傷を負いながらも正義と夢を
日刊スポーツ東京本社版の5月1日付の新連載「家族の力」では、インテルミラノ所属のサッカー選手・長友佑都の母りえさんがその秘話を語っている。
私のこの10年以上のスポーツ新聞愛読歴で、スポーツと家族の絆に最も迫る記事だといえる。
小3で両親が離婚、引越し・転校して、母と姉、弟で暮らした長友少年は、
転校した小学校の名簿に保護者名があり、それが母親の名前であったことが嫌だったという。
私も小6で両親が離婚し、以降の保護者名は○子という母親の名前になった。
保護者名が父親であることは、イコールで父子家庭の宣言にはならないけれど、
母親であることは、母子家庭の宣言になる。
母子家庭が嫌だったのではなく、それがかわいそうとか、苦労していると思われることは避けたかった。
もうすぐ母の日。
11歳からもう25年、私には「母の日」しかなかった。
事情で母親のいない子どももいる。また、逆の場合もある。
「父の日」も、対象にならない家庭もある。
本人がどうしようもできないことを気にせず、堂々と生きていける環境を、整えあいたい。
自己責任で選択したわけではないことで排除されたり、不利益をこうむったりする社会は、権利を狭め、不要な生きにくさを残す。
私たちおとなが時に傷を負いながらも正義と夢を示していかないか。
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こどもの日に考える 大人は五月の風になれ
(東京新聞社説2011/5/5)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011050502000095.html
やなせたかし氏 日本人の正義とは困った人にパン差し出すこと
NEWSポストセブン2011.05.03 16:00
http://www.news-postseven.com/archives/20110503_18844.html
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