根っ子に水を注ぎ、肥料を与えてくれる
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人気番組「笑点」の司会者でおなじみの落語家桂歌丸さんは師匠だった古今亭今輔さんの言葉をよく覚えている。<ほめる人間は敵と思え。教えてくれる人、注意してくれる人は味方と思え>
▼「人はほめられると、うれしくなっちゃうでしょう。でも、ほめられると、そこで成長が止まってしまいます。ですから、ほめるということは、根っこを断ち切るのと同じことなんです」と歌丸さん
▼教えたり、注意をしてくれたりする人は、木の根っ子に水を注ぎ、肥料を与えてくれる人である。師匠のそんな教えを歌丸さんはいまも、大事にしている(『座布団一枚! 桂歌丸のわが落語人生』)
▼厳しい質問をする株主を煙たがり、短時間のうちに株主総会を拍手で締める「シャンシャン総会」はこの季節の風物詩だったが、さすがに今年は違った。東京電力の総会には九千人を超す株主が出席。約六時間のロングランになった
▼古い原発から停止・廃炉にするという条項を定款に加える議案も提案された。2・7%を保有する第五位の大株主である東京都には、議案に賛成するように前日から電話が殺到したという。否決はされたものの、かつてない賛同が集まった
▼原発の危険性を厳しく指摘してくれる株主がいたのに、東電は歯牙にもかけてこなかった。教えたり、注意したりした人を軽んじた代償はあまりに重かった。
筆洗(東京新聞2011年6月29日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2011062902000047.html
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私も上記同様に、とにかくほめろ、に違和感を持っている。厳しく言われることはありがたく、その真意をうけとめてこそだと思いたい。
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