この一ヵ月半でハッキリしたこと
4月29日、宮城・仙台に本拠地を置くプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスのホームゲームが行われた。
震災に配慮して当初より遅れての日程となったもの。
楽天の選手会長・嶋捕手の勝利後の言葉がとても感動的だった。
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◇嶋選手会長のスピーチ=プロ野球・楽天(2011/4/29時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2011042900458
楽天の嶋基宏選手会長による試合後のスピーチ要旨は次の通り。
球場に来るのが簡単でなかった方、来たくても来られなかった方も大勢いたと思います。
地震が起きたとき、僕たちは兵庫県にいました。家族と連絡が取れず、不安を抱いて転戦しました。被害状況が明らかになるにつれ、僕たちも暗くなりました。そのときを考えると、Kスタ宮城で試合をできたことが信じられません。
震災後、自分たちに何ができるか、何をすべきかを議論しました。変わり果てた東北の地を目と心にしっかり刻みました。遅れて申し訳ない気持ちで避難所を訪問したところ、「お帰りなさい。私たちは負けないから、頑張って」と声を掛けられ、涙を流しました。
そのとき、僕たちは何のために戦うのかが、はっきりしました。この1カ月半ではっきりしたのは、誰かのために闘う人間は強いということ。東北の皆さん、絶対に乗り越えましょう、この時を。絶対に勝ち抜きましょう、この時を。この時を乗り越えた向こう側には、強くなった自分と明るい未来が待っているはず。絶対に見せましょう、東北の底力を。(2011/04/29-19:50)
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この一ヶ月近く前、慈善試合を前に語った嶋選手の言葉はテレビニュースでも流された。
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嶋基宏選手 試合前スピーチ内容(楽天球団HPより抜粋)
http://www.rakuteneagles.jp/news/detail/1189.html
あの大災害、本当にあった事なのか・・・、今でも信じられません。
僕たちの本拠地であり、住んでいる仙台、東北が今回の地震、津波によって大きな被害を受けました・・・。
地震が起きた時、僕らは兵庫県で試合をしていました・・・。
家がある仙台にはもう1ヶ月も帰れず、横浜、名古屋、神戸、博多、そしてこの札幌など全国各地を転々としています。
先日、私達が神戸で募金活動をした時に、「前は私たちが助けられたから、今度は私たちが助ける」と声をかけてくださった方がいました。
今、日本中が東北をはじめとして、震災に遭われた方を応援し、みんなで支え合おうとしています。
地震が起きてから、眠れない夜を過ごしましたが、選手みんなで「自分達に何ができるか?」「自分達は何をすべきか?」を議論し、考え抜きました。
今、スポーツの域を超えた「野球の真価」が問われています。
見せましょう、野球の底力を。
見せましょう、野球選手の底力を。
見せましょう、野球ファンの底力を。
共にがんばろう東北!
支え合おうニッポン!
僕たちも野球の底力を信じて、精一杯プレーします。
被災地のために、ご協力をお願いいたします。
***
ときどき、人や自分の言葉を振り返ってみる。
そんなことも大切だと思う。
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