前向きな姿勢で自分のポジションをとる
なでしこジャパンの快挙に沸いた人たち。
あれから数日、身近に困難をまた迎えたり。
私も、まさかのがっくりがあり。
がっくりも、びっくりも、しゃっくりも、ぎっくりも、ひったくりも。
突然きますね。
そんななか、いいなと思ったコラム。
快挙を喜ぶだけでなく、そこから何かを学び取るということも大切にしたいもの。
じっくり、考えたい。
***
◇サッカーマインド:「至福の時」見つめて=森岡隆三
(2011/7/15毎日新聞夕刊)
http://mainichi.jp/enta/sports/soccer/column/news/20110715dde035070049000c.html
コラムを書くにあたり、たまに「あれ、こんな話は以前にも……」ということがある。そんなわけで先日、過去に書いたものを一斉にチェックしてみた。連載を始めて5年弱、我ながらいろんなことを好き勝手書いてきたなと反省半分、感心半分で読み返してみたのだが、自分のつづってきた過去の“ログ(記録)”は、自分を振り返るにはとてもいい機会となった。
50話ちょっとのほとんどが自分の経験を顧みて、サッカーと照らし合わせたものだ。この機会を通して、私は自分なりに「今」を確認してきたのだなと思った。けがをしていた時や試合に出られない時、調子のいい時も悪い時も、自分が今どんな状況にあるかを確認すべく、いろんなことを引き出し、振り返り、自分の立ち位置を確認することで、前に向かう勇気を得てきたのだと思う。
自分の位置・居場所が分からなくなると、どこに向かえばよいかも分からなくなりがちだ。サッカーにおいても自分の位置=ポジションはとても重要であり、目まぐるしく変わる戦況の中でいかに判断し、いいポジションをとれるか、それが勝敗を左右するといっても過言ではないだろう。だからこそ周りを見ることは重要であり、時には後ろを振り返ることも必要なのかもしれない。とはいえ、逃げ腰では決して前には進めない。
サッカーにはゴールが二つある。前にあるゴールと後ろにあるゴール。自分の位置を知るために後ろのゴールばかり見てしまうと相手もボールも、そして味方すら見えなくなる。まずは前のゴールをしっかりと見ること、あくまでも前に向かうために、前向きな姿勢で自分のポジションをとることが大切なのだ。
唯一、サッカーには堂々と、そして誇らしく後ろを向ける時がある。それは得点のあと、みんなで喜びを分かち合いながら自陣へ戻るときだ。ゲームにおいてボールをフィールドの最も「前」に運ぶことのできたチームにだけ与えられるつかの間の「至福の時間」である。前向きな後ろ向き、どうせ振り返るならいい顔をして振り返りたいものだ。【京都コーチ、公式ホームページhttp://www.r-morioka.com/】
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