原発への言及を避けてきた私 平和とは?豊かさとは?
7月7日夕方から京都にいる。
9日午前中には新幹線に乗るので、それほどの余裕はないけれど。
この1週間ほど、原発について考えさせられている。
私は、このブログを書いて、7年近くがたつ。
今年3月11日までに、約2000の記事を書いてきた。
原子力発電について、その話題をすること自体を結果として避けてきた。
2000の記事中、「原発」の検索ワードでひっかかるのは、これぐらい。
いまだからこそ映画「東京原発」(2007/7/22)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2007/07/post_7882.html
私なりの切り口で、幅広く書いてきたつもりだ。
えらそうに、2000も書いてきて、このざま。
率直に言って、驚いているし、自戒している。
そして今日、
立命館大学国際平和ミュージアム
http://www.ritsumei.ac.jp/mng/er/wp-museum/
に行ってきた。
ちょうど5年前にも足を運んでいる。
京都で感じた「平和」と「いのち」の大切さ(2006/6/20)
http://tamy.way-nifty.com/tamy/2006/06/post_8a8f.html
その後、1度行ったような気もするけれど、5年前と今回と感想の差は、
3つある。
1つは、平和とは何か?
館の展示にこうあった。
『平和は「暴力のない状態」です。平和は「戦争のない状態」以上のものです。戦争がなければ、平和でしょうか? 人はだれも、自分の能力をゆたかに花開かせ、いきいきと生活したいと願っています。そんな希望は、実現されているでしょうか?』
私たちは、すぐに答えが出ることを理解したと思い、答えの出にくいことを理解できないとして切り捨てる傾向があるように思う。
だからこそ、「平和」とは、またもっと言えば、「豊かさ」とはを考え合ってこなかった。
利便で「平和」な社会、「豊か」な利益追求の裏で、圧力とお金で押しつけられてきたエネルギー政策と原発建設計画。
疑うことへの答えも見えづらいなか、私も含めて疑うことも控えてきたのではないだろうか。
2つめは、暴力のとらえ方。
暴力には、3つあるという。戦争やいじめといった直接的暴力、飢え・貧困・医療や教育などの不足などの構造的暴力、そしてそれらを助長・正当化する文化的暴力。
この暴力についても、考え合っていくことが必要だと感じた。
そして、2007年に銃弾に倒れた、長崎市の伊藤一長・元市長の撃たれた状況の服も、許されざる暴力として展示されていた。
たった4年前の衝撃が、もう私の中で忘れられていた。
あと1つ。脱原発への言及が当然だが、強まっていた。
立命館大学の国際平和ミュージアムを批判するつもりはない。
それでも、「国際平和ミュージアムだより」の昨年12月10日発行号の翌号は、3月10日発行号。
どちらも、原発への言及は特になかったのだ、上記でふれた私のブログと同様に。
今回は、掲示や特別展示で、名誉館長の講演などの活動や主張・メッセージが脱原発として明確になっていた。
最近の政治は迷走している。
3・11以降、私たちの意識はやや変わりつつある。
先日、地方で乗ったタクシーで、節電をすすめている東京から来たと告げると「原発どう思います?」と運転手に聞かれた。
驚いたが、これこそ、民主主義社会なのではないかと、いまあらためて思う。
意見が違って当たり前。
その考えをいろいろぶつけあえる意識や環境なしに、権力やメディアなどを疑うことなど難しい。
問題が起きて政治の批判だけするのならだれでもできる。
会話、ブログ、ツイッターなど、手段はいくつもある。
違うということを恐れず、みんなで前にすすんでいくために、知恵を出し合おう。
知恵を出さないやつは助けないなどと、誰かに言われないように。
原発どう思います? 平和ってなんですか? あなたにとって豊かさとは?
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