SMAPの中居君の行為の意味、善意の行方
クリスマスイブの日の新聞の宮城版。
SMAPの中居さんの善意をきっかけにした、おとなの行為が騒動になっていたことを伝えていた。
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’11取材帳から:/5 ゲーム機騒動 小さな心に大きな傷 /宮城
(2011/12/24毎日新聞宮城版)
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20111224ddlk04070120000c.html
東日本大震災によって石巻市で設置された避難所でゲーム機騒動が起きた。石巻市立門脇中学校の避難所を訪れた人気グループ「SMAP」のリーダー、中居正広さんが子供たちに配ったゲーム機を臨時市職員が回収したことが発端だ。ゲーム機を返すことになったのは、避難所をクラシックバレエ慰問で訪れていた同市内のバレエ教室の子供たち。「避難所外の子供」が主な理由だった。
避難所の近くにいた私が子供たちの異変に気づき、事情を聴いたところ「中居さんからもらったゲーム機を取り返された」と、泣きじゃくりながら訴えてきた。状況が分からなかったが、取材を進めると、プレゼントされたゲーム機を突然奪われてしまい、傷ついた子供たちの心情が浮かび上がり、怒りを抑え切れなかった。
一方、市避難所対策室には子供たちの保護者らから市の対応を批判する抗議の電話が相次いだ。事態を把握した市は「配慮に欠けた」と陳謝し、回収したゲーム機をバレエ教室を通じて返却することを決めた。
ところが、人気グループSMAPの中居さんが絡んだ事態とあってすぐに沈静化に向かわなかった。スポーツ紙やテレビのワイドショーでも騒動が取り上げられ、全国的な話題になった。私にもゲーム機騒動に関する電子メールや、ツイッターからの意見が数多く寄せられた。
反響の中には、名古屋在住の女性が「返却されたゲーム機はその後どうなったか」と尋ねるなど経緯を知りたいとの声も目立った。
市によると、中居さんが避難所で配ったゲーム機は計16台。うち12台がバレエ教室の子供たちに配られた。母親たちから強い抗議を受けた市職員は10台を回収する一方で、2台はバレエ教室で共用するようにと回収しなかった。
バレエ教室では翌日、保護者を集めて状況を説明。市がゲーム機を返却する話も出たが保護者らは「ケチのついたゲーム機はいらない」と受け取りを拒否。「共有としてもらった2台」も返却した。
この騒動を知った中居さん側は「数が足りずに申し訳ない」と、避難所にいた中学生以下の38人全員に行き渡るようにと不足分を含め計34台のゲーム機を贈ったという。
バレエ教室から受け取りを拒否されたゲーム機はその後どうなったのか。市は「今さら中居さんに返すわけにもいかない」と困惑。引き取り手もなく、同対策室で保管されていた。8月下旬になってやっと気仙沼市唐桑の児童施設「旭が丘学園」に贈られることが決まった。
ゲーム機騒動は、子供たちの心情を無視した大人たちの行動が招いた。子供たちにとっては、例え鉛筆1本でも「SMAPの中居さんから直接もらった」ということに励まされるのではないだろうか。小さな心に大きな傷を残してしまった。【石川忠雄】=つづく
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避難した人、とどまった人、仮設にすぐ入れた人、すぐ入れなかった人、入れたけれど設備が十分でない人…。
さまざまな被災者。
被災した人、していない人。
日本が被災したと思う人、東北が被災したと思う人。
最終的に児童養護施設へとは・・・。
なぜ善意が生かされなかったのか。
行為の意味、善意の行方、配慮を忘れないようにしたい。
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