保育所の金、自由に使わせろって話
すばらしい話(一つ前の記事の高校生の)に出逢えたのに、不愉快になる動き。
政権交代って? と思いたくなる。
国から私立保育園にきている補助金を子どものためや人件費につかわないで、株主配当などに充てるなど自由に使ったりしていいよと。
新しい制度の実施を目途にやったらいいと考えられているけれど、行政刷新会議としては、それを待たずにすぐできるんじゃないかということ。
7月21日に、「事業仕分け」で有名な行政刷新会議http://www.cao.go.jp/gyouseisasshin/の分科会で報告があがり、その方向でいきましょうかと閣議決定されたようだ。
資料から1つ抜粋してみる。
規制・制度改革に関する分科会第二次報告書 関連部分
(行政刷新会議2011/7/21)
http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d19/pdf/s1-2.pdf
【ライフイノベーションWG 26】
○規制・制度改革事項「保育所運営費の使途制限の見直し」
〔規制・制度改革の概要〕
☆保育所運営費の使途範囲の具体的な在り方については、事業者に自由度を持たせ、一定の経済的基礎の確保等を条件に、他事業への活用を可能とすることなどを検討し、結論を得た上で実施する。
<子ども・子育て新システム実施時を目途に措置>
〔当該規制・制度改革事項に対する分科会・WGの基本的考え方〕
○ 民間保育所に係る運営費は、人件費・管理費・事業費に充てることが原則となっている。保育所の建物、施設設備の整備・修繕等に要する経費や、土地又は建物の賃借料等のその他の費用に充てる場合、延長保育や一時預か
り等の一定の事業を行うことや、第三者評価の受審を行う等の前提がある。
○ また、配当に関しては、運営費の上乗せ部分として交付している民間施設給与等改善費に関して、配当を行っている保育所には交付しないこととされており、事実上の制限となっているとの指摘もある。
○ これらの制限を見直し、運営の効率化や質の向上に向け、事業者へのインセンティブが働く仕組みづくりをすべきである。
○ また、子ども・子育て新システムの基本制度要綱でも、運営費の使途範囲は事業者の自由度を持たせ、一定の経済的基礎の確保等を条件に、他事業等への活用を可能とするとの方向性が示されているが、本項目は法改正を伴
わないものであることから、法改正を伴う制度改正を待たずに、先行して措置すべきである。
***
規制・制度改革の追加方針を閣議決定-政府
医療介護CBニュース 7月22日(金)12時55分配信
政府は7月22日、規制・制度改革の追加方針を閣議決定した。追加方針には、4月に方針を閣議決定した際、各省との調整が終了していないために盛り込まれなかった項目の改革方針が示されている。追加されたのは計56項目で、このうちライフイノベーション分野は13項目。
政府の行政刷新会議が21日に追加方針を了承、22日に閣議決定された。今後は、内閣府が実施状況に関するフォローアップを行い、結果を行政刷新会議に報告する。
ライフイノベーション分野の13項目は、次の通り。
地域医療計画における基準病床等の見直し▽救急救命士のニーズの把握▽高額療養費制度の見直し▽一般用医薬品のインターネット等販売規制の見直し▽地域における包括的サービスにおける事業者間連携の柔軟化▽ショートステイに係る基準の見直し▽地域密着型サービス利用の例外の適用の見直し▽ホテルコスト・補足給付の適正化▽社会福祉法人以外の保育所運営事業者の会計報告手続の簡素化▽保育所運営費の使途制限の見直し▽保育士試験受験要件等の見直し▽訪問看護ステーションの開業要件の見直し▽医薬品及び医療機器の審査手続の見直し
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