年末に出会い系サイトで知り合い、今年2月から同居していた。このころから育児への関心が薄れた可能性もあるという。

 杉山容疑者は自らの経歴を「筑波大医学部の学生だったが、面白くなくてやめた」と説明。一方、筑波大は否定している。

***

◇捨てる意味教えるしつけ、逮捕の母親供述 3歳児虐待死
(2011/4/1asahi.com 関西ニュース)
 大阪市城東区の自宅で長男の雫(しずく)くん(3)をポリ袋に入れて殺害したとして逮捕された、母親の田中有維(ゆい)容疑者(26)が「ゲーム機など大事なものを雫がゴミ箱に捨てるので、この子自身を捨てるという意味のしつけだった」と供述していることが、大阪府警への取材でわかった。

 捜査1課によると、司法解剖の結果、雫くんの死因は窒息だった。栄養状態に問題はなく、虐待が常態化していた形跡はなかったという。内縁の夫の無職杉山裕幸容疑者(20)=殺人容疑で逮捕=とは昨年末に出会い系サイトを通じて知り合い、今年2月ごろから交際を始めたという。

 田中容疑者はインターネットの会員制ブログサイトで雫くんへの愛情とともに、虐待問題についても触れていた。プロフィル欄で「(2007年)11月15日に3530gの元気な息子が生まれました。息子ちょー可愛いです、かなり親バカです」「この子と一緒にママとして成長できたらいいなぁ~」と自己紹介。翌年5月には「子供の成長って早いな~半年後には何が出来るようになってるんだろ~」などと記していた。

 一方で、昨年8月下旬には、当時生後1カ月の乳児を投げつけてけがを負わせたとして、山口県の20代の母親が逮捕された事件を取り上げ、「母親だけを責め立てないで欲しいです」と訴えていた。「手は上げたことはありませんが『もう死にたい』『ベランダから落としたら死ぬよね。この子が死んでも泣かないかもしれない』くらいはしょっちゅう考えました」「そんな経験は母親にしかわかりません」と自身の育児の悩みも明かしていた。
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2011.04.09

詩集『行為の意味 青春前期のきみたちに』 77のメッセージ

ACジャパンのCM。

「こころ」はだれにも見えないけれど

「こころづかい」は見える

「思い」は見えないけれど

「思いやり」はだれにでも見える

このフレーズは、

詩人で「ジングルベル」の日本語詞の訳者でもある宮澤章二さんの「行為の意味」から。

このCM、震災前の2月から気になっていて、

【ブログ内関連記事】
◇「こころづかい」と「思いやり」はみえるから(2011/2/6)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2011/02/post-4591.html

書籍の購入をと思っていたものの、そのままに。

そして、震災後、反響が広がり、入手困難に。

amazonでもダメで、セブンアンドワイで、やっと手に入った。

2010年7月に出版され、注文殺到を受けて増刷され、この4月5日「2刷発行」となっている。

77のメッセージが掲載されたこの著書、

心に響くのは、誰もが知るようになった「行為の意味」の一節だけではない。

副題は「青春前期のきみたちに」とあり、中学生にむけられているというものの、

世代をこえて大切にしたい詩集。

生きる意味が問われている今、詩の一つひとつが、その言葉の一つひとつが多くの人の心に届くといい。

全国300の学校の校歌を作詞した著者が、30年間、冊子に贈りつづけた詩だという。

やさしさをつつんだ言葉の調和、表現の豊かさ。きっと背中を押してくれるはず。

意欲と戸惑いが交差するこの春にこそ、ぜひ。

『行為の意味 青春前期のきみたちに』(宮澤章二 ごま書房新社 1300円+税)

フラガール、全国巡業へ

何度も観た映画「フラガール」。
http://blog.excite.co.jp/hula-girl/

震災被害をうけて、再開には修繕費だけで数億円かかるともいわれている。

現在休業中で、この3月末で契約社員700人はその更新がされなかったという。

ここ数日、スポーツ紙を含めたメディアで取り上げられ始めたが、約30人のフラガールは契約が維持され、今春加入の7名を加えて、全国をまわるという。

本物の「フラガール」を観に行く機会はあったのに、そうしてこなかった私。

今日の朝日新聞天声人語を読み、もう一度DVDを観て、そして巡業も、と。

スパリゾートハワイアンズ
http://www.hawaiians.co.jp/index.html

スパリゾートハワイアンズブログ(随時更新中)
http://blog.livedoor.jp/hawaiians/

***
◇「天声人語」(朝日新聞2011/4/9)
 炭鉱住宅のつましい夕餉(ゆうげ)。フラダンサー募集の掲示に心が動く少女(蒼井優)を、母親(富司純子)がきつく諭す。「こっだ東北の田舎に、なじょしたらハワイなんかできっか」。映画「フラガール」の舞台は、1960年代の福島県いわき市だ▼斜陽の炭鉱は、温泉利用のレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」に地域の明日を託した。坑内員の娘らも踊りの練習に励むが、閉山近しを思わす新事業の準備は、何かと白眼視された▼東京から来たダンス講師が訴える。「この子たちはヤマを救うため、立派にプロのダンサーになりました」。こうした情熱が炭鉱街をまとめ、「東北のハワイ」は成功した。後身のスパリゾートハワイアンズは年150万人を集める▼そこを震災が襲い、50キロ先の原発事故が追い打ちをかけた。閉山時以上とされる危機を受け、休業中のフラガール約30人が近く、首都圏や東北各地を回るという。全国巡業は開業前の宣伝以来で、被災地の再生を誓い合うステージになる▼ボタ山を行楽地に変えたのは、このままでは家族も地域も沈むという危機感だった。今、石炭衰退に代わる試練は放射能の風評。毎度回されるエネルギー政策のツケに、福島の苦渋を思う▼震災の傷を埋めるには、産炭地興しの何倍かのパワーが要る。その源泉は家族愛や郷土愛だろうが、ダンスの先生にあたる「よそ者」も貴い。そして誰より、地域や国の将来が己の人生に重なる若い力。復興の最前列で踊った娘たちのように。
***

◇フラガール 復興へ全国巡業(2011/4/5asahi.com マイタウン福島)
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000001104050006
主演した松雪泰子さんは、

復興支援メッセージサイトkizuna311
http://kizuna311.com/

で、

kizuna311 #14 松雪泰子「今はバラ色が好き」朗読
http://www.youtube.com/watch?v=slb2bqoESEs

「今はバラ色」が好きを動画で朗読している。

川嶋あいが休みに東北の学校で届けた歌

歌手の川嶋あいさんが、先月、西日本での路上ライブを行なった。

歌を歌い、義援金をあつめる。

今度は九州へ。

九州に行く前に、3日間、東北を訪れている。

卒業式で「旅立ちの日に・・・」を歌えなかった生徒たちと、いっしょに歌ったことが一部報道された。

***
◇東日本大震災 川嶋あいさんと卒業生合唱「旅立ちの日に」
(2011/4/7毎日新聞)

 東日本大震災の大津波で壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町の戸倉小の卒業生と、シンガー・ソングライターの川嶋あいさん(25)が6日、卒業生らが避難生活を送る同県登米(とめ)市立登米(とよま)中で対面した。卒業生は震災が発生した3月11日夜、避難した高台の神社で、卒業式で歌うはずだった川嶋さん作詞・作曲の「旅立ちの日に…」を歌って励まし合った。川嶋さんは24日の本紙夕刊でこれを知り「何か力になりたい」と、休みを利用して来た。

 戸倉小は大津波で校舎が損壊、卒業製作のオルゴールや卒業アルバムも流された。卒業式は8月に延期となり卒業生23人は今、町内外で避難生活を送る。

 この日、登米中には卒業生11人と保護者、教員ら計約30人の姿が。校庭でステージに見立てた階段に立ち、川嶋さんと「旅立ちの日に…」を歌った。震災当日の夜、雪の降る神社の境内でも歌った曲。歌い終わると、卒業生や保護者らは涙をぬぐった。

 川嶋さんからは“卒業記念”の木製のオルゴールキットが一人一人に。川嶋さんは「絵を描いて、私に送り返してください。メッセージを添えて再びプレゼントします」と伝えたという。また卒業生が「よかったら8月の卒業式に来てください」と誘うと「必ずスケジュールを空けて来ます」と答えた。

 熊谷美里さん(12)は「『がんばってね』と言われて勇気が出ました」と話していた。【垂水友里香】
***

【YouTube】旅立ちの日に・・・ 川嶋あい 公式PV
http://www.youtube.com/watch?v=2GtVO9sdCaA

心から伝えたかった本音は、「がんばってね」ではないと思うけれど。

東北|川嶋あいオフィシャルブログ「川嶋あい“ひとこと”」
(2011/4/8)
http://ameblo.jp/kawashimaai/entry-10855739517.html

「これは東北地区の問題じゃない。私達日本人全ての問題」とつづる彼女。

「頑張って」じゃなく「一緒に頑張らないと」とも。

さらに、ツイッターも始めたばかりの意欲に刺激をうける。

少しがんばりすぎなところが気になるけれど。

オルゴールのこともそう。

一方的じゃない、しっかり手をつないだ手ごたえのあるやりとりがしたいんだと思う。

【ブログ内関連記事】
今始まる希望の道(2011/3/24)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2011/03/post-8bad.html

3万年後の未来生物父娘

震災後、一番注目されている中学生。

この14歳・中3の、B級アイドル(本人談)、発想が興味深い。

4月6日のエントリーは「3万年後の未来生物父娘」。

一番影響をうけた大人を知りたくなる。

藤波心オフィシャルブログ
『ここっぴーの★へそっぴー』
http://ameblo.jp/cocoro2008/

2011.04.08

マスコミへの批判とともに自らも

日々信じがたいニュースと向き合いつつ、社会を構成するおとなの責任を感じているところにまた地震。

余震としては最大のもの。

震源地から遠い東京でも震度3。

同じく震度3の青森・東通原発では外部電源が遮断されたとか。

「想定」「安全」とは、何なのだろうか。

下記コラムの姿勢を、他のメディアも、持たなければ。

根拠の浅い安全神話を、なんとなくただ信じてきた私もそうだ。

あの大震災が起きて、意識が変わったと語る人もいる。

でも、その大きな意識の変化を裏づけるものはまだない。

4月4日付読売新聞世論調査では、今後の原子力発電について「増やすべきだ」10%、「現状を維持すべきだ」46%、「減らすべきだ」29%、「すべてなくすべきだ」12%という数字。

楽観的過ぎないか。

**
【コラム】筆洗(東京新聞2011年4月7日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011040702000024.html

 庶民感覚で本質を突く本紙の時事川柳には、はっとさせられることが多い。<専門家こんなにいたのに事故起こる><原発を薦めたタレント知らん顔>。その通り、と膝を打った▼<マスメディア原発後押し一休み>。「原発ルネサンス」などと浮ついた言葉を吐いて、政府が進めてきた原子力政策に無批判だった新聞やテレビへの痛烈な批判と受け止めた▼いま、こんなことを考えている。殺人や汚職事件の取材にかける百分の一の労力を、政局の取材に使う百分の一の知恵を、プロ野球や五輪、サッカーのワールドカップの取材に向ける百分の一の情熱を、国の原発政策の監視に注いでいれば、この人災は防げたのではないか、と▼大地震が起きた場合、原発が暴走する危険性を指摘するなど、原発問題と真摯(しんし)に向き合っている記者は本紙にもいた。残念ながらその警告は大きな流れにはならず、大半の記者は目の前の事象を追うのに精いっぱいで原発の危険性に大きな関心を寄せなかった▼高レベル放射能に汚染された大量の水が海に排出され、漁業への被害も深刻化している。暴走する福島第一原発は解決の道筋が描けない迷宮に入り込んでしまったかのようだ▼マスメディアとして、原発の「安全神話」をつくることに加担した責任を自らの手で問い直さなくてはならない。新聞の再生はそこから始まるのだと思う。

心のミットの真ん中に

春のセンバツが終わり、3月に一足早く「新○年生」として扱われた高校球児も、新年度で他の同級生と同じ学年を迎えた頃。

注目された3人のキャプテンの言葉に、私も感動した一人。

すべてをその場で聞いたわけではないけれど。

心のミットの真ん中で、私もしっかりキャッチした。

野球ファンをこえて、そんなドストライクを受けた人が多い春。

記者が投げた本音のボールも、またまっすぐで。

***

◇寝ても覚めても:まっすぐ届いた言葉=冨重圭以子(2011/4/7毎日新聞夕刊)
http://mainichi.jp/select/opinion/netemo/news/20110407dde012070048000c.html
 年齢のせいか、地震のショックか、涙腺が極端にもろくなっているのを感じている。

 センバツ開会式での岡山・創志学園高の野山慎介主将の選手宣誓に涙し、宮城・東北高の上村健人主将の発言を新聞で読んで泣き、優勝した神奈川・東海大相模高の佐藤大貢主将の言葉に、ほろりとさせられた。

 野山主将の宣誓は、歴史に残る名スピーチだった。「人は仲間に支えられることで、大きな困難を乗り越えることができると信じています」「生かされている命に感謝し」といったフレーズは、いまも耳に残る。

 東北高は初戦で敗退したが、上村主将は「地元に帰ったら、また自分たちができることをしたい」と語った。言葉通り、東北高の野球部員たちは、試合翌日に仙台に戻ると、すぐにボランティアセンターに登録し、活動を再開したそうだ。

 佐藤主将の優勝直後のテレビインタビューも秀逸だった。「大震災直後の大会になりましたが」ときかれて「大会の開催を許してくれた被災地の方々に、感謝の気持ちを持って」と応じた。とっさにこんな受け答えができるなんて、いまどきの高校生は大したものだ。

 正直に言う。私はセンバツは中止した方がいい、と考えていた。スポーツには人を元気にする力がある、と信じてはいるけれど、スポーツの力を発揮するのは、もっと後だと考えていた。95年の阪神大震災の際、センバツの開催を決めたのは震災から1カ月後の2月17日だった。開幕はさらに1カ月以上後の3月25日。被災地での開催を、被災者に受け入れてもらうには、必要な2カ月だった。

 ところが今回は、開幕が、震災のわずか12日後。被害の全体像すらつかめていない段階では、スポーツが発信する元気は、空回りするだけではないか、と恐れていた。おそらく、肉親が行方不明の人や、福島第1原発で復旧作業に携わる人とその家族は、いまもスポーツどころではないだろう。

 でも、センバツで選手のプレーを見て、活力を取り戻した被災者も多かったのではないか、と思う。たとえテレビ中継は見られなくても、3人の言葉を新聞やインターネットで知った人たちの心にも、高校生たちの思いは届いただろう。

 3人の言葉は、心のミットの真ん中にまっすぐ飛び込んできた。けっして空回りはしていなかった。(専門編集委員)

2011.04.07

「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」

4月6日から、飲料メーカーのサントリーが新CMを放送。

あの歌手が、あの俳優が、あの女優が。

8パターンも。

放送を待つより、クリックで!

あたたかくなった日中は、

上を向いて、

夜は、空を見上げて。

「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」動画一覧
http://www.suntory.co.jp/enjoy/movie/l_s/corp.html

2011.04.06

ピカピカの顔の入園式、記念品は・・

震災のその惨状を伝えることは重要だけれど、

希望をつなぐ出来事も共有したい。

震災後、日刊スポーツ東京本社版の社会面は、

「元気です!」
http://photos.nikkansports.com/general/genki/

の写真と短文、ルポなど多彩で、ほめ言葉として、かつてのスポーツ新聞らしくなく、いい。

その短いルポのひとつ、

保育園の入園式、園長の言葉と、ささやかな記念品に深く考えさせられる。

ピカピカの笑顔で、煎餅を食べている様子を想像しつつ。

***

◇大船渡で入園式「ピカピカのお顔」/ルポ
(2011/4/5日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20110405-757091.html
 岩手県大船渡市の大船渡保育園で4日、入園式が行われ、春の訪れを告げた。二分咲きの園庭の桜に迎えられて35人の新入園児(0~4歳)が、保育園の門をくぐった。新入園児は「崖の上のポニョ」の曲に合わせ入場し、名前が呼ばれると「ハイ!!」と右手を大きく挙げた。富沢康磨園長(63)は「みんなのピカピカのお顔が輝いています。地震や津波に負けない子供になって」とあいさつすると、涙する保護者もいた。

 地震当日、大船渡港から約200メートル離れ、高台(約10メートル)にある同園は、在園児173人(卒園児含む)全員が無事だった。津波は同園の約2メートル下まで押し寄せた。当日は正午まで遠足で同市漁港を訪れ、同園長は「数時間帰りが遅かったら…」と振り返った。

 被災地の大半で入園・入学式が延期されている。しかし、同園は予定通りこの日に行った。富沢郁子主任(64)は「園児に早く友達と遊んでもらって津波のことを忘れてほしかった。保護者の方には自宅の片付けやお仕事もあります。負担を減らす意味で入園式を行いました」と説明した。

 地震から3週間以上がたつが、保護者の中にはジャージー姿で出席する人も見られた。新入園児への記念品は支援物資のお煎餅1袋が贈呈された。【峯岸佑樹】

***

【上記記事の関連写真】「元気です」フォトギャラリーより※かわいいです

http://photos.nikkansports.com/general/genki/archives/20110405_14270.html

http://photos.nikkansports.com/general/genki/archives/20110405_14269.html

http://photos.nikkansports.com/general/genki/archives/20110405_14276.html

ひとつひとつ、希望をつなぐ「かぞえうた」

サッカー日本代表のキャプテン・長谷部誠選手の著書『心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣』の感想をここにつづった。

別のブログやmixiにも構成を少し変えて、あわせて3つ。

4月3日に手に入れて読んで、すぐに書いたもの。

その本には長谷部選手が心を整える上でも大切なミスチルの歌ベスト15とその理由が載っていた。

4月2日に、震災復興への希望をつなぐミスチルのうたの動きを知り、ちょうど気にかかっていたところ。

知人のイチオシもあって、

4月5日にiTurnes(アイチューン)で配信がスタートしたミスチルの「かぞえうた」をダウンロード。

Mr.Children  新曲「かぞえうた」4月4日より配信決定のお知らせ
http://www.mrchildren.jp/news/news20110402.html

えがお、ひとつひとつ、きぼう、ひとつひとつ、何気ないひとつがたいせつに思える歌。

ひとつが別のひとつとつながって、ふたつ以上に。

どちらも収益や印税が被災者支援にへ。

希望をつなぐ著書と歌。

東京都心、桜も満開!

2011.04.05

届いた春、志望大学に合格 お守りは読者の応援

気になっていた。いい結果が出るといいと願っていた。

厳しい境遇にあって、国立大学の医学部をめざす18歳。

見知らぬ読者の応援メッセージの声も頼りに、受験。

先日、見事合格通知が届いたという。

新聞ならではの反響と継続的報道。

年明けから連載されてきた中日新聞「子ども貧国」。

このブログでも追いかけてきた。

厳しさを問う連載が生んだこのあたたかさに、あきらめないことができる社会の可能性を感じる。

驚くしかない暗いニュースに覆われるなか、希望の持てる環境づくりを求め合いたい。

***
【子ども貧国】届いた“春”、医学部に合格 読者の応援、お守りに
(2011年4月3日 中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/hinkoku/list/CK2011040302000151.html
 本紙連載「子ども貧国」第1部で、取り上げた美香さん(18)=仮名=が、第1志望だった国立大医学部に合格した。経済的な理由で1校しか受験できない、と紹介したところ、読者から多くの支援や応援のメッセージが寄せられていた。

 美香さんの苦境を伝えたのは1月6日付の「子ども貧国 メド立たぬ受験費用」。進学を目指しながら、契約社員の母親の給料だけでは受験費用の工面すら困難な現状を描いた。

 読者からの支援に「期待に応えなければ、というプレッシャーに押しつぶされそうになった」一方で、美香さんは当初、予定していた国立大学の前期試験だけでなく、後期試験と私立大1校の受験が可能になった。センター試験は実力を発揮できず、担任から志望校の変更を促されたが、「皆さんからの応援があらためて挑戦する勇気を与えてくれた」という。試験当日には、お守り代わりに読者から寄せられた応援メッセージをバッグに忍ばせた。

 美香さんは「応援してくれた皆さんにすぐ『お返し』はできない。将来、人に役立つことで『お返し』になるよう、国家試験の合格に向けて頑張りたい」と話している。
***

〔関連記事①〕

【子ども貧国】
メド立たぬ受験費用 未来が泣いている(5)(2011年1月6日 中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/hinkoku/list/CK2011010602000191.html
◆「家族支える」医学部目指す

 岐阜県内の高校に通う3年の美香さん(18)の父親は、中学生のころ、突然、いなくなった。

 関東地方の出稼ぎ先から、仕送りがなくなった。家賃も払えず、美香さんと妹2人の母子4人は路頭に迷いそうになった。

 そこで手を差し伸べてくれたのが「あの人」だった。お母さんの会社の同僚。「面倒みてやるよ」。やさしい言葉につられ、お母さんは再婚し、美香さんたちはあの人のマンションに転がり込んだ。

 そこからが大変だった。「お前はだめだ、お前はだめだ」。お母さんにあの人は何時間も怒鳴り続けた。

 耳をふさいで勉強した。「もう終わったかな」と手を離しても、まだ続いていた。「今は、勉強しよう。集中しよう」。そう言い聞かせた。

 「もう、やめて」。半年が過ぎたある日、美香さんが叫んだ。母子は再び、家を出た。

 行き場所のない母子を保護し、自立支援する母子生活支援施設へ、2年間だけ身を寄せた。

 美香さんは今、大学受験の真っただ中にいる。志望は国立大学の医学部。将来は顕微鏡で細胞をチェックし、病気を探る検査技師になりたい。

 中学2年の入所時、何度も続いた転校で、学校の勉強が分からなくなった。大好きだった数学でも最低点を取った。悔しかった。

 「勉強ができないと大学に行って就職できない。これから家族を支えるのは私なのに」

 妹2人と3人で6畳部屋を分け合いながら、高校受験を前に夜中まで勉強した。職員にも勉強を教えてもらった。そのおかげで、県内屈指の進学校に進めた。

 同級生はみな、毎日のように塾に行く。美香さんは、3年の夏休みもファストフード店へバイトに行った。「少しでも進学資金をためたかった」。だけど、教材費や生活費にすべて消えてしまった。

 希望する大学は、自宅から通えない。家賃、生活費、授業料…。契約社員のお母さんの月給は13万円。とても進学資金など出せない。働きながら短大を卒業したお母さんも「どれぐらいかかるのか想像つかない」と言う。

 貸し付け型の奨学金はすでに申し込んだ。だが、受験に行くお金さえもひねり出すのが難しいのだ。ホテル代と交通費で3万円ぐらい。自立支援する施設の職員は「他にも受けたいところがあるだろうけど、経済的に1校しか受験できない。入学前にかかる費用を支援する制度はほとんどない」と指摘する。

 「はあ」。公営住宅の一室で、お母さんがため息をついた。最近、頻繁に1人で施設を訪れる。当面のお金のやりくりを職員に相談しているのだ。

 お母さんは、美香さんに「大丈夫だから、好きなようにしなさい」と言ってくれる。でも、好きなようにできないことは、美香さんが一番よく分かっている。

 「どうしても国立。私立には行けない。浪人なんか考えられない」

 一度しかないチャンスの日が、近づいている。(文中仮名)

***

〔関連記事②〕

【私説・論説室から】
広がる善意 読者からも(2011年1月13日東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2011011302000054.html
 全国各地の児童養護施設などに、かつての人気漫画タイガーマスクの主人公「伊達直人」などを名乗る人物たちから、ランドセルなどが届けられています。現金や図書券、文具や玩具のほか、野菜などの食料が届けられるケースもあり、善意の連鎖が起きているようです(十二日付社会面)。

 恵まれない子どもたちに何かできないか、少しでも人の役に立ちたい…。寄付を思い立った動機は人それぞれでしょうが、善意の輪が広がってゆくこと自体は歓迎すべきことだと思います。世の中まんざら捨てたもんじゃない、という気がしてきます。

 ただし、市井の人々の善意は善意として、政治や行政は手をつくしているのか、という疑問が頭をもたげます。こちらが本題で、今回の善意の連鎖はそのことを浮き彫りにしたのでは、と思えてなりません。

 善意といえば、一日から社会面で連載した企画「子ども貧国」にも読者から温かい支援の申し出がありました。特に六日付の連載五回目「夢への借金」。生活苦の中、国立大の医学部を目指す岐阜県の高校三年生美香さん(18)に対して、読者から「(もし受験地が東京であるなら)わが家に宿泊してください、と伝えてほしい。部屋を用意しますので」(都内女性)、「涙が出た。受験に必要なお金を少しでも援助したい」(埼玉県女性)などの声が届いています。 (T)

***
〔関連記事③〕

【子ども貧国】読者から200以上の意見 「受験1校だけ」に温かい激励
(2011年1月28日 中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/hinkoku/list/CK2011012802000201.html
経済的に余裕がなくて進学できなかったり、進学先が制限されたりしている子どもたちの現状に、「何とか力になりたい」とのお便りが次々届いた。

 5回目で取り上げた大学受験真っただ中の美香さん(仮名)は受験費用が捻出できず、1校しか受けられなかったが、読者からの支援で他の大学も受験できる可能性が高まった。美香さんは「温かい激励にすごく驚き、ホッとしている。プレッシャーも感じるが、合格できるように頑張る」と話している。
(後略)
***

中日新聞連載「子ども貧国」記事一覧
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/hinkoku/index.html

2011.04.04

「心を整える。」という視点に心を動かされて

このプレーというよりは、試合全体としての存在感。

そしてグラウンドだけでなく、会見での聡明なコメント力も。

サッカー日本代表キャプテン・長谷部誠選手。

年上もいるなかで27歳にしてその役割。

この3月、プロサッカー選手初の自己啓発書を出版した。

『心を整える。勝利をたぐり寄せるための56の習慣』(幻冬舎)

Kokorowototonoeru

いまこの本がベストセラーになっている。

高3になってレギュラーにやっと定着し、プロ入りを果たし、いくつものタイトルを得て、海外でプレーを続けている著者。

サッカーワールドカップ南アフリカ大会の舞台裏なども興味深いが、

それ以上に、自分の弱さと向き合い、心を整える具体的なエピソードの説得力に驚かされる。

変化を恐れず、チームメイトや指導者と向き合い、吸収し、時には進言し、チームの調和を確かなものにしていくのだ。

チームとプレーヤー、監督などの位置づけを、組織、個人、管理職と重ねる社会人も多いはずだ。

心は鍛えるものではなく、整えるものだという。

メンタルコントロールの秘訣が語られる。

数ページ読むと気づくが、かなりの読書家でもある。

書名と理由をあげて、影響をうけたものにもふれていく。

「自分の考えを進化させてくれる」という読書。

活字離れのすすむ若者に、これまでにない変化を生むきっかけになるはず。

ひとりの時間を大切にするというポイントも踏まえ、

心を整える「56の習慣」はいくつもの気づきにつながる。

3月中旬に出版され、変化をうけて、印税はすべてユニセフへを通じて「東日本大震災」支援へというポジションに。

私が心を動かされたのは、「心を整える」という視点だけでなく、

その姿勢、人望、向上心など、この本から浮かび上がる長谷部誠という人物の魅力すべてといえる。

30歳ぐらいまでに出逢いたかったポイントがいくつも。

サッカーの知識があまりなくても、読める本。

その年代までのまわりにすすめたいという点では、ブログ開設6年半で、最高の一冊。

NHK新番組「アスリートの魂」スタート、第1回は東北高校野球部 震災の中のセンバツ

注目の新番組がいよいよスタート。

第1回は春のセンバツが終わったばかりの高校野球。

もっとも注目をあつめ、日本中を励ました東北高校野球部に迫る。

NHK「アスリートの魂」
http://www.nhk.or.jp/tamashii/index.html

毎週月曜日午後10時55分~総合

再放送〔全国〕※九州・沖縄地方を除く
毎週水曜日午前1:00~総合
〔九州・沖縄地方〕
毎週月曜日 午前0時45分~教育

4月4日午後11時10分 NHK総合
東北高校野球部 震災の中のセンバツ
※第1回目の放送時間は通常から変更

園児をおんぶ「山に逃げろ」

保育園の役割が、いのちを守り、育み、明日につなぐということだと思い知らされる。

どこが被災地かというよりも、日本全体が被災地なのだから、その役割を考え合いたい。

◇園児をおんぶ「山に逃げろ」 大槌保育園、30人救う
(岩手日報2011/4/3)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110403_8   
 女性保育士とスーパーの従業員らは、四つんばいでしかはい上がれない急斜面を園児30人を背負って夢中で駆け上がった―。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた大槌町の大槌保育園。園舎も避難場所も津波に襲われたが、必死の避難で園児を守った。

 八木沢弓美子園長(45)によると、地震発生時は昼寝が終わったばかり。園児約100人はパジャマのまま防災ずきんをかぶり外に。向かったのは国道沿いの小高い丘にあるコンビニ。町の指定避難所は空き地で寒さをしのぐ建物がない。保育園は、津波浸水想定区域のぎりぎり外にあるこのコンビニを独自の避難場所と決めていた。

 八木沢さんはコンビニ店内で、迎えに来た親に園児のうち約70人を引き渡し、外を見た。「家の屋根をたくさん浮かべた高い波」が迫ってきた。「怖い、怖い」と泣きじゃくる園児ら。覚悟を決めた。「山に逃げよう。先生のそばにいれば大丈夫」

 国道は市街地から逃げる人や車で大渋滞。八木沢さんらは、1歳から年長まで残っていた園児30人を散歩用の台車に乗せて車道を駆け上がり約300メートル先の山のふもとへ。近くのスーパー従業員約30人も避難していた。

 さらに津波が迫ってきた。もう考えているひまはなかった。目の前には30度を超えるような急斜面。でも登るしかない。八木沢さんら女性保育士20人と男性保育士1人、さらにスーパー従業員の男女が手分けして園児をおんぶし、斜面に張り付くように四つんばいになって、切り株や木に手をかけて登り始めた。上へ、上へ。

 必死だった。登りながら振り返った。大槌湾から押し寄せる波が、コンビニと園舎、指定避難所の空き地に向かう道路をのみこんでいった。

 山頂は雪。眼下で火事も起きていた。山頂まで何分かかったか覚えていない。20分だったか、30分だったか…。

 気持ちが落ち着いたら、山頂からふもとにつながる細い山道があることに気付いた。歩いてふもとに下りたのは真夜中だった。

 コンビニで親に引き渡した園児のうち9人が、死亡または行方不明になっていた。最後に引き渡した女児は、乗用車の中で防災ずきんをかぶった姿のまま遺体で見つかった。

 「あそこで引き渡さなければ、あの子は助かったんだろうか」。八木沢さんは保育士を辞めようと思い詰めたが、保護者の声に支えられ保育園再開のために汗を流そうと決めた。亡くなった子どもや親の分まで、自分にできることを精いっぱいやるつもりだ。

2011.04.03

それぞれの春、それぞれの決意を胸に

4月2日、プロ野球のチャリティー試合を前にしたスピーチをニュースで見て感動した。

仙台が本拠地の東北楽天の嶋選手会長の「ともにがんばろう」の言葉に。

全文を読んで、さらに心打たれた。

スピーチにまったくふれないスポーツ紙もあったが、日刊スポーツはその全文を掲載した。

***
嶋基宏選手 試合前スピーチ内容(楽天球団HPより抜粋)
http://www.rakuteneagles.jp/news/detail/1189.html

あの大災害、本当にあった事なのか・・・、今でも信じられません。
僕たちの本拠地であり、住んでいる仙台、東北が今回の地震、津波によって大きな被害を受けました・・・。
地震が起きた時、僕らは兵庫県で試合をしていました・・・。
家がある仙台にはもう1ヶ月も帰れず、横浜、名古屋、神戸、博多、そしてこの札幌など全国各地を転々としています。
先日、私達が神戸で募金活動をした時に、「前は私たちが助けられたから、今度は私たちが助ける」と声をかけてくださった方がいました。
今、日本中が東北をはじめとして、震災に遭われた方を応援し、みんなで支え合おうとしています。

地震が起きてから、眠れない夜を過ごしましたが、選手みんなで「自分達に何ができるか?」「自分達は何をすべきか?」を議論し、考え抜きました。
今、スポーツの域を超えた「野球の真価」が問われています。
見せましょう、野球の底力を。
見せましょう、野球選手の底力を。
見せましょう、野球ファンの底力を。
共にがんばろう東北!
支え合おうニッポン!
僕たちも野球の底力を信じて、精一杯プレーします。
被災地のために、ご協力をお願いいたします。
***

西武鉄道も、ライオンズのポスター「前を向いて。全力で。」を4月半ばまで掲示する。
http://www.seibulions.jp/news/detail/4129.html
201104lions

「僕たちに今できることは、前を向いて、全力で戦うこと」

今日閉会した春のセンバツの選手宣誓もすばらしかった。

〔ブログ内関連記事〕(2011/3/24)
【宣誓】私たちに、今、できること
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2011/03/post-6ab9.html

「私たちに、今、できること。それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うこと」だと選手宣誓。

そして、被災地の高校、特に東北高校ナインの姿は、日本中をあたたかく励ました。

東北高校とも縁の深い九国大付が準優勝し、同じ北九州市出身の私としてうれしい。

東京の桜も満開へと近づいてきた。

春のセンバツは終わり、いよいよプロ野球の開幕へ。

入学、新社会人生活のスタートという季節に。

さあ春、新年度、できること、がんばりあおう!

それぞれの決意、宣誓を胸に。

韓国の映画関係者200人が絵に込めたメッセージ

韓国で映画を撮影中という、俳優のオダギリジョーさん。

現場のスタッフ、キャスト総勢200人。

一人一人が自分の好きな色を持ち、今の気持ちを塗り重ねていったという大きな絵。

一人ひとりがあつまって、ひとつに。

みんな同じでなく、カラーがあってこそ。

カラーがあつまっての、みんな。

【YouTube】kizuna311 #19 オダギリジョーからの絵画
http://www.youtube.com/watch?v=c2tzkWCuUp4&feature=related

東北地方太平洋沖地震 被災者応援メッセージサイト
kizuna311 - 助けあい、乗りこえる。私たちの財産は、[ kizuna ]
http://kizuna311.com/

2011.04.02

テレビや新聞が伝えるのは真実ではない

テレビや新聞が真実を伝えようとしても、実際に伝えられるのは、事実の積み重ねでしかなく、真実そのものではない。

実際の惨状は、報道では伝わってこない。もっとも厳しい状況にある人々の混乱や口に出せない思いも。

知識と関心を基礎にして、断片的でしかない情報・報道を冷静につなぎあわせ、思考の上に想像を重ね、その真実に迫ろうとしなければ、知ることから学ぶということには発展しない。

「カシャカシャ」とびっきり笑顔

日刊スポーツ(私が手にしているものは東京本社版)の震災関連報道が興味深い。

今日は裏一面に注目した。

入社20年目という東北総局次長の船木記者は、

「原稿の書き方なんてないわよ。ワープロ(当時)の画面に取材した人の顔を思い浮かべなさい。その人が言いたいこと、訴えたいことをきちんと伝えられている?まずそれが仕事」だと、当時の女性上司に言われた言葉は今も忘れていないという。

誇張することなく、今回の取材班は「ありのままの被災地を紙面で伝えようと走っている」そうだ。

その努力が紙面からも伝わってくる。

撮影者である記者たちが「真正面から取材対象と向き合って話を聞き、写真に収めている」という連日の紙面「元気です」。

また、写真は紙面だけでなくフォトギャラリーとして日刊スポーツサイトに掲載もされている。

4月2日の日刊スポーツ裏一面の「被災地からの便り 元気です」は、
http://photos.nikkansports.com/general/genki/archives/20110401_14172.html
「人を助けられるような優しい人に育って欲しい」という願いを背負った3歳のちいさなカメラマンが読者にカメラと笑顔を向けている。

紙面でもサイトでも、「元気です」という表情が、確かな取材姿勢のもと、そこにある。

トータス松本「一日一歌」 違和感をこえて

「日本は強い国 必ず乗り越えられる」

ACジャパンのCMで、ウルフルズのトータス松本さんが力を込めて言う。

このCMを見るたびに、私は残念な違和感を覚える。

何が強いのか、何に強いのかが、わかりにくいからだ。

国と国民との関係もそう。

そして国に強い弱いはないと思っている。

ただ、このCMをやめろというのもおかしな話でもある。

まわりに問い、自分の違和感を示し、それがどうなのかを考え合っていく。

それが直接的過ぎるのであれば、それにかわるメッセージを発していけばいい。

その先にこそ、前向きな変化があるはず。

そうでなければ、CMへの感覚の違い、好き嫌いで終わってしまう。

短い言葉では伝えにくい、伝わりにくい。

そのトータス松本さんは、この大震災をうけて、

詞をつづり、歌をうたっている。

歌を毎日アップする、

「一日一歌」
http://www.tortoisematsumoto.com/news/

という企画も続けている。

動画で歌を、画像で詞。

ある人の詞、曲、表現がすべて絶対なんてことはないわけで、

その詞・歌もそうだけれど、

大切なメッセージがそこに含まれているように感じる。

歌手・トータス松本さんは「一日一歌」。

私たちは、「一日・・・」、何だろう。

2011.04.01

東京都の花見自粛の影響はここまで

国立公園、区や市の公園、施設と違い、都立の上野公園や井の頭公園では今春、花見用の仮設トイレやゴミ置き場、照明設備が設置されず、花見を自粛するよう求める看板も出されています。

***
「花見は自粛を=被災者に配慮必要-石原都知事」(2011/3/29時事通信)
 東京都の石原慎太郎知事は29日の記者会見で、東日本大震災に関連し、「桜が咲いたからといって、一杯飲んで歓談するような状況じゃない」と述べ、被災者に配慮して今春の花見は自粛すべきだとの考えを示した。
 石原知事は「今ごろ、花見じゃない。同胞の痛みを分かち合うことで初めて連帯感が出来てくる」と指摘。さらに「(太平洋)戦争の時はみんな自分を抑え、こらえた。戦には敗れたが、あの時の日本人の連帯感は美しい」とも語った。
 都は既に、花見の名所となっている一部の都立公園について、節電などのため入園者に宴会自粛を呼び掛けている。(2011/03/29-19:12)
***

私として、この動きを当初は重要視していませんでしたが、

当ブログが「花見」デザインであることから、「今ごろ、花見じゃない」とする東京都の自粛要請対象となりました。

随分迷いましたが、「花見は今ごろですよ」という反論も通じなかったため、しばらく自粛することになりました。

【前半は事実で、後半はエイプリルフールネタということで o(_ _)oペコッ】

政府が今年度からの「輪番日程」の実施を発表

政府は、4月から、日程を時間によってグループごとに適用する「輪番日程」を実施すると発表した。

まず4月1日のエイプリルフールからスタートさせるが、今回は第1グループは午前0時から午前6時、第2グループは午前6時から正午、第3グループは正午から午後6時、第4グループは午後6時から翌0時までとなる。無駄なエネルギーの省力化が最大の目的。

ただ、4月1日午前6時に発表したことで、第1グループはさかのぼっての実施となり、通勤時間や出社時には終わっているケースが続出することになるなど、知らされていない国民も多く、混乱も予想される。

菅首相は、「『世ウソ』の濃度が一時的に高く出たとしても、時間を区切っているので、ただちに健康に影響はない」「ただし、乳児(1歳未満)の『世ウソ』の摂取は、念のため避けてほしい」と強調している。

これに対し、政府寄りの専門家は「アメリカ1往復程度の世ウソなら影響はない」という一方、別の専門家は「政府はデータを隠している。永田町周辺では1000万倍程度の『世ウソ』異常値が検出されているのではないか」など、見方はわかれている。

さらに、第5グループが入っていないことについて問われた首相は、「時間割を忘れたわけではない。計画停電の5つのグループを使うつもりだったが、第5グループは今回は時間制限から外し、1日全体の適用とした。第1から第4までの4グループを6時間ごとの時間で割ることにした。専門家と24時間を5できれいに割る努力はしたが、どうしてもできなかった。わりきれない思いだ」と苦渋の決断だったことを明らかにした。

(2011/4/1爺通信)

【エイプリルフールのネタでしたm(. ̄  ̄.)mス・スイマセーン】

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